【感想・ネタバレ】チ。 ―地球の運動について―【単話】 43のレビュー

あらすじ

時は15世紀。ある真理の証明に己が全てを賭した人々がいた―― 命を捨てても曲げられない信念があるか? 世界を敵に回しても貫きたい美学はあるか? 『ひゃくえむ。』の超新星・魚豊が現代日本に突きつける、真理の証明にすべてを賭す人々を描く渾身の一大叙事詩!

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何を信じるか、というお話

異端の中でもまた神への信仰や解釈のあり方が細かく分かれていくのが面白い。日本では一神教の感覚が理解しづらいから、古い話でありながらとても新鮮に見える。
現代の日本に生きる僕たちからしたら、得体の知れないものに命をかけ、人生を賭しているのは滑稽にすら感じてしまうかもしれない。でも、神がいる科学的証明ができないように、神がいない科学的証明ができない以上(そもそも科学で神を認識できない前提があれば無意味だが)、どちらが正しいも無い。やはり、無神論者や多神論者は、「たった一人の神などはいない」と信じているに過ぎない。
何を信じているかで、これほど人生が変わっていく時代も珍しいのかもしれない。だから作者は物語の舞台に選んだ。だか、これは他人事じゃない。今生きる僕たちも、間違いなく「何を信じるか」で生き方は変わってしまうのだから。

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2021年10月25日

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