あらすじ
――現代にも「呪い」は生きている。
ある日、木戸野亜紀に送られてきた1枚の奇妙なFAX。
アルファベットと十字架が滅茶苦茶に書き殴られたそれが引き金となり、彼女の周囲に恐ろしき怪異が降りかかる。
腐る指先、蛆の湧き出る血液、姿の見えない獣達の追跡、失踪していく生徒達。
この呪いの正体とは? 果たして空目恭一は亜紀を救うことができるのか――。
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作、第2弾。
新装版限定書き下ろし掌編付き。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
新装版になって怖さが倍増してるきがする。
細かい所が書き直されて、物語がしっかりまとまっている。書き下ろしの掌編だけでも読んでほしい。
中身に出てくるオカルト系の知識だけでも半端ない。どうやって書いているんだ。
魔術というものに焦点を当てているだけに、前作の「神隠しの物語」とはまた違う味わい。でも作者特有の文書から滲み出る恐怖と気持ち悪さはパワーアップ。癖になる。
ネタバレだが「人は常に人を殺し、また人に殺される可能性と共に生活している」という一文は、人間にとって「死」は身近である。ということを強制理解させられた。
Posted by ブクログ
書き下ろし掌編ってどこだったんだろうと読み終えてから思い直して、冒頭の話だったことに後から気付いた。
(目次に特に記載がなかったのと、書き下ろしは巻末にあるものと思い込んでいたため)
大迫氏の著作の引用から始まるのがお作法だったことを失念していた。
それくらい、書き下ろし部分は本編に馴染んでいた。
内容も、今回の話にマッチした魔法の話だったし。
電撃文庫で読んだ当時の衝撃を思い出し、懐かしみつつも、容赦ない展開にハラハラした。
分かってはいるんだけれども。
生徒も結構バタバタ死んでいくから、このシリーズ。
先生が消えた時は当時も本当に衝撃的だった。
しかも、やらかしたのは部活メンバーの一人だったのも以下同文。
呪いと魔法と、そして犬神憑きの物語。
制御の効かない悪魔と犬神をどうするのかと思っていたら、流石魔王様。
一網打尽とはこのことである。
一番割り食ったのは俊也じゃないかな。
彼、1巻から満身創痍なんだが……
今読んでも本当に面白いホラーシリーズ。
すっかり当時の熱が再燃したところで、続々続きが出てきてくれているのは本当に嬉しい。
そのまま完走してほしいところだ。