あらすじ
聖創学院大付属高校に訪れた文化祭の季節。文芸部の面々も、会誌の作業に追われる日々を送っていた。
そんな中、近藤武巳は驚くべきものを目にする。美術部の特別展示にあやめや空目らがこれまで遭遇した事件とリンクするモチーフが描かれていたのだ。
空目たちは、その意図を知るため作者の八純啓のもとへ向かうが、生徒が次々と姿を消すおぞましき怪異は既に始まっていて――。
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作、第6弾。新装版限定書き下ろし掌編付き。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
甲田さんの文章って相変わらず足音もなく静かにゆっくりと怪奇(狂気)が歩み寄ってくる感じで、好きです。
首くくりは上下巻同時発売だったのに、合わせ鏡は同時発売じゃないのかよ!と思ったけど…合わせ鏡だから同時に発売したらダメなのか。
Posted by ブクログ
missingシリーズ5冊目。
前回のそうじさまの痕が残るままの次の話。
前回も解決したわけではないので、この先加速度的に飲み込まれていくのかしらの思わせる始まり。
合わせ鏡とあると、召喚が真っ先に来るけれど、鏡であるのだから垣間見るということには変わらない。
自分を映すものが、予言であったり隣り合った世界を覗く行為であったりすると、幻視をする絵描きは預言者ということになる。
この作品でも、学園の七不思議として、普段の風景に置かれた鏡の中に、幽霊を描く、七不思議を題材とした連作の絵画柄登場する。
幻視の画家、精神の不均衡、肉体の不均衡、ギリギリのバランスの上で静かに狂気に染まっていく時、作者の描く絵が作者にとって正常な絵であるならば。それこそ狂気をかんせんさせるにはもってこいのパーツになる。
作中の割れた鏡による幻視が雪の女王をなぞっているならば、カイは女王側の、ゲルダは世界の生贄ということではないだろうか。この作品のルールに沿うならば。
とすると、この画家の未来も想像の通りでしかない。