あらすじ
喪失感を抱えたその先で、文芸部が辿り着くのは――。
「これを聞いちゃ駄目よ。聞いたら―――帰って来られなくなるわ」
“どうじさま”はゆっくりと確実に聖創学院を蝕みつづける――。
その状況に抗するべきかつての文芸部の面々はすでに分裂してしまっている。
さらに復活した魔術師と魔女宗も動き始め、事態は悪化の一途をたどる。
そんな中、文芸部のメンバーたちが真相を探るべく動き出して……。
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作。シリーズの核心に迫る第11弾!
新装版限定書き下ろし掌編付き。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
悲劇と言うならば、下巻の方が余程悲劇だったような。
武巳くんはいよいよ取り返しのつかないことに。
文芸部もますますバラバラな状態だし、それでいて魔女に魔術師に、の三つ巴状態。
よかったと言える点は、これまでの怪異が一つの結論に集約された点か。
だからといって、=解決策が見つかる訳でもないが。
今回の魔王様は本当に後手後手の静観で活躍しなかったし、不安ばかりが募る展開である。
一度異界を経験した者以外の死者は今回出ていないが、恐怖演出はかなりのもの。
夏に読むにはぴったりの三部作だった。
(そのために上中下揃うまで温存していた人)