【感想・ネタバレ】高校事変のレビュー

あらすじ

優莉結衣(ゆうり・ゆい)は、平成最大のテロ事件を起こし死刑となった男の娘。事件当時、彼女は9歳で犯罪集団と関わりがあった証拠はない。今は武蔵小杉高校の2年生。この学校に支持率向上を狙った総理大臣が訪問することになった。総理がSPとともに校舎を訪れ生徒や教員らとの懇親が始まるが、突如武装勢力が侵入。総理が人質にとられそうになる。別の教室で自習を申し渡されていた結衣は、逃げ惑う総理ら一行と遭遇。次々と襲ってくる武装勢力を化学や銃器のたぐいまれなる知識や機転で次々と撃退していく。一方、高校を占拠した武装勢力は具体的な要求を伝えてこない。真の要求は? そして事件の裏に潜む驚愕の真実とは? 人質になった生徒たちと共に、あなたは日本のすべてを知る!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読。やっぱり面白い。

ヒロインがカッコいい。
作者の知識に裏打ちされた、アクションが凄い。

結衣の生きてる世界が人と違うのが、凄く自然に描写されていた。
なんでこんなに自然なのか?
結衣が人と違うのは、死刑囚の子供だからでも、人殺しの技術があるからでもない。
人殺しの技術を発揮する事に生きがいを見出している。
彼女にとっては普通じゃないのが普通。
その精神性にある。

結衣が分かり合えるのは共闘するクラスメイトより、テロリストなのだ。

結衣は自分の本性と、それに付き纏う困難や孤立を痛みを持って受け入れている。
打算的でありながらも、それを自覚して傷ついている。

この痛みがあるから、私は殺人狂のこのヒロインを愛しているんだと思う。

テロリストを相手にする結衣の頭も体も使った大立ち回りは、読んでいて非常に痛快で、結衣も同じ様に感じているだろう。

でも、彼女の暴力の才能を発揮した後には、やはり孤立が待っていて、ただ痛快なだけではない。





本作はアクションやヒロインの魅力に目が向きがちだが、作者の技巧も光っている。

まず、結衣の心境を初めから全て明かさず、後から打算や本心を見せてくるのも良い。
え?結衣ってこんな事するんだ。みたいな疑問は後から解決される。

結衣の心境に限らず、謎が散りばめられていて、続きを貪る様に読んでしまう。

手際良く退路を確保する冴えない教師。
なぜか、念入りに殺されていた池田秘書官。
高校にテロリストという映画みたいな状況。


なんかとっちらかった感想だけど最高だった。
初読の方がワクワクしたので、読んでない巻に追いつくのが楽しみ。

0
2023年11月16日

ネタバレ 購入済み

ハラハラ、ドキドキ

久しぶりに松岡圭祐さんの小説を読みました。
相変わらず主人公がカッコいい!に、しても頭の回転が早すぎて…
彼女のバックグラウンドが切なすぎるけど、いつか幸せになるといいな。
ここ最近のニュースになんだか内容がシンクロしているような…それも切ないです。

0
2022年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何年か前に「万能鑑定士q」という映画を視たことはあるのですが松岡圭祐の小説を読むのは初めてです。舞台となっている架空の高校「武蔵小杉高校」、ん、武蔵小杉どっかできいたことがあるぞ。む〜〜、どっかで、あ~、昔、一時住んでいた南武線の駅の武蔵新城駅の2つ横の駅ではないか。ということで、読み進めたのですがブルース・ウィリスのダイ・ハードさながらの限定された舞台でのアクションとバイオレンス。なるほどダイ・ハードを小説にするとこんな感じになるのか。優莉結衣の今後が気になるのでなるはやでⅡを読んでみようと思います。

0
2023年07月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すごい久しぶりの松岡圭祐。この方めちゃめちゃ作品が出るの早くて、別シリーズはついていけずに断念。それ以来、嫌いではないけどなんとなく敬遠してたけど、久しぶりに本作読みました。
すごいシリーズ物でもう20巻以上もあるのに、チャレンジした理由は。。。
物語の舞台の武蔵小杉に住んでるから他ならないです。ふとあらすじが目に入っしまったら、こりゃ読まなきゃと。本筋とはズレるけど、ローカルネタ多くて住民としてはニヤリ。

さて、作品自体は流石の松岡さん、平和から急なスクランブル状態で一気に引き込まれました。
登場人物多くて色々な側面から物語が書かれてるので、大作感でます。
事件は全然解決する糸口が見えないのに、ページ少なくなってきて、どう解決すんの?って思ってたら後半一気に巻き上げましたね。皆んなと別れてからの結衣の本性はゾッとするけど、また魅力的なヒロインだねー。
松岡さんらしく、ただのパニックアクションでなくミステリ的な黒幕設定あったり満足のいく作品でしま。
続編も、どんどん読んでいこう。

0
2025年12月21日

「小説」ランキング