あらすじ
ふたりで帰る場所…器と恋の物語、完結!
波佐見の窯元で出会った青子と龍生。恋人としての関係を断つと、龍生は北欧へ去ってしまう。彼の作り残した小物入れに触れて、存在の大きさを感じた青子は、龍生を追って一路フィンランドへ。無事再会し、想いを通わせた二人。遠距離でも繋がれたその後、龍生が波佐見へ戻ってきて…?器と恋の物語、未来を育む最終巻。
長崎・波佐見焼の窯で働く青子と、そこに新入りとしてやってきた龍生。
お互い第一印象は良くなく、時に対立しながらも
次第にお互いを認め合い距離を縮め、
ぴりついた気持ちが恋に変わっていく(?)姿が描かれます。
ふたりとも自分の仕事観をしっかり持ち、簡単に妥協しないので
読んでいてドキドキします。
皿を見ていて絵付けのデザインを思いつく青子のシーンは
魔法少女もののようで、また違った魅力があります。
ぶつかり合いながらふたりが作る器がそれぞれ素敵で、
磁器の世界の楽しさが少しのぞけます。
モノ作りに賭けるふたりがお互いを別の意味で意識し出したとき、
そこには何が生まれるのか…。
未だ語られないながらも絶対に何かありそうな龍生の過去も
とっても気になります。
感情タグBEST3
さら
本当に良かったです!主人公たちの魅力もさることながら、焼き物の魅力にやられ、この漫画がきっかけで波佐見に出かけ、陶器市にまで赴いてしまいました。素敵なお話で何回も読み返したいと思います!
Posted by ブクログ
▼小玉ユキさんの漫画というのは初めて読みました。大変にオモシロくのめりこみました。大満足。全10巻まとめての感想。
▼現代劇、舞台は長崎県の波佐見という地域。焼き物に詳しい方は、「佐賀県の有田の近くで、有田ほど国際的に有名ではない焼き物の街」という認識かと。作風?は有田焼と類似のようです。つまり「磁器」ということかと。
▼要は、恋愛物語です。ボーイ・ミーツ・ガールなんです。青子さんとタツキくんです。主人公は青子さんで、長崎県の波佐見で磁器作りの工房で働いています。波佐見焼は、有田焼と比べて
・世界的知名度が低く
・芸術性が低く
・比較的普段使いの器を作る
という特徴があるようです。工房で作っています。分業制。
青子さんはアラサーで、「絵付け」担当。もうそれなりに一人前。そして独身で地元出身者で実家住まいで、親も波佐見焼の工房で働いていた、という背景。
まずこの青子さんの親子関係、経済関係、仕事関係で、
・貧困 ・ジェンダー差別 ・自分探し的なメンタル課題 ・親との相克
こういったものが皆無です。まずここが好きでした。
ただ、十分に2020年代のミソジニー、フェミニズム的な課題をクリアしてます。その上、首都圏大都会なのか地方生活なのかという「生き方の、正解のないひとりひとりの課題」もクリアしてます。
▼そこに、海外修行から帰国してきて、波佐見と縁も所縁もない「タツキくん」が現れる。こちらは成型、つまりこねたりろくろしたりで器を作る担当。タツキくんは要は「器作り」という自らの人生の課題のためにひとつの勉強として波佐見焼を学びに来たということ。
▼このふたりが出会う。当然出会い方は剣呑で。お互いに、アラサーくらいだからいろいろ過去がある。こだわりがある。ゆずれない理不尽ななにかももっている。若くないから素直になれないところもある。職場の関係だから周りの目線も気になる。そして仕事という共闘の場では、男女だけど男女の歴史的な政治経済的上下関係と無縁の平等さがある。
(ここンところの仕掛けがうまいなあと思いました。舞台えらび)
▼全般に、まずは絵柄が落ち着いています。好きです。未読ですが「坂道のアポロン」など有名ヒット作を持っている作者さんらしいので、だから題材が地味でも許されたのでしょうし、描き方は柔らかく、もうどんなテーマでも描けるような旨さを感じます。そして上記のような世界観なので、すごく安心して恋愛物語をピュアに愉しめる。そして波佐見焼、器作りの世界も愉しめる。大変に素敵に癒される物語でした。
▼焼き物、器について、作ったことはないですし不勉強なんですが、見たり触ったり、(あまり高く無いものを)買うのは大好きです。長崎県波佐見に行ってみたくなりました。もうそれで、作者としてはしてやったりでしょう!
幸せですね…
青子ちゃんとたつきくんのその後…幸せな日常を垣間見て、癒されます。そして番外編も良かった!春馬とたつきくんが笑顔で写ってる写真の謎が解けました。
しあわせなおはなし
龍生くんと青子ちゃんのしあわせ大団円がもう泣ける…。プロポーズのシーンもとっても素敵でした。最後の最後にこれぞ小玉ユキ!らしい演出もあり、大満足の最終巻です。
あおたつーー!
終わっちゃった…幸せな気持ちなんだけど…淋しいよー!本当に素敵な素敵なラブストーリー。久しぶりに何度も読み返したくなる作品と出会いました。あおたつがゆっくりと愛を育む時間の流れが心地よかった。小玉先生ありがとうございました!
Posted by ブクログ
幸せしかない最終巻でした。番外編2つも素敵でした。フミヤくんも彩香ちゃんも可愛い。春馬くんの話は最後泣いてしまった。春馬くんと青子の掛け合い、楽しかっただろうなぁ…なんて。
大人な二人
この二人は最後まで大人で、お互いを大切にしていて
本当に素敵な二人。
心の深いところで結ばれているのだと感じます。
ハッピーエンドでよかった~
最初はぶつかったりして、そのうち意識するようになって、やがて想いあうようになり、しかし相手のことを一番に考えて別れを告げる。それでも、やはり焼き物を通じて育んだ気持ちに嘘をつけず、海を越えて異国に会いに行く。そして、最終巻。
こうしてみると、昭和なメロドラマみたいですが、そんなプロットなんか最後まで気付かず、グイングイン引き込まれて、最後に、ああ、良かったと思えるラストに感服しました。前の巻の劇的な再会で、地下鉄乗って読んでいて、涙腺緩いワタシは静かに号泣してしまいました。
最終巻の老いた二人のシーンが、50台のオッサンにはとてもとても刺さりました。
長崎とフィンランドに行ってみたくなります。
思い出
二人の心の動きがとても繊細で優しく、そっと見守る親友の距離感は人間関係のヒントにもなる程素敵な物語でした。
私自身、仕事として陶芸全般の経験があり…現役時代にこの物語に出逢いたかったと沁々。夫も陶芸をしてたので、ぜひこの作品をすすめてみたいと思います。
大満足です
最高の終わり方です。
帰りを待ち続ける幸福や、気持ちを察するのではなく、伝えることの大切さに気付いていく様子が丁寧に描かれていて、読んでいて幸せになります。
ほんの少しの表情の変化で気持ちを表すところが、何度も読み直したくなります。
再生と創生の物語
元々作者さんの作品が大好きでしたし、陶芸、焼き物も大好きなので、なんの躊躇いもなく購入していました。
読み進めていくと、主人公2人の、深いとこに刺さっている傷と、その向き合い方、時に揺らいで留まったり、そこを越えて人生を進めていく生き方に共感しつつ、絡まって奏でる恋愛模様にも気持ちが刺さって、本当に人生の中で大切な作品のひとつとなりました。
とても好きで、素敵な作品だと心から言えます。
とても素敵なお話でした
久しぶりに読み返しました。仕事のパートナーとして、プライベートのパートナーとして、本当にお似合いな2人。本馬ロマンティックなプロポーズ、ごく親しい人たちに囲まれたアットホームなウェディング、2人らしくてとても素敵でした!5年後の2人(としのぶさんたち)も見ることができて最高でした。また波佐見に行きたくなりました。
とうとう、、
終わってしまったっ、、
でも、ハッピーエンド!よかったっ!!
専門的な現場の風景や会話が、普通の恋愛漫画よりも、興味深くて面白かったですっっ!
あと、青子と龍樹のラブラブな感じが好きでした!ほっこりして、読むのが楽しみでした!
終わってしまったことがさびしいっっ
小玉ユキ先生連載お疲れ様でした!
ありがとうございました!
幸せ~~~
色々なことがあったね。
思い出しながら、ふたりのここまでの歩みの重さをヒシヒシと感じて、嬉しくなりました!
おめでとう!
器がいつもステキで、ふたりの気持ちもステキで、好きな作品です!
静謐で愛おしい
シンプルな線なのに、繊細で細やかな絵。
とても素敵です。
波佐見焼の器はとても可愛くて
大好きなのですが、
こんなふうに作られているのかぁと、
いい学びにもなりました。
切なさもありますが、
心がキュンと幸せになる作品です。
青の花
ついに完結。青子とたつき君のハッピーエンドは、読んでいて幸せな気持ちになりました。
たつき君の実家や、旅館へ行くエピソードもいつか読みたい。
Posted by ブクログ
誰かを待つことって幸せなんだ、と
青子が思えるようになって良かった。
一度は手放したけどちゃんと自分で引き寄せた結果だ。
ボンボニエールをまさかそんなつもりで作っていたとは。
素敵なプロポーズ。
窯のみんなは基本的に良い人だし、
ちょっと無遠慮や無配慮の人がいても
誰かがさり気無く止めてくれる。
手作り感のある結婚式で素敵だな。
確かに初めての共同作業はとうに済ませているし
龍生くんが形を作り青子ちゃんが彩るのが
本当に2人らしい。
独立して、でも窯やみんなとの繋がりはあって
呼び鈴を押してでもギャラリーを訪ねて
食器を買っていってくれるお客さんもいる。
なんて順風満帆なのだろう。理想の形に見える。
Posted by ブクログ
本屋さんで見かけるたびに、タイトルロゴや波佐見焼きの青や柄を取り入れた装丁デザインに惹かれていたこちらの漫画。だいぶ前に大人買いして、でも完結が近いと聞いたので、どうせなら一気読みしたいと積んでました。8月に最終巻が出たのでよし読もう!と思いつつ、ようやく読み切りました〜。
いやぁ〜おもしろかった!波佐見焼きという陶芸のものづくりのお話としても良かったし、恋愛ものとしてもじりじりキュンキュンほっこり。出てくる人たちもみんな良くて、しのぶちゃんも社長も一美さんも好き。
青子さんの絵付けの柄のインスピレーションが降りてくるシーンも素敵だし、龍生くんのクールだけどかわいいギャップもたまらないし、性格の全く異なる二人がお互いの才能を尊敬しあうところが本当に良かった。
10巻という巻数も長すぎず短すぎずちょうど良いですね。お気に入りの陶器を探しに行きたくなりました。
そういえば小玉ユキさん、ちゃんと読むの初めてでしたが他の作品も読んでみたいです。
結構好き!
有田が舞台なんで、ちょっと親近感覚えました(^-^)(同県なので)主人公が、どっちも不器用な感じがして、ちょっとハラハラ。でもなんだか全体的な風景とか、職場の感じとか、の~んびりした感じで(実際はちゃんと緊張して仕事してはるんでしょうが)、とにかく「がんばれ~」ってなるお話です。本当に背景とか美しいです。観てみて!
Posted by ブクログ
最終巻でした。
たとえ大量に作られる品でも、やはり芸術品なんだなぁと思います。
絵を描けるということに人一倍、小さなころから憧れて、でも描けなくて。
そんな残念な自分が悲しいですが、漫画を通じて幸せな時間を持つことができてよかったです。
最近は寄る年波に勝てず、漫画に対してのエネルギーも失われつつありますが(笑)、ゆっくり少しづつでも好きなものを読んでいけたらいいな、と思ってます。
小玉センセ、次回作も期待してます!!
Posted by ブクログ
青の器
☆完(全10巻)
〜序章〜
・波佐見の釜で働く青子
・龍生が新しく入職
・ことあるごとにモメる
・酔った龍生を介抱し距離が縮まる
・コンペ出品した皿が採用し量産
〜熊平編〜
・元カレのパン屋の熊平がやってくる
・キャンプで別れた真相を聞く
・被災地でシングルマザーに肩入れし家庭を築いていた
・青子はすっきりする
〜龍生編〜
・デートをする
・龍生の告白に戸惑う青子
・時間が解決し2人は付き合う
・同棲生活が始まる
・龍生が展示会のためフィンランドに行くことに
・青子は熊平のこともあり不安になる
・龍生はフィンランド行きを諦める
・青子はそれが嫌で別れると言い出す
・2人は別れ龍生はフィンランドへ
・想いが溢れ青子もフィンランドへ
・2人は再会
〜帰国編〜
・青子はひと足先に帰国
・1ヶ月後に龍生も帰国
・2人は工房付きの家に住む
・2人は結婚
・5年後独立し順調に歩む
[総評]
陶芸かっくいー
推しの陶芸屋さんほしい
恋愛漫画としてはどーなんだ?
30歳になる女性ってこんなのんびりしてるだろうか、もっと焦ったりしてそう。
そこらへんはフィクション感強め
Posted by ブクログ
小玉ユキ先生の描く作品は、心が鎮まる。
静かに降り積もって深くなる雪のような愛情。
「好き」という言葉の交わし合いがないままに、
自然と惹かれ合い一緒にいることになる二人。
その大人の恋愛描写にドキドキして、
でも青子を見つめる龍生の表情にキュンとした。
一度別れたことにより
「もう二度と会えないかもしれない」の決定打は
確かに自分の気持ちを再確認するのには充分だけど、
別れを選んだ青子の浅はかさに少々呆れた、けれど、
でもどつぼにはまってる時はそんなもんなのかもな。
お互いを認め合えて刺激し合えて、本当素敵な二人。
龍生のツンデレからの甘々な感じがたまらんでした笑。