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長崎・波佐見焼の窯で働く青子と、そこに新入りとしてやってきた龍生。
お互い第一印象は良くなく、時に対立しながらも
次第にお互いを認め合い距離を縮め、
ぴりついた気持ちが恋に変わっていく(?)姿が描かれます。
ふたりとも自分の仕事観をしっかり持ち、簡単に妥協しないので
読んでいてドキドキします。
皿を見ていて絵付けのデザインを思いつく青子のシーンは
魔法少女もののようで、また違った魅力があります。
ぶつかり合いながらふたりが作る器がそれぞれ素敵で、
磁器の世界の楽しさが少しのぞけます。
モノ作りに賭けるふたりがお互いを別の意味で意識し出したとき、
そこには何が生まれるのか…。
未だ語られないながらも絶対に何かありそうな龍生の過去も
とっても気になります。
さら
本当に良かったです!主人公たちの魅力もさることながら、焼き物の魅力にやられ、この漫画がきっかけで波佐見に出かけ、陶器市にまで赴いてしまいました。素敵なお話で何回も読み返したいと思います!
Posted by ブクログ
▼小玉ユキさんの漫画というのは初めて読みました。大変にオモシロくのめりこみました。大満足。全10巻まとめての感想。
▼現代劇、舞台は長崎県の波佐見という地域。焼き物に詳しい方は、「佐賀県の有田の近くで、有田ほど国際的に有名ではない焼き物の街」という認識かと。作風?は有田焼と類似のようです。つまり「磁器」ということかと。
▼要は、恋愛物語です。ボーイ・ミーツ・ガールなんです。青子さんとタツキくんです。主人公は青子さんで、長崎県の波佐見で磁器作りの工房で働いています。波佐見焼は、有田焼と比べて
・世界的知名度が低く
・芸術性が低く
・比較的普段使いの器を作る
という特徴があるようです。工房で作っています。分業制。
青子さんはアラサーで、「絵付け」担当。もうそれなりに一人前。そして独身で地元出身者で実家住まいで、親も波佐見焼の工房で働いていた、という背景。
まずこの青子さんの親子関係、経済関係、仕事関係で、
・貧困 ・ジェンダー差別 ・自分探し的なメンタル課題 ・親との相克
こういったものが皆無です。まずここが好きでした。
ただ、十分に2020年代のミソジニー、フェミニズム的な課題をクリアしてます。その上、首都圏大都会なのか地方生活なのかという「生き方の、正解のないひとりひとりの課題」もクリアしてます。
▼そこに、海外修行から帰国してきて、波佐見と縁も所縁もない「タツキくん」が現れる。こちらは成型、つまりこねたりろくろしたりで器を作る担当。タツキくんは要は「器作り」という自らの人生の課題のためにひとつの勉強として波佐見焼を学びに来たということ。
▼このふたりが出会う。当然出会い方は剣呑で。お互いに、アラサーくらいだからいろいろ過去がある。こだわりがある。ゆずれない理不尽ななにかももっている。若くないから素直になれないところもある。職場の関係だから周りの目線も気になる。そして仕事という共闘の場では、男女だけど男女の歴史的な政治経済的上下関係と無縁の平等さがある。
(ここンところの仕掛けがうまいなあと思いました。舞台えらび)
▼全般に、まずは絵柄が落ち着いています。好きです。未読ですが「坂道のアポロン」など有名ヒット作を持っている作者さんらしいので、だから題材が地味でも許されたのでしょうし、描き方は柔らかく、もうどんなテーマでも描けるような旨さを感じます。そして上記のような世界観なので、すごく安心して恋愛物語をピュアに愉しめる。そして波佐見焼、器作りの世界も愉しめる。大変に素敵に癒される物語でした。
▼焼き物、器について、作ったことはないですし不勉強なんですが、見たり触ったり、(あまり高く無いものを)買うのは大好きです。長崎県波佐見に行ってみたくなりました。もうそれで、作者としてはしてやったりでしょう!
しあわせなおはなし
龍生くんと青子ちゃんのしあわせ大団円がもう泣ける…。プロポーズのシーンもとっても素敵でした。最後の最後にこれぞ小玉ユキ!らしい演出もあり、大満足の最終巻です。
思い出
二人の心の動きがとても繊細で優しく、そっと見守る親友の距離感は人間関係のヒントにもなる程素敵な物語でした。
私自身、仕事として陶芸全般の経験があり…現役時代にこの物語に出逢いたかったと沁々。夫も陶芸をしてたので、ぜひこの作品をすすめてみたいと思います。
再生と創生の物語
元々作者さんの作品が大好きでしたし、陶芸、焼き物も大好きなので、なんの躊躇いもなく購入していました。
読み進めていくと、主人公2人の、深いとこに刺さっている傷と、その向き合い方、時に揺らいで留まったり、そこを越えて人生を進めていく生き方に共感しつつ、絡まって奏でる恋愛模様にも気持ちが刺さって、本当に人生の中で大切な作品のひとつとなりました。
とても好きで、素敵な作品だと心から言えます。
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