後宮の奥深くに住みながらも夜伽をしない特別な妃、「烏妃」。彼女は不思議な術の使い手で、頼まれれば依頼者の差し出す代償と引き換えに、呪殺、祈祷、失せ物探しと何でも引き受けてくれるという。そんな彼女のもとへ、あるとき皇帝がやってくるところから始まる、中華風ファンタジー兼ライトミステリー小説。
コバルト文庫出身の作家だからなのか、少女小説のような雰囲気もあってとても読みやすいです。硬質な烏妃の姿と言葉が非常に印象的で、美しい表紙イラストと相まって、あっという間に本の世界に引き込まれます。また、どの巻も連作の短編で構成されており、いずれのお話も謎解き短編として充分楽しめますが、共通して描かれる烏妃と皇帝のささやかな交流が二人の孤独をかえって際立たせているようで、大きな伏線と思われる二人の関係とそれにまつわるさまざまな謎とともに、先が気になってつい読み進めてしまいます。個人的には、衣装や風景を表現する作家の文章力を強くアピールしたい! ぜひ読んでみてください。
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Posted by ブクログ 2020年12月30日
なんかもう、どんどん続きが気になる!
衛星と寿雪が異母兄妹とか、沙那賣の晩夏の動きも気になるし、梟も気になるし。
謎が多すぎる。
感想とは関係ないけど、漢字変換出ないから、感想書きづらい。
衛青と寿雪が異母兄妹だと思いませんでした。二人とも遊里の生まれで容貌が美しいというのは文章から分かりましたが、よもや兄妹だとは驚きました。
Posted by ブクログ 2021年02月06日
巻頭に登場人物紹介や地図が載って、空間や人物を確認しながら読めるようになった。
とはいえ、人物紹介は主要な人だけなので、もうちょっと詳しく網羅してもらえると有り難い。
物語が今後どういう風に動くのか、いろいろな伏線と前日談のような展開だけれど、寿雪と衛青が異母兄妹?とか、驚くようなこともある。
ラ...続きを読むストも意味深。次巻も楽しみ。
Posted by ブクログ 2024年01月06日
助けて、と呼ぶ人のいる怖さ。
登場人物たちのつながりが少しずつ明かされてくる。誰も一筋縄ではいかない。誰かを大事に想うことで、誰かを傷付けてしまうことを恐れて、助けてと言うことを躊躇う。
無邪気な晩霞の裏にあった後悔の気持ち。父に寿雪の秘密を伝えるかどうか悩むところも、気になる登場人物。葛藤して...続きを読むいるといえば衛青。寿雪は異母妹か。高俊のためにじゃなくて寿雪のために命を落としそうでちょっと怖い。のらりくらりとした淡海も気になるといえば気になる。こういうキャラが裏切るとダメージが大きい。
イシハは単なるマスコットだと思っていたけど、思ったより重要なポジションにくるのでは? まさか八真教の巫婆がアユラだったとは。
Posted by ブクログ 2022年05月08日
登場人物紹介と地図が加わり、ここから世界が広がって行くのかなといった印象を受けた。読んでいると国内の地方の話がちょこちょこ 出てくるようになったため、都度確認できて有難い。
内容は八真教絡みのことや永徳のことなど気になることが色々不穏な感じ。最後、解決はしたけどモヤモヤは残る。
淡海は気になる子に意...続きを読む地悪しちゃう小学生みたいだったりツンデレだったりでとても良き…