あらすじ
炎将せん司が伽羅王・忍に仕掛けた作戦。それは周囲の人間の内奥を泥と化し、忍の術力を妨げるというもの。希沙良、十九郎、冴子が次々と泥に感染していく――。しかし泥化が完了する前に、炎王と伽羅王は直接対峙することに! 忍は、天冥の剣を朱雀剣と重ねあわせ、伽羅王の力を抑える。斎伽忍としてせん司に向かいあった! 炎将せん司VS伽羅王、最終決戦の時が、刻々と近づきつつあった!
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Posted by ブクログ
希沙良が大好きで、1997年からずっと追ってたシリーズ。
完結まで読めて大満足ですが、シリーズ通して最も好きなのがこの永遠の娘と不滅の王の連作。
とにかくもう、読後感の爽やかさが他と違う。
炎将が最後に春名子に残した言葉、「お前とわたしだけがいるのだ」がとにかく大好きで、本当に報われたという気持ちになる。
希沙良の幸せだけを願って読み続けていたシリーズで、まさか敵役と脇役の関係性でこんなにも感動するとは思わなかった。
Posted by ブクログ
オーラバ熱が再燃し10数年ぶりの再読。
炎将の最期も切ないが忍と冴子の会話の場面も胸を打つものがある。
両親と折り合いが悪い七瀬兄妹にとっては互いが唯一の肉親とでもいうべき存在だと思うから余計に。
父親はともかく母親の方はじっくり話し合えば、分かり合えそうな気配もあるけど、近すぎるとかえって難しいのかなということを主に冴子に対して感じた。
諒と希沙良、冴子と十九郎の友好的とも非友好的とも取れる会話が好き。
Posted by ブクログ
ハイスクールオーラバスターの…かれこれ何冊目だろう…現時点での最新刊は「オメガの空葬」なんですが、その一冊前。炎将せん司(漢字出ないのがつらい…)の話といっても過言ではないです。ぼろ泣きしました。若木さんの文章は、胸にすとんと落ちにくい独特の癖があると思うのですが、その混沌ぷりというかよくわからない所が丁度自分のわからない気持ちと共鳴してる感じで、切なくなります。この本は、感動でも悲しみでもなくて、ただ子供が駄々をこねるように泣き喚きたくなりました。本当につらくて認めたくなくて、でも最期までカッコよくて。思い出すだけで涙が出そうです。