あらすじ
鎌倉の本家全体が「異変」に巻き込まれていた。当初からただならぬ事態に気づいていた道者の面々も予測すらしなかったような――まるで竜巻のような騒霊現象(ポルターガイスト)。その異変が意味する事の重大さは幽閉中の希沙良にも即座に感じ取れた。――そして、その張本人が冴子と希沙良の前に姿を現した。それも2人で。対峙する男女。斎伽忍と工藤珈織。「可哀想な伽羅王」鏡の中で呟く珈織の声が聞こえた。
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Posted by ブクログ
「天冥」編佳境の巻。2巻の終わりで遂に起こってしまった、シリーズ最大の悲劇。そしてその解決の為に術者達はそれぞれ動き出し、或いは立ち止まってしまう。
忍と九那妃のシーンとか、桜舞う中の忍と冴子と諒とか(このシーンに、この3人の関係が凝縮されている気がする)。
(滅茶苦茶になってしまうんだよ。俺のせいでおまえは)と一人、希沙良へ心中で呟く十九郎とか。
それぞれの言動がみんな「らしく」て、真摯で、切ない。一筋縄ではいかない若木カラー満載の、魂のファンタジー。