【感想・ネタバレ】本所おけら長屋(六)のレビュー

あらすじ

本所亀沢町にあるおけら長屋は、今日も騒がしい。――◎密かにお染のあとをつける大工の又造。その意外な理由とは。 ◎花見で浮かれる長屋の連中をよそに、一人沈む万造。ひょんなことから彼の五十年前の真実が明らかに。 ◎八百屋の金太に嫁取りの話が!? ◎お糸と文七の祝言が近づく長屋のあちこちで難事が発生。折しも流行病が西方から江戸へ、そして本所にも……。笑って泣ける大人気連作時代小説、シリーズ第六弾。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

もう安定の江戸市井人情小話である。おけら長屋のアホ連中の人情噺を読めば、人間捨てたもんではないと思えるし、心の癒しとして、定期的に読みたくなるのである。

この巻もいい話ぞろいだけど、頭一つ抜けているのはなんといっても後ろの2作だろう。珍しく続き物(ウルトラ警備隊西へみたいなっ…て古っ)で、おけら長屋の連中が全力でバカやってくれる、笑えてハラハラして泣けて…これぞ市井人情物の醍醐味である。

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2019年09月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 畠山健二さんの「本所おけら長屋<六>」(2016.3)、しおあじ、ゆめとき、とうなす、やぶへび、だきざるの5話、今回もおけら長屋にどっぷりつかりました(^-^) 特に「しおあじ」「とうなす」そして「だきざる」、感動しました!
 畠山健二さんの本所おけら長屋シリーズ、何度読んでも面白いです。特にこの第六巻(2016.3発行、5話)は秀逸です。第1話「しおあじ」は盛り上げ役のお里と若い頃のお染の話、良かったです。第2話「ゆめとき」は大家徳兵衛が便所の肥やし代で長屋の皆の衆を花見に。第3話「とうなす(かぼちゃ)」は、噛みあわない会話が続く金太23歳の話。第4話「やぶへび」と第5話「だきざる」は連作、お糸と文七の祝言で見栄を張りたい八五郎とお里、祝言参加を楽しみにしてたお満が流行病に、万造の男意気が読み手を感動させます。秀逸ですw。
 「しおあじ」はお染が15歳の頃の貧乏でいじめられてる男の子に塩おにぎりをそっと置いた話。「やぶへび」と「だきざる」は連作。お糸の祝言に出席を楽しみにしていたお満が流行病の患者を診ていて自らが流行病に。筑波の薬を求めて万造が取った行動と、その後、裏で万造の雇い主・石川屋に対して動いたお満の父親・大店木田屋惣右衛門の粋な計らい。畠山健二「本所おけら長屋(六)」、2016.3発行、再読。

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2017年12月26日

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