あらすじ
江戸は本所の「おけら長屋」は、“お節介と人情”で知られている。万造、松吉の「万松」コンビを筆頭に、左官の八五郎・お里夫婦、浪人の島田鉄斎、気風の良い後家のお染など、個性的な住人が入り乱れて、毎日がお祭り騒ぎだ。 ●「ほろにが」“早飲み込みの半次”のもとに、思い込みの激しい大店の箱入り娘が、嫁候補としてやってきて……。 ●「ぜんあく」悪事を働く又右衛門一家に、おけら長屋の面々は善心を取り戻させることができるのか。 ●「せんべい」煎餅一枚をめぐる、八五郎と頑固な浪人の意地の張り合いの結末とは。 ●「はりかえ」ついに松吉とお栄が所帯を持つことに。しかし、お栄には仲違いして家を飛び出したきり会わずにいる母親がいて……。 笑って泣ける全四編を収録。文庫書き下ろし。
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匿名
今巻も笑って、泣きました!
嘘にも人情あり。
おけら長屋の人情は深いです。
おめでたい席でもドタバタはおけら長屋らしいですね。
そして、真之介!頼んだぞ!
というか、真之介より倫太郎の方がしっかりしてたりして。
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面白さは相変わらずだが、今回は涙なしには読めなかった。
「ほろにが」のお嬢様の度を越えた天然っぷりには笑ってしまったが、
人の心の中の良心を信じる「ぜんあく」、八五郎と浪人との交流「せんべい」、そしてお栄ちゃんと松吉の祝言までのドタバタ「はりかえ」、涙をぬぐいながら読ませてもらった。
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畠山健二という作家、19巻も人情話を書き続けてある
しかも、一つ一つの話が胸に染み込んでくる
惚れ惚れする
次作はいつ出るのだろうか
今から楽しみだ
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今回も安定の面白さでした。一気に読んでしまいました。万松も毎回、この上ない解決案をたてるところがすごい!長屋ものはよくありますが、こちらのシリーズは笑える掛け合いが秀逸で、今、一番好きなシリーズです。
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泣き笑い、感涙、爆笑の渦・・・。畠山健二にはスランプなし。種が尽きないその構想力に大拍手です。「本所おけら長屋(十九)」、2022.10発行。ほろにが、ぜんあく、せんべい、はりかえの4話。大根をおろしてと言われると、大根を床に置く大店の天然箱入り娘のお静登場、向かうところ敵なしw、お静に軍配。本当の恩返しを教示した長屋の連中、あっぱれ。八五郎とお里が出陣したら、もうそれだけで絵に。せんべいでは、笑いから泣きに。三祐お栄の母親と息子のために長屋が動く。お満の大活躍もあって、松吉とお栄は晴れて祝言。三祐でお祝いを。おけら長屋の面々が勢揃いすれば、そこは戦場(^-^)
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シリーズ19
本所亀有町の「おけら長屋」は、お節介と人情で、毎日が、お祭り騒ぎ。
面倒な事が起きるたび、笑えて、楽しくて、馬鹿馬鹿しいが、最後には丸く収めてしまう連中ばかりが住んでいる。
《ほろにが》
江戸で1.2を争う絹問屋「志摩屋」の箱入り娘・お静は、世間知らずなお嬢様。
お静の行くところでは、必ず騒動が起きる。
そんなお静に縁談が。両親の話を立ち聞きし、縁談相手を下見に行くが。
《ぜんあく》
島田鉄斎が料理屋で、親子3人の話を耳にした。
その一家は上方で商いをしていたが、番頭に騙されて、店が潰れ、江戸へ逃げてきた。
父親は「こらからは、騙されるより騙す方を選ぶ」と言った。
《せんべい》
左官の八五郎の妻・お里が仕事帰りに、町人3人に殴られている浪人の息子に、手拭いと煎餅を渡したところ、父親が「武士は、物乞いの様な真似はできない」と返しにきた。
それを聞いた八五郎は「一度出したものを返してもらうなど、江戸っ子の恥だ」と言って、二人は、意地の張り合いをする。
《はりかえ》
ようやく松吉とお栄が世帯を持つことになったが、お栄には、父親亡き後、提灯屋の後妻に入った後、一度も会わずにいる母親がいた。
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笑いあり、涙あり。
いつもながらほっこりさせられる。
ようやく松吉が世帯を持った。
万造とお満。島田鉄斎とお染。
おけら長屋も、春近し。
Posted by ブクログ
相変わらずのドタバタぶりと、おバカぶり。でも思いやりだけは忘れない、貧乏長屋のおめでたは、本当に心にしみる温かい話でした。
次は、何が起きるのか。もう二十話に心がそわそわ。