あらすじ
●パパと二人で来た海辺のホテルで、知世ちゃんが出会ったのは…。 ●父の日カードに書く、知世ちゃんからパパへの大事な大事なメッセージ。パパにピッタリの言葉見つけたかな? ●「Papa told me」の番外篇ともいえる長編「アリス カフェ」も同時収録。 【同時収録】アリス・カフェ/うろうろ倫敦
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日常系マンガでこんなに胸を打つ作品があったなんて…!
主人公の知世ちゃんは小学生。大好きな小説家のお父さんと二人暮らしをしています。お母さんはずっと昔に夜空の星になってしまいました。そんな知世ちゃんのセンチメンタルで少し不思議な日常を切り取った物語です。
知世ちゃんだけでなく、たくさんの人が登場人物として登場し、お話は一話完結の短編集のような作品です。
中でも、お父さんの妹の百合子ちゃんやお父さんの編集担当の北原さんなど、働いている女性たちの内面に迫った物語がおすすめです。
特に、EPISODE.76「ビクトリア エンバンクメント」は、北原さんのお部屋作りについてのお話なのですが、自分自身の居場所を自らの手で作っていく強さを感じられて、とてもおすすめです! 現代社会を生きている人は少なからず心打たれる部分があると思うので、ぜひ読んでみてください!
おしゃれでオトナな知世ちゃんのセンチメンタルで不思議な日常を読んでみませんか?
感情タグBEST3
せつない
暖かい気持ちなんてほんの一瞬で
だれもがせつない日々をすごしているのだなぁと思わせられる。ちせちゃんはそういう気持ちを言葉にできる語彙力がすごい。
父の存在
幼少期に母親を亡くして大人びた言動をする小学生の女の子と、作家をしている彼女の父親のハートフルストーリーの第八巻。
海辺のホテルに四泊五日の日程で泊まりに来た知世と信吉。
リッチなホテルでのバケーションを満喫する。
新聞を読んでいた信吉は支配人に声を掛けられる。
このホテルはかつて知世の母親が子供の頃家族と訪れていた場所で知世の後ろ姿がそっくりで驚いたと言った。
昔の二人にはぜいたくすぎるホテルだったからいつか行こうと約束していたものの果たせなかったらしい。
思う存分楽しんだ知世と新吉はまた来ようと約束するのだった。
父の日が近づいてきたので放課後を使ってカードを買いに行く知世たち。
それでも父の日に対する思いは一人ひとり違っていて……。
ある女子高校生は新吉のファンだ。
いろいろファンレターを書いているものの一度も投稿したことがない。
作品も好きだが彼の顔も嫌いじゃない彼女は出先でたまたま新吉と出くわしてしまう。
思わず後をつけてしまうが……。
父親という存在は不思議だ。
うとまれていたり頼りにされたり人それぞれだけど、その人の中でも日によって抱え込む感情が違う。
そのひとつひとつを否定せず包み込むように描く本作が改めて好きだと思った。