あらすじ
謎の男・多聞に、硯の精たち付喪神が宿る古道具を売ってしまった喜蔵。 帰ってきた小春から硯の精の悲しくも数奇な過去を聞いた喜蔵は、己のふがいなさを痛感する。 二人は付喪神たちを取り戻すべく、「もののけ道」を通って多聞の屋敷に乗り込むことに――。 閻魔顔の若商人と可愛い小鬼が妖怪沙汰を万事解決? シリーズ第二弾完結編!!
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Posted by ブクログ
なんだかんだと優しい喜蔵さんが幸せになれて良かった。付喪神たちを回収して歩く喜蔵さん無双が楽しかったです!(笑)
今後多聞さんはまだまだ出てくるのかな・・・?時間も是非読みたいです
Posted by ブクログ
後書きにもあったが、この作品は人と物の怪の交流を描きながらも、互いの線引きがはっきりしている分、どうにも切なくもどかしい気持ちにさせられる。ただ、それでも確かに存在する人と物の怪の絆はやはりあたたかい。そして喜蔵が少しずつ変わり始めている契機を与えたのが今回の事件であるのなら、多聞は喜蔵の為に登場したのではないかとさえ思えてしまう。それにしても硯の精の過去話が良い。その話が伏線となって終盤のたった5文字で泣かされた。
Posted by ブクログ
前回の件もですが敵役がかっこいいです。多聞は人間の時も十分怖い。
今回登場する付喪神たちが可愛い!喜蔵とのかけあいも面白かったです。
特に前差櫛姫とのやりとりの喜蔵の素直さに驚いた。
前作の喜蔵のつんけんした態度が若干和らいでるのも喜蔵も成長してるのね…と嬉しかったです。
しかし終わり方から今後小春と喜蔵は会うことがあるのかちょっと心配に。今後小春と喜蔵はどうなるのか…次回も楽しみです。
Posted by ブクログ
一鬼夜行シリーズ2作目。
硯の精の妖生の話がとにかく良かった。今作の最大の泣き所じゃなかろうか。
しかしながら、今作の騒動の張本人、多聞の目的は結局何だったんだろう。やっぱり暇つぶしの遊びだったのかなぁ、、、。青鬼が小春をわざわざ遣ったわりには、大した騒動になってなかったような。まぁ、結果的に、喜蔵と深雪が一緒に暮らすキッカケになったから良いんだけども。騒動の結末としては少々中途半端に感じてしまった。
すでに3作目が出ているみたい。喜蔵と小春のコンビはもちろん、彼らを取り巻く人物、妖怪たち、皆好きなので、このままシリーズ続行を熱望。
Posted by ブクログ
上巻で中々厳しい意見を書いたのだが、下巻で素晴らしき巻き返しっぷりを見せてくれた!
本当に上下巻セットで買っておいてよかった。
一緒に買っていなかったら、下巻を読まなかったかもしれない。
下巻では硯の精の今までが語られるのだが、この話がすごく切なくて泣ける。
ベタと言われてしまえばそれまでなのだが、泣けるものは泣ける。
憎ったらしい印象の硯の精だったのだが、下巻でがらりと素晴らしき妖怪に私の中でランクアップした。
さらに、喜蔵が動き出すので物語も大きく進展し、まさに大詰め。
下巻は一息に読み終えた。
仲間外れ巻のあった上巻から一転、すばらしき下巻。
これはもう『一鬼夜行』も買うしかないと心に決めた。
以下、ネタバレ注意。
多聞こと百目鬼はどこまでものらりくらりとしていて、結局真相はわからない。
このキャラはかなり好きなのだが、複雑なことが苦手な私にはどの時代の誰が多聞だったのかいまいち把握しきれなかったのが残念。
入り組んでいるところを確認して読み直すのはやや面倒なので、何となく多聞がいたのねくらいで終わらせている。
ラストの小春のいなくなり方があっさりとしていて寂しくなったのだが、妖怪というのはそういうものだと言われると納得してしまう。
また、帰って来てくれるといいねと思わず喜蔵に言いたくなるラストだった。