あらすじ
【ミニ小説つき】イギリスから帰国した正義とリチャード。正義は大学3年生となり、周囲ではそろそろ就職活動が本格化し始めていた。そんなある日、銀座の「エトランジェ」を常連客の乙村が訪れた。乙村は、片想いしていた女性からもらったという桜色のカメオをリチャードと正義に見せる。そして、そのカメオの謎を解いてみないか、と言い出して……? ジュエル・ミステリー第5弾! 文庫版発売時販促用ミニ小説「ふりかえればタイガーアイ」を電子版限定収録! 【目次】case.1 挑むシトリン/case.2 サードニクスの横顔/case.3 ジルコンの尊厳/case.4 祝福のペリドット/extra case. 聖夜のアンダリュサイト/【電子版限定ミニ小説】ふりかえればタイガーアイ
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閑話
イギリスから帰国後、リチャードの態度が明らかに軟化していますが、鈍感な正義は特別扱いを受けていることをよくわかっていないようです。
今回はラナシンハ氏とリチャードの出会いや、日本語学習の恩師との再会など、リチャードの過去にフォーカスしたストーリーが多く含まれていました。次巻で第1部が完結するようですが、正義を中心とした話になるのでしょうか。進路に迷っていることもあるので、どのような道を選択するのか楽しみです。
Posted by ブクログ
挑むシトリン
再登場するのかしないのかよくわからん真夜が出てきた。物事が変わって見えるとき、自分もまた変わっているというのは確かに道理だと思った。正義は自分の気持ちには鈍感、というか未発達埜印象を受ける。成熟するのは果たしていつか。
サードニクスの横顔
自己満足とどう折り合いをつけるか。他人との関わりというのは基本的に自己満足だ。自分が他人に影響を与えていたいと望むなど烏滸がましいにも程がある。
恋愛親愛その他の感情、それらを区別することにどれだけの意味があるか。「好き」ならそれでいいじゃんと思わんでもないが、「あなたへの気持ちは恋愛感情です」と言ってもらわないと満足できない気持ちもあるわけで。自分が満足する?安心する?ためにその「好き」が恋愛だって言ってほしいのだろう。
リチャードに変化。恋愛というより就活による正義の変化に怯えているのか?
ジルコンの尊厳
火野英司のような危うさを持っていたリチャード。自分のことには無関心、他人がどれだけ自分を見ているか知ろうともしない。そういう人だから正義を見て危ういと思ってしまうのだろうな。
美を飽かずに美しいと言える美徳。僕にはないものだ。色々なものに感動できたらそれはどれだけ楽しいことだろうか。
若かりし頃のリチャードさん
がこんなにたっぷり読めるとは…!ジェフリーの裏切りシーンや、フラッシュバックなど痛々しくもありましたが…モニカちゃんへのへの思いやりなど、どんな時も心優しいリチャードさんに改めて感服でした。
それに小さい時のお話まで…!6〜9歳のリチャードさんに懐かれるとか、智恵子さん羨ましい…!(その分ご苦労もされてましたが…)
また、正義くんに対するリチャードさんの態度の端々に表れている気持ち…もう早く正義くん気付けー!って感じです…!!笑 自分の気持ちにも!!