あらすじ
ダン=ルティムの生誕の日の祝宴を無事に成功させたアスタ。今度は、バナーム使節団を歓迎する宴の料理人を務めることに。その準備のため、トゥール=ディンたちと共に、アスタはサイクレウス秘蔵の食料庫を訪れる。そこで、初めて見る食材の数々に喜びの声を漏らすアスタ。するとそこに、ミケルと肩を並べる料理人・ヴァルカスが現れ――。「……あなたには、歓迎会の厨番を辞退してほしいのです、アスタ殿」
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未知の土地と食材でトライ・アンド・エラー!
現代の見習い料理人アスタがある日異世界に飛ばされて……と、物語はタイトルを読んで字の如く。
しかし「現代知識で異世界人を楽々と驚かせる!」とならないのが本作。
全く楽々じゃない。
もちろん現代の料理法を強みにはしますが、成し遂げるまでえらい苦労します(;^_^A
初めて見る食材、道具も調味料も限られ、文化の違いから「人々が何が良しとするのか?」を察するのも一苦労。
普通なら投げ出したくなるようなハードモードですがそこは主人公、超頑張ります!
そしてそれこそが本作の魅力!
分からないながらも努力して、手探りながらも試行錯誤して、苦労を重ねた末に作られる渾身の料理……!
美味しそうと感じるだけでなく主人公の奮戦を応援したくなる所がポイントです!
成功しても課題が残り、でもその課題を解決しようとまた試行錯誤を繰り返す……だからこそ「次は何を作るんだろう?」と期待感が高まるんですねー。
やり甲斐と苦難に満ちた異世界での料理道、ぜひご賞味あれ!
感情タグBEST3
健全、素敵。
現れた料理の天才と、その師を慕う弟子などとの一幕を描く1巻です。
平和です。アスタの葛藤・努力と、素直に凄いと思う人に対する敬意を払う事。
そして師を慕いすぎて感情的になってしまう年若い子とのやり取りなど、ほのぼのとしつつピリッっとするところはアクセントが効いた、とても面白いお話でした。
貴族寄りと下町寄り、それぞれの料理に対する価値観を上手く書き分けていて面白かったです。
アスタのこれからの料理の方針が楽しみですね。