あらすじ
―――モトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)の反対側で、運転手が草の上に座っていた。両足を前に出して、後ろに手をついて、そして空を見上げていた。春の暖かい太陽に、蒼い空を背景にいくつかの雲が流れていく。運転手は十代中頃で、短い黒髪に精悍な顔を持つ。黒いジャケットを着て、腰を太いベルトで締めていた。―――人間キノとモトラドのエルメスは“動いている国”に出会い入国する。その“動いている国”が進む先には“道をふさいでいる国”があった。(「迷惑な国」)他全8話収録。 短編連作の形で綴られる、新感覚ノベル第7弾。
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愛あれば
旅先で出会う人々は形こそ違えど、また、形は歪んでいるが、愛に溢れている。その愛をどう表現するか、どう伝えるか、その匙加減が難しい。キノとエルメス、キノと師匠、師匠と相棒、シズ様と陸、その愛情も関係性も様々。旅は続く。
Posted by ブクログ
ここらへんから後書きの自由奔放さが出てくるんですね
「嘘つき達の国」が1番お気に入りです
他にもキノがキノになるお話があります
長いコートの由来とか
Posted by ブクログ
迷惑な国
ある愛の国
川原にて
冬の話
森の中のお茶会の話
嘘つきの国
出現方法も迷惑、という状態と思ったら
あの最後の落ち…。
えらく滞在日数があいまいだなと思ったら。
どこまで暴利貪っていたのか知りませんが
けろっとしていると言う事は、そんな値段?
ある愛…確かに、これも、愛。
うんまぁ本人がいいならそれでいいかも?
川原、ある意味怖い場所です。
そこで襲われたら、と思ったのですが
乗り物の話、でした。
そんなもの入れても、自力で壊れるわけでないですし。
そしてまた、長い滞在日数の、冬の国。
なんかの劇かと思ったら、違いました。
いや、劇ではありましたけど。
そうして現れた医者は、活躍しまくってください。
そんな次にある、お茶会の話。
ぞっとする趣味の人もいたものですが
師匠の弱点(?)発見。
ところで、なぜ金物をそんな所に??
下に入れる石がわり、だったのでしょうか?
嘘吐きばかりがいるのかと思ったら
嘘を吐き続ける人達の国、でした。
誰もかれもが嘘をついてはいますが
すべて『彼』のためであり、彼の嘘は『彼女』のため。
本人達が幸せなら、いいのではないでしょうか?
そしてエピローグとプロローグ。
ようやく、前任者(?)の生国で、生家で。
すべてを終わらせた、とも言えますが
何だかやるせない、です。