あらすじ
歌声が聞こえる。そこは、紅い世界だった。 一面に紅い花が咲き乱れ、隙間なく大地を埋め尽くしている。 何もない、ただ蒼いだけの空が広がる。 ……紅い草原に、再び歌声が聞こえた。 そしてそれが終わった時、最初に聞こえた声が訊ねる。 「これからどうするの?」 別の声は、 「いつかと同じさ。どこかへ行こう」 すかさず答えた。 「そうだね。そうしよう」 最初の声が、嬉しそうに同意した。 そして言う。 「そろそろホントに起こしてほしいなあ。キノ」 人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第4弾!!
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Posted by ブクログ
今回も各話が社会の本質を異なる角度から突いてきた。
「仕事をしなくていい国」は良い感じの社会風刺で描かれていた。
「別れている国」はどっちもどっちで、立場によって正しさが変わる怖さを描いていた。
「認めている国」は「そんな気がしてました」という感想で予感の回収が気持ちよかった。
「塔の国」は考え方次第で幸せになれる、幸福は結局「見方」で決まるんだなと思った。