あらすじ
女だから愛されるのか、男だから愛すのか―――
男らしい姫君・沙羅双樹には嫁取りの話が、
女らしい若君・睡蓮は宮中へ出仕することになり――!?
さらに、睡蓮に想いを寄せていたはずの沙羅双樹の親友・石蕗(つわぶき)は予想もしていなかった禁断の想いに目覚めてしまい…
急転につぐ急転、見逃せないトランスセクシャルストーリー第2巻!
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悩む石蕗
沙羅と睡蓮が入れ替わっていることを知らない石蕗は思いを寄せていた睡蓮に会っても心ときめかず、男の沙羅にはときめいてしまい混乱するw
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沙羅双樹は右大臣の四の姫と結婚、水蓮は女東宮の尚侍として出仕。 四の姫は最初かわいくない子だと思ったけど、沙羅と仲良くなって段々かわいくなり、終盤沙羅とのことを悩む様子はかわいそう(沙羅が女性と知らないからしょうがないのよね)。水蓮が仕える女東宮はかわいくて聡明でいいんだけど、原作ではかわいそうなことになっちゃうので心配。
Posted by ブクログ
氷室冴子原作の『ざ・ちぇんじ!』の二番煎じかと思っていたけれど、なかなどうして、よくできている。沙羅と睡蓮をとりまく人物の恋模様が二重写しで展開していくさまは、なかなかスリリング。
しかし、沙羅双樹という名前とあの造形(アンテナみたいな前髪が…)はちょっとどうにかしてほしかった。正直美形だと思えないんだけど。
あとがきの平安時代解説がおもしろいですが、この時代に戦争がなかったは嘘です。平将門の乱ふくめいっぱいあったじゃない、と突っ込んでおく。
資料をよく調べて創作しているのは好感度高いけど、髪型からしてなんちゃって時代劇。
Posted by ブクログ
面白いので一気読み。
ツンデレの四の姫と沙羅の初々しいやりとりにニヤニヤする。かわいい。
物理的に子供を残せない、今後の展開を思うと切ないなあ
女御たちが沙羅のことを光源氏のよう言っていたが、むしろプレイボーイぶりは石蕗中将の方が光源氏らしいのでは(笑)
さすがプレイボーイの勘というか、本能で男か女か判断してるんだろうなあ。そのせいで悩むことになるんだけど。
多分、ここら辺の倒錯した耽美な雰囲気が嫌いな人は気持ち悪がるのかも。
これはギャグっぽく書かれていて読みやすい。というか中将かわいい。
Posted by ブクログ
「とりかへばやものがたり」のオマージュは既に氷室冴子の「ざ・ちぇんじ」がある。(もちろん漫画版の同タイトルもあるわけだが、氷室さんの原作そのままを忠実になぞっているので、同作品としてみなしてよいだろう)
職人氷室冴子のストーリーテーリングの巧みさが際立つそれが未収録作品と一緒に再販されたのはつい最近のことで、読み返した人間も多いだろう。そこに発売されたさいとうちほ版「とりかへばや」。なんだか誰かが「今でしょう!」とか叫んでいるような気もするが、買ってみる。
さいとうちほは、高校生くらいのとき読んでた記憶があるが、その頃でも古い絵柄だと思っていた。はやりとは無縁の細いあごとか、長い足とか。
話もドラマチックで、ジェットコースター、今風じゃない、でも面白い。
さて、どう料理するのかなと読んでみると、氷室冴子がラブコメとしたのに対し、さいとうちほはラブシリアスとして描いている。
主人公の名前も「綺羅きらしい」からとった「綺羅君」「綺羅姫」というポップな氷室版に対し、「沙羅」「睡蓮」といういかにもなさいとう版。
内面も当然大きく違うわけで、まったく別物として読める。
着地点は一緒なんだけどラブコメの綺羅が箱入りの能天気さで物事にあたっていくのと違って、同じ箱入りながらも沙羅は己のジェンダーに悩み惑う。
氷室冴子はあくまで後味が悪くならないように、東宮や四の君を無邪気に描き、被害者にはしなかった(原作は酷いよ…男君)
さいとう版はおそらく意識的に氷室版と真逆にしている。
これは被害者になっちゃうのかな…。
面白いのが、ほぼキャラを変えているにも関わらず宰相の中将に限っては二人とも同じように描いている。原作に限りなく近いキャラだ。
結構最低なことを原作ではやってるんだけど、憎み切れないところがあるし、結構かわいい。
ざ・ちぇんじでも正直私は綺羅と宰相にくっついてほしかった。
平安時代の感覚で言えば、入内ってのが女の究極のハッピーエンドなんで仕方ないんだけど、ざ・ちぇんじから入った中学生な私はなぜ帝と思ったわ。
さいとうちほ版も石蕗がかなりかわいいので、これからどうなるか非常に楽しみ。
Posted by ブクログ
新たなる年に新たなる帝がたち、女東宮が皇太子に。
睡蓮、幼き東宮に「尚侍」としてお声がかかる。
同時期に石蕗から沙羅双樹に結婚の声も。
それを振り払うように尚侍になるよう決意。
東宮と仲良くなる睡蓮。
四の姫と仲良く慣れない双樹。
とりあえず、三日目の晩に手をつないで寝ることに成功。
石蕗は睡蓮の元へ走るが、想いが・・・違う。
男として枯れたのかと悩む石蕗。
梅壺は四の姫の元を訪ね(実家)、双樹の事を聞き出そうとする。
そして、四の姫の元にいる双樹に会いに来た石蕗。
四の姫の御帳台に突入。
と、物語が動き出して、バタバタしてきました。
入れ替わった二人は色々な場面に直面し出しました。
面白くなってきました〜。
Posted by ブクログ
読んでいるとどうしても、「ざ・ちぇんじ」と比較してしまう自分がいるのに気付きました。あっちは、ずいぶん昔に読んだけど、何度も読み返していたから記憶に残っているんでしょうね。
さて、さいとうちほ版の「とりかえ・ばや」はとしては、貴族として避けられない婚姻ってところですが、女である沙羅が本当に妻を娶ることはできないのはどうしようもない事実で、石蕗が四の姫に言い寄るところで終わりました。このあとの流れも知っているけど、こちらではどんな風になるのかは楽しみにしています。「ざ・ちぇんじ」のお姫様よりこっちのお姫様は大人っぽいですから。
一方、男君の睡蓮の方も尚侍として出仕し、女東宮に仕えることになりましたが、東宮は小さいながらも健気にがんばってて、これはたまりません。
帝と沙羅の仲はまだまだ接点がない状態ですが、帝がどう絡んでくるのか楽しみにしてます。