【感想・ネタバレ】虹の谷のアン―赤毛のアン・シリーズ9―のレビュー

あらすじ

ウォルターが「虹の谷」と名づけた楓林の向こうの小さな谷には、いつもやさしい風が吹き、ブライス家の子供たちの夕方の遊び場所になっていた。母親を失くし、父も夢想家で、かまってくれる人のいない牧師館の子供たちも、しばしばここを訪れた。古い納屋の乾草の上から哀れな姿で発見された孤児メアリーも、この仲間に加わった。アンの子供たちの毎日を描く、アン・シリーズ第九巻。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

旧版の「虹の谷のアン」は子供の頃に何度も
読んでおり、大人になってからも1度ぐらいは
読んではいると思う。
ただ私の中で、他のアンシリーズの作品に比べて
あまり重要視されていない位置づけであった。
今回こちらの改訂版を読んでまず驚いたのが
旧版の3倍ぐらいの厚みがあったこと。
それゆえに旧版ではだいぶ端折られてる部分が
あるということが分かり、新たに読める部分に
楽しみを見出すことが出来た。
文字が大きいことも嬉しい。

今回読んでみて、全体的にどこをとっても大変面白く、
モンゴメリらしいユーモアに溢れた著作であることを
改めて実感した。
牧師館の子供たちをはじめとする登場人物は、
それぞれ存分に個性を発揮して生き生きと描かれている。
特殊な家庭環境の中でも自分たちのできる範囲で
なんとか良くしていこうとする牧師館の子供達の
いじらしさ。しかしそのために思いがけない騒動に
発展してしまう様は微笑ましく、時にお腹を抱えて
笑ってしまうほど面白い。
子供の純粋な動機から生まれる行為は、
基本的に善人で情深いグレン村の人々の生活に
良くも悪くも彩を添えていく。
なんだかんだ言っても子供たちは村の宝物。
そして、子供達の発言や行動を通して、
大人の凝り固まった常識や偏見によって
見失いがちな本質があることに気付く機会を
与えているところは、モンゴメリ自身が
意図しているところなのかもしれない。

特に好きだったエピソードは、後半に出てくる
アンの演説とそれを聞いたミス・コーネリアの
素晴らしい反応である。
アンの演説が本当に胸を打つものであることは
もちろんのこと、ミス・コーネリアがアンの言葉を
心底素直に聞き入れ、自分を恥ていることを
正直に語るシーンは何度読んでも本当に感動的だ。
私はこういう大人でありたいと思う。
この名シーンは旧版にはない部分だったので、
改めて改訂版を翻訳してくださったことに
心から感謝したい。

旧版しか読んでいないアンファンにはぜひ
改訂版も読んでほしいと心から思う。
楽しめること請け合いの一冊である。

0
2020年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Rainbow Valley。牧師館をめぐる話。
結婚式が二つ決まる。
マリラの時のような思いを繰り返さないようにするためだろうか。

0
2013年04月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

≪内容覚書≫
アンの6人のこどもたちを中心に語られる物語。

≪感想≫
アンが中心の話ではなくなるので、アンのファンとしては少しさみしい。
とは言え、生き生きと描かれるこどもたちの話も十二分におもしろい。
ああ、確かに、こどものころ、こんなことでけんかしたなー、とふと懐かしい気持ちになるそんな作品。
最後の方で、見え隠れする戦争の影と
それを察知するウォルターに少し切なさがこみ上げた。

0
2011年04月06日

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