【感想・ネタバレ】モンテ・クリスト伯 6のレビュー

あらすじ

二百年の長い間、世界各国で圧倒的な人気をあつめてきた『巌窟王』の完訳。全7冊のうち第6冊。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

欲深い者は地に落ちる。周到に練られた計画に沿って復讐していくモンテ・クリスト伯。フェルナンがここまで悪党だとは思いもよらなかった。ダングラールへの復讐はこれで終わりか?もう少し懲らしめてほしい所だが。そして残るはヴィルフォールか。目が離せない。

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2024年08月16日

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ネタバレ

『エドモンさん、主人、私に復讐なさるのは結構です。息子に復讐なさることはおやめください!』かつて、妻として迎え入れるはずだったメルセデスに言われたモンテ・クリスト伯は計画を変更する。モンテ・クリスト伯の復讐という名の人生を諒解する航海は佳局を迎えた。彼の蛮勇な行いの後の達成感はどれほどのものだったろうか。満足感の他にはエデを思う強い愛情、もしかしたら寂寥感をも抱くに至ったのではないか。しかし、彼を嵌めた奴らの破滅っぷりは悲惨極まりなかった。メルセデスとの別れ、彼が愛する者への思いが最終幕を迎える。

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2020年08月11日

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ネタバレ

全7巻を読んだうえでの感想です。

いよいよダンテスによる復讐が本格化します。
最初の犠牲者はカドルッスでした。といっても、ダンテスが直接手を下したわけではなく、味方だったはずのアンドレアに殺されるんですよね。何とも皮肉なもんです。
殺人や押し込みをやらかしてはいるものの、カドルッスって根っからの悪人ではないと思うんですよ。
でも、怠惰で小心なところが災いして、しょうもない悪事を働き、結局坂道を転げ落ちるように堕落していく様は、人間誰しもが持つ歪な部分をデフォルメしているようにもに思え、読んでいて哀れになりました。
個人的にこのカドルッス、全話を通して一番印象に残っています。

次の標的はフェルナン。
既に新聞紙上でギリシャでの非道を告発されていましたが、今度は議会でエデにそれを証明され、父親の名誉を守るためにモンテ・クリスト伯に決闘を申し込んだアルベールは結局決闘を辞退するに至り、自身で決闘を挑もうとするもモンテ・クリスト伯の正体を聞かされて衝撃を受け、母子に逃げられた挙句、失意の中自殺するという結末を迎えます。
このあたりの展開は俄然スリリングで、とても楽しめました。

この後、ダングラールとヴィルフォールに対してもダンテスの策略が発動しますが、まだこの巻の段階では序の口です。具体的には読んでからのお楽しみということで。

また、アルベールとの決闘前夜のダンテスの苦悩の独白は、当時の社会における神と人間との距離感を表しているように思え、実に興味深かったです。

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2018年03月25日

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ネタバレ

ついに来たか、いままでの伏線がこんなにもかと。
エデの描写は本当に力強くて美しい。

カドルッスに比べてフェルナンはあっけないものだった。でもあの後どう生きていくにも…ね。一番楽な選択かもしれない。
そしてメルセデスはアルベールに話したのね。復讐をしても正当である、権利がある、そう考えるのは割と時代とか国とか関係あるんだろうか?
まあ今の時代でもエドモンの人生を振り返ると第三者とかまったく関係ない人からしたらエドモンが復讐をしても正当な感じがしてしまうかもしれない。何より直接手を下してはいないし、過去の告発だからある意味自滅だしなあ…
カドルッスに関しても…うん。きっかけがあったとはいえ自滅か…

父の罪が子に問われる時代じゃない…うーん、今の時代はどうだろうか…と刺さった言葉もあった。

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2017年09月24日

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ネタバレ

ついに決定的な復讐が行われた。フェルナンは全てを失って自殺。私も溜飲を下げた。
メルセデスはエドモンが現れた最初のときから気づいていたんだねえ。けなげな。しかしすでに母となってエドモンとは違う道を歩んできた彼女にとっては、嬉しいやら、苦しいやら、だっただろう。

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2017年01月20日

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ネタバレ

ヴィルフォールの恐怖は計り知れないでしょうね。ばたばたとまわりが死んでいき娘までも倒れるという恐ろしい事態。予想外のことは起きるものの復讐計画は着々と回収されていきます。とうとう次でフィナーレ。復讐はどうなるのか、モンテさんは幸せになれるのか、気になります。

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2023年02月25日

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ネタバレ

モンテ・クリスト伯があちこちに蒔いた罠が、いよいよ仇敵たちを追いつめる。

まず最初に舞台から去ったのはカドルッス。
彼はエドモンが陥れられるのを知っていて知らんふりをしていただけなので、他の人たちに対するよりも憎しみは少なかったのだろうか。
最初は落ちぶれていたカドルッス夫妻に大きなダイヤモンドをプレゼントしたりした。
けれどもそれが引き金になって、小悪党だったカドルッスは人殺しの犯罪者になったのだから、やはり復讐するつもりだったのか、それともカドルッスにチャンスを与えたのか。

カドルッスはエドモンの手によってベネデットとともに監獄から抜け出すことに成功したが、その後もやはり人目を避けてのその日暮らしのカドルッスに対して、ベネデットはエドモンの手引きでイタリアの貴族となる。
それを知ったカドルッスがベネデットをゆすり、結果…。
最後まで小悪党だなあと思っていたら、最後の最後に正体を明かしたエドモンの前で、カドルッスは悔い改める。

「これで一人」とは、カドルッスを看取ったエドモンのセリフ。
やはり最初から殺すつもりだったのか?

フェルナンは過去の悪事を暴かれ、それがモンテ・クリスト伯の仕業と知ったフェルナンの息子アルベールはエドモンに決闘を申し込む。
もちろんエドモンはアルベールを殺す気満々なのだ。
フェルナンの血を引いた者をこの世に残しておくつもりはない。
あんなに目をかけてかわいがっていたように見えたのに、それはフェルナンへのつなぎのためではなく、最初から頃好きだったんだ…。

全てを理解したメルセデスが、「エドモン」と呼びかけ、エドモンを死んだと思ってフェルナンと結婚した自身の罪を詫び、息子の命乞いをすることで、エドモンは己の心にまだ人の心が残っていたことを知る。
それにしても、ただメルセデスを愛していただけの田舎の漁師だったフェルナンが、過去にあんな残虐なことを行っていたというのはちょっと唐突過ぎる気もする。
そんな欲まみれの悪党だったとしたら、いくらエドモンの死で心が弱っていたからといってメルセデスがフェルナンと結婚するだろうか。
過去の自分の行いのせいで妻子に去られ、社交界に居場所を失くしたフェルナンは自殺する。

そしてエドモンのせいで財産をことごとく失うことになったダングラールは、財産目当てで、エドモンがでっち上げたイタリア貴族のカヴァルカンティことベネデットと娘の結婚を画策する。
社交界の歴々が集まった婚約披露のその場で、カドルッスを殺した罪でベネデットは警察に追われる。
結婚自体を嫌がり家から逃げ出すダングラールの娘とベネデットの逃走経路がおんなじで、笑っちゃったわ。

さて、次々に家族が死に見舞われたヴィルフォールは、ついに娘も薬を盛られていたことに気づく。
そしてヴァランティーヌを愛するマクシミリヤンもそれに気づき、なんとかモンテ・クリスト伯に助けてもらおうとする。
しかし彼はすべてを知っていながら、助けを差し伸べようとしない。
ヴィルフォールの娘の命なんて、かんけーない。

ところが、エドモンの恩人であるモレル氏の一人息子・マクシミリヤンが仇敵であるヴィルフォールの娘を愛していることを知り、エドモンは、またも運命の皮肉を、または神の摂理を知り、絶望の声をあげながらもヴァランティーヌの命を奪わない決断をする。

で、メルセデスとの会話で若かりし頃の愛情と絶望を思い出したエドモンだが、フェルナンに父を殺されたエデと今後恋愛関係になりそうな予感。
そこまでしなくてもいいのに、サービス精神の旺盛な文豪です。
新聞小説だったというからというのもあるのかな。

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2022年12月10日

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