あらすじ
『大魔王サタンの遺産』捜索のため、六畳一間の魔王城からは、生活用品一式が異世界エンテ・イスラへと移されていた。通勤時間の問題により、魔王はそんなからっぽのヴィラ・ローザ笹塚201号室で寝泊まりをすることに。独り身の生活に寂しさを感じながらも、正社員登用研修に参加する魔王。そんな中、研修で一緒になったゆるふわ女子に思いがけず義理チョコを貰ってしまう。アシエスの食い意地によりその情報が知れ渡った時、女性陣に動揺が広がるのだった――! 一方エンテ・イスラでは、大魔王の遺産の一つ『アドラメレキヌスの魔槍』を手に入れるため、鈴乃、ライラ、アルバート、ルーマックが北大陸に旅立っていた。日本のジンギスカン屋そっくりの店では、「囲いの長」と呼ばれる北大陸の代表が待ち受けており……? 庶民派ファンタジー第16弾!
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Posted by ブクログ
シリーズ16巻はちーちゃんが勇者になる話。
いや、なんというかとても良かった。
ぽろぽろ泣けて来た。
人は嬉しいときにも泣けるんだよなあ(笑)
前半はバレンタインデーをめぐるエミやベルの葛藤というかデレ具合になにやっとるんじゃと思ったけど(笑)アドラメレクの魔槍を手に入れる役目をちーちゃんに振られたところから俄然惹き込まれた。
というか、本当に涙が出て仕方なかった。
射技の舞台上に現れたちーちゃんのりんとした姿を見た途端、たまらなく込上げるものがあった。
彼女のその姿。
好きな人のために、大切な人たちのために、自分にできることがあるなら、何ものも恐れず、怯まず、まっすぐに向かい合うその姿。
それに感動してしまう。
こうと決めた時のちーちゃんは誰よりも強い。
いや全く勇者だよね。
魔王はちゃんと惚れ直しただろうか?
継矢の最中に目を合わせ笑いかけた姿に、魔王同様息を呑んだ。
なんと素敵な娘なんだろう。
そんな今巻の個人的ハイライトは実は射技の場面ではなく、いやもちろんそこもすごくいいのだけど、それ以前のベルたちがちーちゃんに頼みに来る場面。
承諾したちーちゃんを普通の女子高生と不安視するライラにベルが答える言葉
「ライラはまだ千穂殿のことがよくわかっていないようだな。
魔王と勇者を繋ぎ合わせ、セフィラの子に慕われ、勇者の仲間に守られ、悪魔大元帥を拝命し、多くの悪魔が平伏し、法術を駆使して異世界間を飛び回る普通の女子高生などいてたまるか。
彼女はこの世界で誰よりも強い、私たちの仲間だ」
この信頼。この尊敬。
人が人を想うこの気持ちは自分の感動するまさしくツボ。
何度読んでも涙が溢れてくる。
いや、実にいい。
こういうの大好き。
さて、そんなこんなでめでたしと思ったら、ラストで風雲急ですか。
次巻は荒事の回になるのかな?
次も期待したい。
ちなみに北の囲いの長ディン・デム・ウルス媼がいい味出してる。
ちびかまがツボ(爆)
バレンタインデー
迫るバレンタインデーに悩む女性陣…
エンテ・イスラでも天界突入に必要なノア・ギアの素材の内2つは魔界で確認され、もう一つの素材アストラルジェムは捜索中…
そしてアドラメレクの槍が北大陸に…
しかし、簡単には手に入らない場所で管理されていて…
今回もちーちゃんが頑張ってます…
もう完全にこの作品で一番活躍してるのちーちゃんだよね…
Posted by ブクログ
スーパー千穂ちゃんタイムでした。さすがは悪魔大元帥さまやでぇ…。魔王も勇者も目立った動きがない(というか動けないが正しい?)状況なのもあって、一本芯のある行動がとれる千穂ちゃんのかっこよさが目立った話だった。もう貴女が主人公でいいよ(笑)バレンタインの悶着もありながらもメインはやっぱりこっちだったかな。短編集もあったけど(2冊前といっても9ヶ月ほど前だが)本編の方でも“はたらく”魔王様もまた見たいところです。
Posted by ブクログ
今巻で特徴的だったのは、
千穂の某所での弓の活躍シーンと、
恵美のチョコレートを巡る葛藤です。
恵美、この先自分の心をどう捉えていくのでしょうか。気になります!
Posted by ブクログ
やっと話が動き始めました。勇者も魔王も戦わない、けれどアムス・ラムスの為に動き出した。魔槍を手に入れるために千穂はまさかのエンテ・イスラの囲いの長になったりでトンデモ展開(笑)そして天使と呼ばれる存在の正体も明らかに……動き出した展開の先が気になりますね!