あらすじ
『訪問販売』 ── 漆原が悪徳訪問販売業者に騙された! 代金を取り返すため事務所に乗り込んだ真奥の運命は!? 『捨て猫』 ── 帰宅した真奥が懐に抱えていたのは、銀色の捨て猫だった。飼い主を捜す真奥達だが、銀色の猫に異変が起こり……。『お布団』 ── アラス・ラムス用の布団を買いに行くことになった真奥達。仲良し家族といった雰囲気に恵美は頭を抱えることに。『はたらく女子高生』 ── マグロナルドでバイトを始めた千穂は、新人時代の真奥と出会う。まだ普通の女子高生だった頃の千穂のお話。「電撃文庫MAGAZINE」 掲載の短編3本に、書き下ろし中編1本を加えた特別編!
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今回は短編集
今回は短編集、個人的には短編集なら短編集できちんと表記して欲しかった…
前巻の引きからなので肩透かし、あとは時期も年表とかにまとめておいて欲しかったかな…
内容事態は悪くないですけどね。
アラス・ラムスの布団を買いに真奥と恵美が親子三人で出かけるのとか、真奥と会う前のちーちゃんの話とか新鮮で良かった。
ちーちゃんはああやって真奥と知り合い、バイトを始めたのか…
Posted by ブクログ
今回は、これまで雑誌などに掲載されていた作品をまとめた「短編集」と言うことで、前回の続きは4月発売の8巻へ・・・というところなんだけど、それだったら「さくら荘」とかと同様「6.5」とかでも良かったような気がするけど、相変わらず内容は面白かったので無問題。以下短編ごとに簡易感想を。
「魔王、誠実な商売を改めて決意する」
2巻のラストからの続き。いきなり芦屋が「暇を」とか言い出すものだから、すわ「新展開かっ!?」と思ったら×××でござったという感じ。
――いや。正確にはウルシバカさんの尻ぬぐいのせいで、魔王様がとばっちりを受けたという話なんですが……訪問販売ってほんと、いいイメージがないんですよね。業界はもっと真剣に対応策を練るべきだと思うのは元村だけかな?
「魔王、捨て猫を拾う」
……良くも悪くも「ベタベタな話」を書こうと思った作者の胆力に脱帽。本当にベタベタすぎて、心底ビックリした。
でも、それ相応に面白いから良いんだけどね。つか、つまらなかったら暴れてた。間違いなく。
それを制止した嫁の挿絵は、マジで諭吉さん数十人分払う価値があると思った。まる。
「魔王と勇者、お布団を買いに」
どう見ても夫婦です。本当にありがとうございました。
……いや、ほんと。感想これだけで充分じゃね? と思いつつ「魔王」と「勇者」の微妙な距離や関係を見事に表現したなかなかの秀作。こういう話をきちんと書くから、ファンであることをやめられない。
ただ、もう本編で充分にやっているだけに、そろそろなにか「変化」が欲しいところかな? と少しだけ思ってしまいましたが。
「はたらく女子高生」
書き下ろし。今度は1巻の少し前……千穂がマッグにバイトしに来たきっかけを描いた話。
単なる「前日譚」では終わらず「千穂が女子高生」という基本的な設定を本当に忠実に。そして丁寧に描いた傑作。
特に「進路についての悩み、不安」と言ったものをきちんと作中内で表現、活用しているところは素晴らしい。
同時に、それに対する木崎さんのお言葉もなかなか。
「進路というのは、明日のために今日、何をするか考えることだよ」
・・・確かにその通りなんだけど、それをきちんとした理由と信念を持って話せる大人に元村は会ったことがありません――というのは言い過ぎかな。反省。
また、内容としては非常に素晴らしい反面、いささかマッグ内における労働環境・雰囲気といったものを美化しすぎているように映ってしまったのは気になりましたが。
※ 取材の成果がきちんと盛り込まれている辺りは、毎度のことながら本当に素晴らしい。
まあ木崎さんが店長なら、むしろそうなって当たり前と言うことで納得できるけど、リアルはどうだか・・・最近トップのせいで評判悪いしね。
いずれにせよ、本当に面白かった! 次&アニメも期待大です!