あらすじ
蒙古に属するツォグ族の皇子ユルールは、敵国であり亡き義母の出身国である西夏の文字に魅せられ、その義母が残した“玉音同”と呼ばれる文字盤を手に一族を捨てる覚悟を決める。そして、西夏を憎み全てを焼き尽くす蒙古から文字を守るため、文化を書き継ぐ習わしのある宋国の町・成都を目指す道中だったのだ。事の成り行きは須藤(=シュトヘル)には関係なく思えたが、そんな中ユルールの口からシュトヘルとの出会いが語られる。
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文字が持つ神性、そして憎悪。非常に珍しい、けれど素晴らしい観点から描かれている作品だと思います。
命が塵のように散る時代で、己が生きたこと、戦ったこと、そして死ぬこと。
その一生を誰も憶えていないのなら、それは存在したと言えるのだろうか?
そんな思いを、文字は残す。
しかし、忘れ去りたい過去も、否応なく、文字は残す。
ユルールとシュトヘルに芽生えた絆が、復讐に身を焦がすシュトヘルに変化を与える。
しかしその変化を、良しとしない者も…
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あしたわたしが死んでも、消えないのか…?わたしの仲間は…この文字が、憶えていてくれるのか。…ユルール。___それが……それが、文字なのか。 (P176・177)
泣くよ(TT)。
オマケ漫画は笑うよ(^^)/
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登場人物がある意味みんなピュアだと思った。皆まっすぐだからぶつかるんだなー。
段々とシュトヘルがユルールに心を開いて、展開が楽しみになってきた♪ユルール、荒んだ心を癒してあげてー!
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シュトヘルとユルールの出会い、なぜシュトヘルと呼ばれるようになったか、ツォグ族のユルールがどうして西夏の文字を残したいのかがわかります。1巻でカッコよかった狼はモンゴル族の神様だったとかシュトヘルが西夏人だけど読み書きできないとか、常識だけど現代日本人の私は出てくるまで気づかなかった。ちゃんとフォローしてあってありがたい
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何回読み直しても飽きない。2巻が一番読んでるかもしれなぃ。
大好きな本のうちの1冊。
出会えた時、感動で泣けました。
私涙もろぃんで。
また好みもぁると思いますが、共感してもらえるところがちょっとでもあったら、とてもステキ。
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商人・アルファルドにより運命の出会いを果たしたシュトヘルとユルール。
関所の町で、生きるために必死になる人々やそれぞれの持つ価値観に戸惑うユルール。
シュトヘルを崇拝するアルファルド。
そしてシュトヘルは、西夏文字と出会い、おぼろげになった仲間の思い出と再会する。
そのころ、ユルールの後を追って、ハラバルがすぐそこまでやってきていた。
一巻の衝撃的な場面へとつながる、大事なもどかしい二巻。
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「本」を愛する人ならば読まなければならない1冊
わたしは1年に一回くらい、遠い南の国でたったひとり死んだ、帝国大学やらの優秀な学生さんのことを考えて、泣いてしまうことがある
だからといって私は靖国神社に参拝に行くとかはぜったいぜったいしたくない。
だってそんなの新城は絶対ばかにするよね。
伊藤悠の「皇国の守護者」は不本意な終わり方だったけど、ほんとーに色んな示唆をもらった。それって右翼とか左翼とかに関すること。
伊藤悠は「皇国」の答えを今作でだそうとしてるのではないのかな。
「殺すとか壊すとかじゃなくて、伝えるとかつなぐとかそういう生き方だってあるはずだ」
これは、新城が「できなかったこと」だ。したくてもできなくて、できなくて苦しくて。
この生き方を、力がすべての物差しである「戦乱の世」でおこなうということ。それは強さだ。
おもしろいです。号泣した。
あとモンゴル人ってやっぱ強いよね、朝昇龍にはやっぱ勝てないよーって思った。
あとがきおもろい。
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文字…文字はいいものです…色んな事を記録して残せる文化の起点です…。普段おろそかになりがちな文字のありがたみがもっと知ってもらえると良い。子供の頃の読み書きが国や世界レベルでどれだけ大切なものかをまず小学校で教えると良い。
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物語が動き出して、さらに期待してしまう内容。どうやって、現代に話がつながるのかを考えるとわくわくする。シュトヘルの「わたしが死んでも」の台詞は心に残るなあ…。
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登場人物達の人間関係が動き始めて、物語が加速するシリーズ2巻目。
伊藤悠さんの安定感抜群の表現力に感心します。
しかし、物語の決着がどうなるのか今から心配なシリーズになってきました。
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まずい、本格的にお兄さんが好きになってきた。
そもそもこれはそういうキャラ萌えで読む漫画ではないって分かってはいるんだけど、これからシュトヘルやユルールと対立していくのかと思うと主人公がその二人であるだけにものすごく心配になる。本当に許す許さないの先はないのか、ハラバルもシュトヘルも。
「明日わたしが死んでも消えないのか。それが文字なのか」っていう言葉は涙腺にグッときたけど、それはまだ文字が一般的ではなかった時代だからこそだなあと思う。ツイッターやブログなんかが普及した今、文字化した個人の主張なんてゴミか塵同然の価値しかないわけだし。そういう時代を生きる若者である須藤が、物語が回想を終えて動き出すときにどういう動きをするのかがとても楽しみ。
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記憶に残りたいのは作家も同じ。記録に残るためには媒体が要る。
媒体に残るためには、何かをなさねばならない。
出来事を編纂すらせずに記録し続けるモノがあれば、人は生きている意味を失うのだろうか。
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やった!面白くなってきました!(中身は勿論ですが、巻末のアレでふき出しました) 「乙嫁」とかこれとか、あと小説で北方さんの「楊令伝」とか、大陸の歴史が、自分の周囲ではブームのようです。
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文字というカタチで仲間が生きていた証が残ることに感動するシュトヘルは、己の存在の証明を、この瞬間には昔生きていた仲間の中にしか見いだせていない、そのことが、とても切なくて泣けた。
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そろそろ出ないかなあ……と思っていたら、発売されてました。1巻より遡って、2人の出会い編。
シュトヘル強すぎますが、人間捨て身ってことでしょうか。アクションシーンの迫力は相変わらずすごい。
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前どこで終わったかすっかり忘れてました。
そしてまだまだ前シュトヘルの話。
現シュトヘル今回数ページしかでてこないw
今に続くまでもまだ長そう。。そして完結するまでもまだまだ長そうだ。
おもしろいけど!
現シュトヘルは、何のために戻ったんだろう…
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こちらは久しぶりすぎて前の話忘れてた…。
過去話。過去に出会った「シュトヘル」がどうだったのか。そしていまだ現在には至らず。長い話になりそうだ。
Posted by ブクログ
文字の大切さ、伝えていく事の大切さ、伝えられなかった出来事や埋もれてしまった出来事を全て知りたい。でも、それは不可能だから物語に惹かれるのかもしれない。
Posted by ブクログ
二巻も序章みたいなもんかな。シュトヘルとユルールの出会いの話。「あした、わたしが死んでも消えないのか。…それが文字なのか。」って件は文字の持つ力がビシビシ感じられて良い。
シュトヘルの戦い方は獣そのもの。決め技の絵、体位というか体勢が複雑でよく分からんw