あらすじ
警視庁の武藤は、群馬の大地主の血を引く亀倉行俊の葬式に潜入した。彼の家から、黒い三角定規との繋がりを暗示するものが見つかったからだ。かて行俊の祖先は鶴亀と名乗っていたが、莫大な財産をめぐる相続問題により、「鶴ノ森家」と「亀倉家」に分裂していた。二つの家に隠された秘密ととは――。血なまぐさい事件が、浜村渚によって数学的解決をみる!
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Posted by ブクログ
犯人はわかった。そんなガチンコで推理をしたわけではないが、凡作が数学を教えた相手が波可梨であることは予想がついた。浜村渚が上手いこと脱出していることも予想がついた。愛憎劇云々はそこまで興味がなかったけれど、おおよそのトリックは解けたと思った。が、ところがびっくり。まさか時間がずれていたとは。まさか叙述トリックが来るとは思ってもみなかった。犬神家、悪魔の手毬歌ときて、まさか時計館の要素まで入っていたとは!伏線らしい伏線はなかったと思いきや、渚のいう「亀と鶴のスピード」が伏線になっていたとは!つくづく思うけど青柳さんは本当にミステリーも好きなんだなぁと思わせてくる。数学要素が少ないと思いきや最後に思いっきり詰め込んできた。何か、色んなミステリーの美味しいところを詰め込んだお弁当みたいな作品。行列まで出てくるんだから始末が悪い。勉強した後でもっかい読み直さなあかんくなった。
最後の周木律さんの解説も楽しかった。後悔していたかぁ(笑)。真賀田四季や浜村渚と比べるとどうしても小物になってしまうよなぁ。まだ一作しか読んでへんけど、あの偏屈数学者がどんな活躍するのか僕は楽しみやで。
Posted by ブクログ
鶴亀算がテーマで思わず懐かしい!って思ってしまった。後書きにもあったけれど、私も塾で教えていたことがあったから「方程式を使うと死ぬ村」という設定のところ思わず笑ってしまった。そうだよなぁ。つるかめ算より連立方程式の方が段違いで計算早いもんなぁと思いながらも、つるかめ算の方が数の本質をじっくり捉えられるという一言に合点が言った。中学受験算数とかも楽しそうだなって思えてきた。
Posted by ブクログ
このシリーズは、娘が中学の頃、一緒に読み始めました。
数学の難しいことをわかりやすく書いてくれています。
読むのは今は私だけ。
3と1/2さつめ もあったので、これは10冊目になります。
つるかめ家の一族 という副題のとおり、方程式がNGの設定。
小学生では方程式を習わない⇒≒使ってはいけない
ので、塾講師時代に苦心したことから発想した「方程式を使うと死ぬ村」を舞台に
数え歌もプラスして
ステリー仕立てになっている番外編です。
ちょっとこんがらがってしまいました。
ミスリードされているので仕方ないですね。
そして、方程式より気になるのが、私にとって鬼門の行列!
それにしても P48 の2行目の式が??? ミスプリなのかな?
変だとは思うけど、正しくはどうなのかまではわからないので
今大学生の子どもに聞いたら、「何これ?」と逆に聞かれてしまいました。
今は、高校で行列を習わないらしいです。