【感想・ネタバレ】浜村渚の計算ノート 4さつめ 方程式は歌声に乗ってのレビュー

あらすじ

テロ組織「黒い三角定規」が、いよいよ浜村渚に直接対決を挑んできた。渚と武藤龍之介をミュージカル劇場に招き寄せ、一次方程式を解けという。だが、その問題は普通のやり方では解けないうえに、「黒い三角定規」の驚くべき策略を示唆するヒントも仕込まれていた! シリーズ第五弾。(講談社文庫)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

青柳碧人による数学ミステリーシリーズ第5弾。
本作ではモンティ・ホール問題というクイズ番組から生まれた数学の確率論や折り紙と数学の関連性、バーゼル問題や音楽と数学の関連性など、いろんなテーマで物語を構築している。最終章のようにミュージカル仕立ての章などもあり、バラエティーに富んでいて、かつ相変わらずの軽妙な文体で非常に読みやすい。
数学にまつわる解説もたとえ話や図などをうまく使って非常にわかりやすくまとめてあり、数学が苦手な人でもきちんと理解できるように配慮されているあたりはシリーズ通しての特徴だろう。
本作ではドクター・ピタゴラスがあまり登場しなくなり、キューティー・オイラーらシリーズ通しての出てきたキャラクターに新キャラクターが加わってその穴埋めをしている。終わり近くには衝撃の展開も用意され、次巻への期待は嫌でも高まっていく。
テロや殺人といったきな臭いテーマを扱いながらも、どこかホワっとした感じが、読後感もさらりとさせている要因かもしれない。

0
2015年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

方程式懐かしい〜
『オペラ座の未知数』はみんな歌い出すから何事かと。
ドクターピタゴラスが亡くなって新しいトップに変わるであろう黒い三角定規、どうなるのか...!?

0
2024年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

選択問題に確率の話を交え、
折り紙の折り目を関数で表し、
二乗数の暗号解読で暗殺を阻止する。

思った以上に日常は数学で表現、解決できることで溢れていることを認識させてくれる。

扱われる数学の問題も充実しているけれど、各登場人物の背景も(極端なのだけれども)「そういう関わり方が原因で数学が好きに(嫌いに)なることがあるんだな」という気づきもあったりして。

この小説を読むと、学校で学ぶこと(方程式とか)も、愛着が湧くような表現で紹介するから見方が変わる。

0
2017年07月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズ4冊目。前回、催眠暗号解除プログラムを発見して、武藤刑事が表彰されたところから。再び黒い三角定規のテロが起こり、少しずつ親玉であるドクターピタゴラスへ近づいていく。
しかしその事件を解決していく中、ドクターピタゴラスの体調不良による代替わりが示唆されており、その相手がラストで判明。
1人だけ理由が明確でなかった、武藤刑事が催眠暗号プログラムによる教育を受けなかった理由も次回明らかになるかも?
今回は渚の友達のセチが活躍。教育をなんで子供に押し付ける前提で話をしようとするのか、共に未来を作るために考えないのか、というセチの疑問に尻込みする黒い三角定規のメンバー。
確かに子供に限らず、教育ってスッゴい難しい。パワーもいるし、何が正解か答えがないから、一方的に押し付けてないか、ためになっているのか、数字では表せない。
作中で狙われた教育評論家の大御所が実は数学嫌いで行きたい大学に進めなかったという背景があって、国の教育はトップのトラウマと好みで形作られているのかもしれないなと思った。

この本では、確率と方程式をテーマにしている。確率は数学の中で一番好きな問題だった(すごい実用的だったから…)し、方程式は数学の最初に習う問題なので、前回のサインコサインに比べたら、問題も優しく感じた。
この本を読むと、高校の問題集を解きたくなる。
ただの公式を教科書に載せるより、そこにまつわるエピソードを備考に書いた方が数学に愛着が持てるような気がする。

0
2015年07月14日

「小説」ランキング