【感想・ネタバレ】万能鑑定士Qの事件簿 Xのレビュー

あらすじ

凜田莉子は3年前のことを思い出していた。「万能鑑定士Q」を開業したものの、人を疑わない天然の莉子は騙されてばかり。身につけた知識を活かせず、経営も惨憺たる有様だった。見かねた恩人・瀬戸内陸は、門外不出の思考法を莉子に授ける。それは莉子の知性を飛躍的に高め、比類なき推理力を獲得させる重要なキーだった。莉子はなぜ、難事件を解決できるほど賢くなったのか。いま全貌があきらかになる。「Qシリーズ」第10弾!

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 エピソード0.5とでも言えばいいのだろうか。万能鑑定士を開くまでの経緯は1巻で明かされてもそこから現在の明晰な莉子とは結び付かなかった。探偵役としての莉子のエピソード0であり時系列的には0.5の話。色々補完されていて面白い。驚異的な観察力を得つつある莉子に対する瀬戸内の思い、瀬戸内の罪状、そして莉子の瀬戸内と対峙したときの気持ち。やっぱり泣きたかったよね。そりゃあそうだよね。苦しかったよね。でも耐えたんだ。前を向いて生きるために。僕もこういう風になれたなら。僕は喜怒哀楽を調節するために関心の幅をギリギリまで狭めた。莉子と真逆の方向に目を向けた。感受性を強く保ちながら、それでも強く生きられたなら。僕は今からでもそんな生き方ができるだろうか。

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2023年10月22日

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ネタバレ

万能鑑定士シリーズの第10弾。
巻数こそ10巻だが第2巻の続きとも言える作品で、万能鑑定士の店を開いた後からのストーリー。しばらくは知識無双でこの人本当は馬鹿だったって事を忘れてしまったのでとても新鮮だった。
有機的自問自答と無機的検証という論理的思考で徐々に成長していくところは成長なのにいつもの彼女に戻っていくように感じてとても不思議な気分でした。
ストーリーも最初は印鑑偽装疑惑から始まり、それが広域指定暴力団の国際問題につながっているところがスリリングなエンターテインメント性を感じられてとても面白かった。莉子のサポーターである朋李との関係性が中々進展のない小笠原とのギャップがあって、この二人のように小笠原とも進展して欲しいなぁと思いました。
そして最後は2巻の後日談に戻り、その後の瀬戸内親子のエピソードや雨森華蓮とのエピソードにつながっていくところにそこがそんな風に繋がっていくのかと感じこのシリーズの深さを感じました。

この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
凜田莉子:佐藤聡美
葉山翔太:中村悠一
雲津隼斗:小林裕介
瀬戸内陸:三木眞一郎
瀬戸内楓:鬼頭明里
笹宮麻莉亜:小林ゆう
笹宮朋李:村瀬歩
神条康仁:西村知道
絹尾甚慈:福山潤
祇園奨悟:稲田徹
稲賀:梁田清行
橘:千葉進歩
謝花和樹:増田俊樹
謝花玲:畠中祐
藤堂俊一:立木文彦
氷室拓真:緑川光

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2022年04月03日

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鑑定士として独立したばかりの莉子がどのように賢くなって今の莉子になったのかが描かれていた。美容師のお兄さんと莉子の関係がなんかこう…よかった。

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2018年12月25日

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ネタバレ

凜田莉子の過去編ということでまだ鑑定士としても半人前な彼女を見ることができた。
冒頭の頼りなさぶりから一転、ロジカルシンキングを身に着けてからの怒涛の展開に先が気になり、一気に読んでしまった。
瀬戸内の葛藤もよく描写できていた。

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2018年05月05日

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シリーズで読んでいる本。

第1巻の尻切れ蜻蛉感がやっと解消されるお話。ここまで読んできて良かったぁ、、、

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2025年04月04日

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莉子の類い希なる才能がどのように育ったのかが書かれている。師匠である瀬戸内から自らの思考を磨く術を教えられる莉子。そんな瀬戸内が数年後犯罪を犯してしまうのが残念でならない。
社印の件はどんなトリックが有るのか興味深かった。やや強引な面はあったものの一応は納得した。

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2022年12月20日

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〇 総合評価
 10作目に,最初のエピソードの後日談と,凜田莉子が初めて解決した事件についてのエピソードを持ってくるという設定は,面白い。有機的自問自答と無機的検証というシンプルな思考法で,莉子が論理的な考え方を身に着けていく様も描かれている。
 作品としては,レシティアという美容院の経営譲渡をめぐる裁判と,エメラルドの密輸という二つの事件が描かれており,いずれもトリックは小粒。長編というより短編のネタ。しかし,その軽いネタを扱いながら,ハイパーインフレ騒動を起こす前の瀬戸内陸の内面の様子を描き,ハイパーインフレ騒動の後日談がさらっと描かれている。
 10作目として,莉子が探偵としての能力を開花していく様子と,1作目の後日談を描く総括的な作品。個々の謎とトリックの弱さはあるが,全体的な話の完成度は高いと思う。★4で。

〇 サプライズ ★★☆☆☆
 レティシアという美容院をめぐる事件の真相は,顧問弁護士が長い時間を掛けて2つの社印を用意していたというもの。ミスディレクション的な解決がなく,これ以外に存在しないという真相なので,意外性は低い。エメラルドの密輸事件の方は,金庫をミスディレクションとして,一度捜査させた緑色の液体の中にエメラルドを隠すというもので,これも隠し場所としては面白いがサプライズはない。サプライズは低め。

〇 熱中度 ★★★★☆
 有機的自問自答と無機的検証という考え方で,いくつもの論理パズルを解きながら莉子が成長していく様子はとても面白い。前半のレティシア事件と,後半のエメラルド密輸事件と,2つのちょっとしたエピソードをスピーディーに捜査・解決していく展開は飽きさせない。小粒ながらなかなかのデキ。熱中度は高い。

〇 インパクト ★★★★☆
 凜田莉子が独立後,急激に成長していく様子はインパクトがある。莉子が最初に解決した事件について描かれているのもインパクトがある。また,最初のハイパーインフレ騒動の後日談がさらっと描かれているのもいい。総合的に見てインパクトはある。

〇 キャラクター ★★★★☆
 笹宮麻莉亜と朋季の二人がいいキャラクターである。ほかのキャラクターも相変わらず,生き生きと描かれている。ハイパーインフレ騒動を起こそうと思っている,瀬戸内陸が,莉子を育てながら,自分の計画の実現のための最大の障害を育てようとしていると葛藤している内心が描かれているのもいい。

〇 読後感 ★★★☆☆
 ハイパーインフレ騒動の後日談や,莉子の成長の軌跡が描かれており,ラストは10作目としてこれまでの総括みたいになっている。読後感は悪くない。

〇 希少価値 ☆☆☆☆☆
 人気シリーズ。希少価値はない。

〇 メモ
〇 プロローグは,ハイパーインフレ騒ぎの終焉,2巻の直後。瀬戸内陸が重要参考人として確保されるシーン。莉子と工芸官の藤堂とのやり取りが描かれる。
〇 3年前,万能鑑定士として独立したばかりのシーンが描かれる。壺を割ってしまったり,清掃の契約を結ばするなどの失敗が続く。
〇 瀬戸内陸は莉子に有機的自問自答と,無機的検証を教える。
〇 美容室チェーンのレティシアの笹宮麻莉亜と朋季が警察を訪れる。ダルメという会社が,レティシアの全店舗を無償で譲るという契約書を持っているという話。既にワイドショーなどで取り上げられ,民事訴訟の最高裁での判断が間近な状態である。
〇 有機的自問自答と無機的検証の具体的なレクチャー。有機的自問自答は,理由を一つに絞ること。無機的検証は,それが終われば全てが終わりか否かを検証することである。物事は聞いてすぐに書くのではなく,要点を絞って図式化して書く。
 =は同列,VSは対立,→は前を受けて順当に導き出される結論
 有機的自問自答VS無機的検証。この二つはいずれも大切なことである。
〇 レティシアとダルメの裁判。レティシアの顧問弁護士は神条康仁。争点は押印が真正。裁判はレティシア側が不利な状況である。
〇 A,B,Cがいて,本当のことを言うのは一人。Aは,Bがウソつきだと言っている。このことから導き出される結論は?
 A=本当 → B=嘘つき C=嘘つき
 A=嘘つき → B=本当 C=嘘つき
 Cが嘘つき
〇 笹宮麻莉亜と朋季がかつてレティシア水道橋店があった莉子の店に来る。鑑定の依頼
〇 莉子と笹宮親子の出会い。印鑑の鑑定では役に立てなかったが,店で打ち上げを行い,親しくなる。
〇 莉子による捜査。情報を集め,氷室に協力を依頼する(氷室との出会い)。莉子は,弁護士の神条が,印鑑をすり替え,同じ癖のある印鑑を2つ用意していたのではないかという推理をする。しかし,過労で倒れ,裁判には出頭できない。判決は,レティシアの敗訴
〇 莉子による再度の捜査。捜査対象は神条。神条が残したメモから横浜大桟橋で積み込みがされることを知る。豪華客船を利用したエメラルドの闇取引をしている暴力団と関係があることが分かる。
〇 神条の悪だくみを暴くために,瀬戸内の力を借り,莉子と朋季はアレクサンドリーヌ号に乗り込む。
〇 アレクサンドリーヌ号内でのエメラルドの取引きの現場がある。捜査の結果,怪しげな金庫が見つかる。この金庫が開けられるか。日本の領海を出る3日後までが捜査のデッドライン
〇 ギリギリのところで莉子が真相に気付く。金庫がダミー。エメラルドは,メロンソーダだと思っていた液体の中に隠されていた。
〇 ダルメと暴力団の関係が明らかになり,笹宮麻莉亜はレティシアを取り戻すべく,係争を続ける。朋季は美容師の仕事をするために海外へ。
〇 3年後,ハイパーインフレ騒動の解決直後の時制へ。瀬戸内陸,楓と莉子の会話
〇 西園寺事件の回想,雨森花蓮の視点からのハイパーインフレ騒動が描かれ,最後は,モナ・リザ展の後のシーン。朋季に髪を切ってもらっている莉子のシーンでエンド

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2022年11月25日

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シリーズ10作目。話は過去に戻って、今の莉子ができる前の話。順番間違えたのかと思った。。まだ騙されたり間違ったり上手く行かない。でもこういう経験と莉子の素直さが今の彼女を作ってるんだな。
仕事上、論理的思考は必要なんだけどできてない。なんせ、勘で生きてるものですから。。でもちょっと勉強になった。

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2016年08月31日

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話は過去に遡り、「万能鑑定士Q」開業時へ。当初お店は閑古鳥状態だったが、瀬戸内陸の教えが莉子をスーパー鑑定士に変える…。論理問題苦手だな。有機的自問自答と無機的検証というのもよく分からなかった。印鑑のトリックもいまいち納得いかず。

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2016年05月03日

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Qシリーズの10作目。ここからは既刊順にもどる。
莉子の過去から開業までの話。実質的に1,2作目の後日談が語られる。

開業した後、莉子が純粋な悪との戦い方を身に着け、
今のような論理的な思考を使った事件解決していくかが語られていく。

妻にはよく理屈っぽいといわれる。
が、口げんかで勝ったためしなし・・・
ただの口うるさい人だったみたいです(笑)

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2016年04月12日

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これが3巻でもよかったのでは?
つか、
個人的に面白いことがたくさん書いてあってよかった!
合わない人には合わないかもしれないウンチクてきなことが多いかな?

万能鑑定士Qのお店の話。
昔は美容室だったのよ!
そして、
恋ではなかったのか美容師さんとの?!

3B
バンドマン
バーテンダー
美容師
3Bはどうなのかなぁ。。。
と、
一般論。

3巻でよかったんじゃないかと思いつつ10巻でもよかったのかな?

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2015年08月02日

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