木下斉のレビュー一覧
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◯問い
地域再生に行政の支援は必要なのか
◯答え
・補助金による支援は必要ない
・地域支援も今の時代に合わなくなったらやり方変えるかやめる。その際従来の考え方の人たちとなぜ対立するのかに着目する。
・人材養成、情報発信、他地域や企業団体とのつながりづくりでは支援できる余地ある
・中長期的に見て支援することで投資回収できそうだったら支援する
◯根拠
・補助金は短期的にはインパクトあるかもしれないが、予算切られたら終わり。地域を補助金に依存させることは行政の罪
・地域も高齢化や人口減進む中、ニーズ多様化している。従来のやり方は継続できない。
・企業や団体とつながり作りやすいのは -
Posted by ブクログ
成功事例や補助金頼みのまちづくりが多く本当の意味で地域に活力が生まれるというケースは少ないという印象だったので、納得感があった。
まずは自分たちが地域をどのような地域にしたいのか、自分たちで試行錯誤してできることから小さく始めていくことで少しずつ地域に活力を与えることができるのだろうな。
地方鉄道の活性化の議論が語られることが増えてきているが、同じことだと思う。鉄道は残さなければならない。そのためには観光を活性化させて外の人を連れてきて利用を増やす、補助金を入れる、観光列車を導入するなど。本当にそれが持続的で活力ある取り組みにつながるのか、懐疑的なものが多い。
地域として本当に鉄道でなけ -
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地域創生コンサルタントの著者による、地域における創生ビジネスの進め方。ニーズを把握し、魅力あるサービス、製品と提供すること、きちんと利益の出るエコシステムを作ること、計画変更は柔軟に行うこと、撤退基準を明確にしておき、だめならやり直すこと。民間企業ならあたりまえのことなのだが、これらが地域行政では行われていないという。しかも、国からの補助金を目当てにした単発プロジェクトばかりだという。本書はビジネスの基本を説く書であり、そして、現実のお役所仕事の駄目さを赤裸々にオープンにする書でもある。
以前、講演会を聞かせてもらったこともあるが、本書にあるように、まっとうなビジネスの基本、考え方を、地域創生 -
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ネタバレ一部通用しない部分(これはCOVID-19)のせい
がありますが一応それのカバー方法は出てきます。
ただしそれは地方の…にはならないのが残念。
この本をベースにカバーできる方法を
というのがベターなところでしょう。
ある「シンボル的なもの」が時にブームになります。
一見すると地域貢献に思えるでしょ?
だけれどもその地域にお金が落ちるかというと
一番落ちてほしい部分には落ちないのです。
あとはある種の納税もそう。
結構極論で「廃れる」言っていましたが
その提供するサービスが以前取り上げられたことのある
「アレ(ルールに抵触)な奴」が当たり前だったり
その地域の色濃いものではなかったりすれば -
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audiobook.jp の聴き放題に来ていたので聴いてみた。
内容はタイトルの通り。地域再生について。1人称視点の物語仕立てで描かれる。
主人公は、良い大学を出て、東京の良い会社で働いていた男性。実家の用事で地元に帰省した際、ひょんなことから地域再生に関わり始める。
地域再生に関して、主人公はこれまで培ってきた自分の能力が通じないことを実感。挑戦心を掻き立てて、東京の会社を退職。フルタイムで地域再生に関わり始める。
地域再生の内容は本格的。地元のイベントの出店してみたり、法人化してみたり、古民家シェアハウス事業を始めてみたり。具体的な内容が出てくるので、とても勉強になる。
しかしも -
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以前は「転勤するなら福岡」だったが、今や「移住するなら福岡」。職住近接のコンパクトシティ代表格。その福岡市の強さの源泉を木下斉氏が分析・解説。九州といえば維新の雄である薩摩藩の鹿児島県、鎮西鎮台を有した背景から第五高等学校を構えた熊本県が廃藩置県後の主役であった。その後工業化の波に合わせた国策である官営八幡製鉄所の北九州市と比べて、福岡市は目立たぬ地味な自治体であった。流れが一変したのはアジアの貿易・交通の要(朝鮮戦争含む)として、その地理的優位性が注目され時代の要請に応じた民間主導のコンパクトシティを作り上げたことにあろう。高度経済成長期やバブル期での右倣えの没個性的なまちづくりに走ることな
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1.地方創生に興味を持っていたころに買っていたことを忘れていたので読みました。
2.地方創生が失敗する根源は「地元の人」にあることを気づかせてくれます。成功体験を真似することは良いですが、補助金目当てに成功しないプロジェクトへ予算をばらまき、案の定失敗します。そうして、「まちづくりは失敗するもの」というマインドが形成され、新規移住者に無言の圧力を与えてきます。
このようなことが当たり前に行われているから日本の地方創生は失敗が大半です。大切なことは地元の人たちがまちづくりに対して真剣に取り組み、自分の保身と常識を捨てて門徒を広くし、地域経済を潤すことで人口が増えていくということです。
3.思 -
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このたび九州旅行に行くことになり、フェリーの中で予習を兼ねて読んだ。
福岡には3回訪問したことがある。それぞれ新幹線と飛行機でアクセスしたが、コンパクトに交通機関が纏まっていて驚いた。ちなみに、私は会社で新潟支社にいたことがあるが、新潟から最も近い支社は、東京ではなく九州支社だった。その理由も納得できる。
今でこそ九州の中心都市、アジアに近い世界都市として、福岡は揺るぎ無い地位にあるが、戦前は長崎や熊本よりも人口が少なく、重要拠点ではなかったことを知って驚いた。
行政手動ではなく、強い信念を持つ個人(民間)達が、型破りな戦術を次々と実行して、福岡市を発展させてきたことを知った。当時、他の -
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タイトル通り、地方創生の全てが詰まっていそうな本。
ただ地方創生だけなく、全てのビジネスにも通ずる1冊だと感じた。
というのも本書を構成している5つの視点が、以下のようにどんなビジネスでも問題になっている切り口だからであると考える。
・ネタの選び方
・モノの使い方
・ヒトのとらえ方
・カネの流れの見方
・組織の活かし方
この視点をもとに、ゆるキャラや特産品、地域ブランド化、ふるさと納税、人口増減問題、観光問題といった問題を様々な事例を紹介してくれている。
特に公園コンセッションの事例はすごく面白かった。街づくりとはアセットマネージメント(不動産経営)である。
どんなビジネスにおいても、責