金ひかるのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ一穂さん作品群の中で特に好きかと言えばそうでもないけれど、嫌いかと言われれば全然そんなことはないという感じ。
大学に入学したばかりの4月、これから出会うすべてのものへの期待、恐れ。それら全部で、つい体が浮き足立ってしまうような季節。塁は突然知らない誰かに『ヒカリ』と呼び止められる。もちろん自分は『ヒカリ』なんぞではなく、きょとんとする塁に人違いだったと謝ってきた男。自分と同じ新入生の槙志だった。見た目通り浮ついたところのない誠実な人柄の槙志と塁は本来の気安さを最大限に発揮してすぐに打ち解ける。
塁は『ヒカリ』に似ているのだという。人違いだと頭ではわかっているのに、つい声をかけずにはいられなかっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな作家さんのひとり、一穂先生。
★の評価にはずいぶんと悩みましたが理由は最後にでも。
今回のお話はふたりの…というかどちらかというと塁の心の内(ぐるぐるとした)がよく分かる書き方になってました。なので「どうして槙志はそういう風に考えるの?」って同じように悩みました。お互いが思ってることがなんというかかみ合わない感じがもどかしかった。
ヒカリが気になって気になって仕方のない塁の気持ちはすごくよく分かったし、奥手というかあまりにも何も求めない槙志がもどかしくもありました。でも最後は、最後まで求めあえてよかった。ノリが照れとはいえ、割とずけずけと言うところにはちょっと驚きつつ。エッチの時にそ -
Posted by ブクログ
ネタバレ大学生 槙志×塁
大学生になったばかりのドキドキ感とか新鮮感が、「あ~なんかこんな感じってありそう」って思った。中学生でも高校生でもない、新大学生っての。
あまり一般的で無い事象を扱うのが上手い。
今回は、「イマジナリー・フレンド」
エピソードとしては、口笛、その選曲の使い方(題名の元だよね)、オセロの持つ意味とか。無駄が無い。
槙志の実家の描写はいいなぁ。
私の田舎は盆地で農家だけど、漂う空気にシンパシー感じちゃう。
後半は、普通にCPのその後。
初Hが、まるで手引きのように詳細、でも、美しくも気障でもロマンチックでもなく、等身大っていうか、現実的。そんなとこもいい。 -
Posted by ブクログ
公安×新米弁護士
新人の弁護士である主人公は、何かとドジで抜けている。
依頼人からの要請により、離婚の話し合いのために出向いてみれば、
旦那という男は全く面会ができず、戻って来るために待っていたところを職務質問をされてしまう始末。
しかも、その窮地を救ったのは面会すらできない依頼人の旦那だった。
外出先で股間を携帯で撮影されるという酷い仕打ちにあうが、しかし雨にぬれて震えていた主人公を部屋に招き入れてくれた。
仕事に疲れていたのか、うたた寝をする男になぜか主人公はキスをしてしまうのだが。
鳥谷さんのデビュー作です。
小説ディアプラスに掲載されたという表題作は、ボリューム的にはちょっと物足り -
Posted by ブクログ
ネタバレ初読みの作家さんです。わりと地に足の着いた感じの文体にとても好感が持てます。
前職のアパレルメーカーを横領の濡れ衣をきせられて退職した羽根は、
現在ディスプレイデザイン会社の契約社員をして下積み生活を送っていた。
毎日ひたむきにがんばっているが、元彼に裏切られて罪を着せられた傷はまだ癒えていない。契約社員という先の見えない生活にも不安を募らせている。
いわゆる不幸健気受です。
対するはデザイン会社のチーフを務める寡黙で武骨で男気あふれる会社の先輩堂上。
ある日堂上から食事に誘われ、突然好きだと告白されて驚く羽根。
尊敬はしていたが、恋愛感情は持っていなかった。
自分がゲイであると見抜かれていた -
Posted by ブクログ
仕事風景もきちんと書き込まれていて、最後まで中だるみなく引き込まれました。
羽根は、以前アパレル会社に勤務していたのですが、ある事情で自主退職している身の上。現在は、ディスプレイデザインの会社に契約社員として採用されていて、真面目に仕事を頑張っている毎日です。
羽根は必死なんですよね。不景気のさなかに苦労してようやく見つけた職で、三ヶ月ことの更新のたびに切られるんじゃないかと不安になって、正社員になりたいと勤勉勤労しています。
そんな羽根が尊敬して信頼しているのは、仕事では厳しく手抜きしないチーフの堂上。彼は自分の仕事にプライドを持っていて、それに見合う才能の持ち主です。それを鼻にかけたりせず