山田昌弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書は、「経済学」と「家族社会学」のコラボという面白い視点の本であるが、現在の日本の置かれた現状を鋭く指摘していると思えた。
著者たちの本書の主張は、どちらも分かりやすい。
「家族社会学」の山田氏の「家族のありかた」についての見解には、同感しつつも「これからの日本はどうなるのだろうか」という不安でいっぱいになるような読後感をいだく。
そして「経済学」の塚崎氏の主張には、納得しつつも将来の見方としてはポジテブ過ぎるのではないかと思った。
「長期停滞に陥った日本経済」や「変容する家族と噴出する諸問題」のテーマには、「まったくそのとおりだ」と頷いたが、現実の日本では、それへの改革は全く進んでいない。
これはおそらく、かつての「総中流」の時代と違って、人々の格差が進むことによって、かつての生活を維持できている人々と困窮化している人々に二分化されている社会の現状があるためではないかとも思った。いわゆる「勝ち組」と「現状維持派」は急激な変革は望まない。
また、「10年後、20年後の日本経済」では、極めて楽観的な考察が展開されているが、これは甘すぎる見解なのではないか。
「危機を回避するための処方箋」には、それなりの説得力はあるが、本書で紹介される「オランダモデル」が日本に導入されるとも到底思えないし、年金改革にしろ、少子化対策、正規労働者と非正規労働者の格差是正が、おいそれとできるとは到底思えない。
本書は、現在の日本の姿を浮き彫りにした良書であると思うが、その結論の行き先は本書で扱っていない「政治」にあることがはっきりわかるという点ではちょっと不満が残った。 -
Posted by ブクログ
少し古い本になるので、内容が現代にそぐわないのではないかという不安があったのですが、そんなことはありませんでした。この本が世に出されてから、今に至るまでの日本の状況はたいして変化していないようです。希望格差という言葉を初めて耳にしましたが、自分の日常に引きつけて考えやすく、理解のしやすい内容でした。
読むと不安感を煽られ、少し暗い気持ちになります。最終章において、これからの私たちの方針のようなものについて言及されているのですが、個人的に行うことのできる策が少なく、なかなかこの本自体が「希望」になりきれていないように感じてしまいました。
いまの日本を取り巻く環境を見つめ直す、よい機会になりました。現在、義務教育のパイプラインを流されている方に読んで欲しい一冊です。 -
Posted by ブクログ
10年近く前に書かれた本にもかかわらず、内容は全く古びておらず、むしろ現在の状況を予見していたかのように感じた。
若者を取り巻く状況はむしろ当時より悪化しているし、日本のみならず世界的な経済の落ち込みで、著者が想定していたより現在は深刻かもしれない。
この本に書かれているように、徐々に仕事で昇級・昇進していって結婚・子育てをしていくっていう典型的な中流の生活には、自分自身現実感を持てないのが本音である。
未来に対する希望がいまいち持てないから、将来に対する不安に備える為には、できるだけそういうリスクを取らない方がいいのでは、という思考に陥ってしまう。
もしくは今が楽しければそれでいい、という短絡的な思考を持ってしまうのもまた事実である。
だけど将来どうなるかなんてわからない、来年の今頃でさえも予想できないけれど、行動を起こさなければ何も変わらない。
小さな行動、トライ&エラーが将来につながるかもしれないくらいには希望を持ててるのも事実なので、そういった事を積み重ねていくのが大事かも、というのが本書を読んで思ったことだ。
誰もが暗い未来なんて望んでない。 将来に希望を持てる社会を作る事にほんの少しでも貢献していけたら、というのが私自身の願いである。 -
Posted by ブクログ
20~35歳で実家暮らしをするパラサイトシングル(以下“PS”)
フリーター・会社勤めでも自立しないPS
昨今最も経済的に豊かなPS
学芸大の人気教授によるPS撲滅書だ。
教授によるものなのでデータの引用や格式高い文章で
少し読み辛いところはあるが内容はとても勉強になる。
そして以下に著者の主張が集約されている。
この状態(PS)を説明するために、私はよく「ぬるま湯」の比喩を使っている。
心地よいぬるま湯に浸って非常にいい気分である。ぬるま湯から出ると寒い。自分で服を着ればよいのだが、そこに行くまで寒いのでなかなか出られない。だいたい、外にどうやって出ればよいのか分からない。服を着せて、外に連れ出してくれる人が現れるまで待とうとする。ただ、ぬるま湯はぬるま湯である。徐々に冷えていく。いつかは、水風呂になることは確実である。それは、いつかは分からない。出なくてはならない、しかし、出ると苦労することは目に見えている。そんな状態が、典型的なパラサイト・シングルである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ格差社会の到来と言われて久しいが,これまでは格差の実態について,収入などの「量的格差」に議論が向きがちであった。
しかし本書では,格差の根本にある仕事能力による格差拡大を指摘し,単純労働から抜け出すことができない人の急増,いわゆる「質的格差」の存在を明らかにしている。そしてこの「質的格差」を自覚した人びとが,仕事や将来に対する「希望」を見いだせなくなっているのが現在の日本社会というのだ。
職業は,人びとにアイデンティティを与える。アイデンティティが見いだせない社会構造はやはり問題であるし,結果的に将来の重大な社会不安定要素に繋がる。これを警鐘した本書の意義は大きい。
ただ,教育に対する考え方に違和感を感じたこと,重複する説明が多く,無駄に読み疲れたので星3つ。 -
Posted by ブクログ
友人が貸してくれました。面白かったです。
今の世の中は自分から積極的に結婚活動を行わないと結婚できないのよ、という本でした。そのためのスキルを磨かなければ、ちょっといい人はみんな捕まえられちゃうから危機感を持ちなさい、ということなんだと思います。
ただなあ~ そこまでして結婚しなきゃいけないものなのかなあ、なんて考えてしまうから今も一人なのですね…。将来一人なのはさびしいし、一緒にいられるパートナーが欲しいという漠然とした希望はありますがそれがもっと良い仕事ないかな~とか、もっと住みやすい場所あればいいな~というような切羽詰まってない希望と同じなのは自分がいまパラサイトだからなのでしょう。
まあでも本の中でもありましたが男性は若い女性が好きですからねえ… 趣味や仕事を優先させて自分を磨いていると気づいた時には誰も残っていなかった、と言う事態はあるんだろうなあ。
基本的に女性ががんばって男をゲットしなさいよ、と言うことだと思うのです。が、ゲットして結婚。結婚後も仕事は女性にも続けて欲しいけれど家事は女性側の分担で。子供は産んで欲しいが出来れば育児は女性中心で。なあんて考えてる男性や社会構造で結婚するメリットって何?なんてやっぱり考えてしまうのですよ。 -
Posted by ブクログ
現代の結婚観について知りたくて手に取った一冊。
「自由」ということについて考えさせられました。
自由になるということで発生する「不自由」もあるのだなあという、社会の矛盾を思い知らされたような気がしました。
怒涛の規制緩和時代に突入して、ありとあらゆることが成果主義、市場経済の流れに乗ってしまったいま、結婚という人の営みもそのひとつなのかもしれません。
好きな人と結婚できる、というのは聞こえはいいけれど、そこに課される個人の負担は想像以上なのだなあと感じました。
みなさんもおっしゃっているように、少しこの本は女性向けな印象ですね。男性がそこまで責められるのはちょっと気の毒に思ってしまいました。
なんにせよ、男がどうとか女がどうとか以前に、時代が変わってしまったんだなあということを痛感させられた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
新卒主義、年功序列、転職市場の低流動性など若者の保守化はイカンとは言っても社会構造上日本の若者は保守化せざるをえないだろう、という思いは普段から思っていたのでこの本を読んでスッキリした。
結婚に関しても、非正規雇用者やフリーター、パートなどは若年層で顕著であり賃金の世代間格差が広がっている現状、若者の結婚がリスク化している感は否めない。結婚して生活レベルが下がるのならそりゃしないわけで。
けど閉塞感が高まっている社会でも、山田さんが言っているように努力が少しでも報われるような社会システムを目指さなければ希望を持てない若者が量産されてしまう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ少子化、晩婚化が叫ばれる日本の社会
結活と呼ばれる結婚をしたい人たちによる活動が始まったのはいつ頃だろうか?
自分の理想としている異性に出会うために、積極的に行動に出る人がいる
一方で、積極的な行動に出ることが出来ずに、そのまま年を重ねる人がいる
自分達の親世代、昭和の時代では、年を重ねる毎に仕事/縁談があった
自動的にレールに載るだけで、思い通りの生活が過ごせたのは「過去」の話
今は就職氷河期と呼ばれる様に、当たり前に就職できる世の中ではなくなった
「結婚をしない」選択肢を選ぶことが、異常事態ではない世の中になた
「魅力的な人がいて、魅力的な生活を描ければ結婚をする
そうでもなければ、結婚をしなくても良い」
結婚しないと出来ないことが、なくなったのも大きな要因かもしれない
結婚しなくても、一緒に住むことは出来る
身体を重ねることは出来る、子供を産むことも出来る
では、結婚しないと出来ないことで魅力的なことって何か?
そもそも、結婚の魅力は何だろうか?
その問いに答えを見出せない限り、
結婚という選択肢は選ばない方が良いのかもしれない
時代の変化に伴い、価値観が変わった
多様な選択肢がある中で、自分が何でも選べるからこそ
「結婚」を選択肢に入れない生活が進んで来たのかもしれない -
Posted by ブクログ
今の時代、婚活は必須のようだ!!
結婚したあと自分を育てることのできる柔軟性をもった男がモテる☆
男はまず入り口に入ろう☆
入り口とは外見。まず外見を磨かないことりには、どうにも始まらない!
結婚というゴールを目指すわけではなく、「できちゃった」ら結婚してもいいですよ、と、そのぐらいの角度で付き合っています、というのが恋人たちの現状。「恋人はいるが結婚に踏み切れない」人というのは、流される度胸がない男性です。
→流されてもいいやーっていうドンとした男が減ってるのか!!
今の時代、男性に必要なのは自分磨き。
女性はもう自分磨きは十分なので、積極的に外に出ましょう☆
「逆狩猟時代」です!!
合コンプラスアルファが今の流行り☆