樋口美沙緒のレビュー一覧
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ネタバレネタは今では使い古された『惚れ薬』。
『媚薬』じゃないですよ『惚れ薬』。
これはギャクかコメディかと思いながら読み始めると、なるほど中々シリアス路線。
それも、結構なドシリアスです……惚れ薬なのに。
作中、いろんな伏線も張り巡らされていて、主人公キユナ(受)の
出生の秘密だとか、謎も多くて先が気になり、非常にテンポよく
読むことが出来ました。
『惚れ薬』というスパイスが、物語を重たくせず、かといって薄くも
せず、とにかくその当たりのバランス、塩梅が絶妙。
泣き所もしっかりあって、結構冒頭あたりから胸が絞られます。
そのぞうきん絞り具合が、結構終盤までぴっぱられるので、全体
通してずっと胸がき -
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ついつい「天狗の嫁取り」と読み比べてしまったりして。こちらは狗神様ですが、ファンタジー色としてうっすら相似する部分があって、どっちが好みか比較するのも面白いです。
というわけで、神様×20歳の人間♂の婚姻譚。花嫁契約ものです。命を助けたことへの対価として、ハタチになったら迎えにいくと10年前に狗神から言い渡された約束が、話の発端です。神様、10歳の子のどこがよかったの??と思ったけど、神社の守りをしている家の息子だったのね…
ファンタジーで里山が主な舞台になっていますが、比呂の置かれていた環境はシビアで現実的です。彼が別世界に連れ去られて狗神相手に自分本位な正義を主張しているところは、自己 -
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義兄弟の誤解しちゃった家庭内三角関係。
描きようによってはドロドロする話が、ドキドキ胸キュンに仕上げられていてとってもかわいい印象です。イラストが穂波ゆきねセンセなのでなおさら。表紙も口絵もかわいくて、キュンキュンさせられます。忍がカッコいい。そして、ラブシーンのイラストも萌えます…
終始高校生の篤史視点でストーリーが進行するので、他の登場人物も彼の目を通してしか描かれていないのがクセモノでした。登場人物みんなの本心がなんとなく読者には透けて見えているのに、篤史の思い込みでどんどん話が逆方向へと進んでいくのです。
篤史は無意識のうちに、渡会家に引き取られた子供であることに引け目を感じているの -
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8月7日嵐の夜、事故で過去3ヶ月の記憶を失くしてしまった高校2年の涼太。そんな涼太が毎夜見るのは、男に無理矢理抱かれる夢。その相手を探すうちに疑惑の人物が二人浮上します。
いわゆる記憶喪失モノ。大好物です。それに犯人探しと幼なじみに対する複雑な想いが絡んで、切なく甘酸っぱい読後感でした。
幼なじみで昔から仲がよくて、なんでも一緒だった恭一がふと自分よりひとつ先に進んでいる気がした時、劣等感や寂しさを強く感じてしまった涼太です。負けん気が強そうだし、恭一が好きだからこそ素直になれなかった複雑な想いがせつないです。性格が意地っ張りでとってもかわいい。
そして、相手の感情に鈍な恭一。無口でかっこ -
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画家だった父を突然亡くして、父の友人であり画家の渡会家に身を寄せる事になった篤史は、養父となった久代に好意を寄せていた。
久代の息子で5歳年上の忍はしょっちゅう彼女を変えてはまた付き合うを繰り返していたが、それは秘めた想いを忘れる為の行動で。
義理の家族だから、大事にしたいという思いが溢れていて心が温かくなりました。
忍の秘めた思いが、酔った勢いで塞き止められなくなり、それでも自分の気持ちを抑えても篤史の気持ち優先にしようとする優しさがよかった。
樋口さんの作品は愛が散りばめられているから、読み終わるとストンと気持ちが落ち着きます。
絵も柔らかくて作品のイメージそのものでした♪〜