小林章夫のレビュー一覧

  • フランケンシュタイン

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    大学の授業で映画を見て、気になったので
    中盤、細かすぎるほど細かい情景描写にかなり苦戦したけど、映画とは内容がかなり違っていて面白かった!

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    2022年06月23日
  • イギリス紳士のユーモア

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    タイトルの通り、イギリス紳士とは何かの定義、またイギリスの所謂ブラックユーモアの精神について書いたエッセイ。
    刊行年は古いが、他に同様の本が少ないので興味深く読んだ。

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    2021年12月16日
  • コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史

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    コーヒーハウスには身分職業上下貴戝の区別なく誰でも見せに出入りすることができた。いわば人間のるつぼ

    政治、文学、経済の話、科学実験などが行われた

    17世紀のイギリスでは限られた場所でしか、情報、ニュースを得ることができなかった

    そんな中でそれをまとめるジャーナリズムが生まれた



    なぜコーヒーハウスではいろんなジャンルの議論が活発に行われていたのだろうか?
    とにかく様々なバックグラウンドを持った人が集まってる場所に、少しお金を払えばアクセルできて直接話ができるわけだから、単純に好奇心が掻き立てられて活発な議論が行われたのでは?
    著名人と話ができる可能性もあるし。
    現代でそう言った環境っ

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    2021年08月25日
  • フランケンシュタイン

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    書簡体小説。ヴィクター・フランケンシュタイン(創造主/父)と怪物(子)の物語。陰鬱な読後感。怪物ができるまでの過程で、周りの誰もヴィクターの行動を不審に思わなかったのか。救いがないというよりも救いようがない。途中まで生命倫理・AI・クローンの問題に思いを馳せながら読んでいましたが、だんだん壮絶な親子喧嘩を見せられている気分になりました。風景の描写は詩的で素晴らしいと思います。

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    2020年09月18日
  • ご遺体

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    ネタバレ

    昔『黒いいたずら』や『ポール・ペニフェザーの冒険』を読んだ。(『ブライヅヘッドふたたび』も読んだが、これはちょっと毛色が違う。)イギリス人らしいブラックユーモア(それもかなり冷血)が好きだったのだが、ずっと翻訳されない状態で、ほとんど忘れていた。しかし、気がついたら最近たくさん翻訳が出ていたので、読んでみた。

    しかし、『ブライヅヘッドふたたび』が『回想のブライズヘッド』になったのはまあいいとして(吉田健一訳だったから、格調高いのはいいけど、「ヅ」はさすがにもう古い、と思ってたので)『ポール・ペニフェザー‥‥』は『大転落』、これは『愛された人』と、同じ本とは思えないタイトルで出版されていて、知

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    2020年08月19日
  • フランケンシュタイン

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    怪物の肉体の創造主は、フランケンシュタインであるが、精神の創造主はなんであろうか。生まれた時は空っぽのこころのだった人造人間は、その醜さから創造主に捨てられて、すべての人間に忌み嫌われることによって憎悪を心中に溜め込んでいく。怪物を怪物たらしめたのは、我々人類ではないだろうか。

    現代社会に置いて、虐待や育児放棄などにより愛情を受けず育った人間がいる。中には「怪物」のように殺人や脅迫を行うものもいる。しかしそんな彼らの核には愛への希求があるのではないか。

    さらに創造主フランケンが自然科学の知識だけに偏り過ぎていたという点も興味深い。科学技術の発展が目覚ましく、一方文系的な知識が軽視されている

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    2019年10月30日
  • ご遺体

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    いわゆる「ユーモア小説」で途中まで、ウヒヒって感じで心の中で笑いながら読んでいたけれど、あるところから「まぢか」と気持ちが一転。

    ユーモアもここまで突き詰めるのかと、本気のユーモアを見た気持ち。
    そこには妥協も優しさもなくて、書いている人が登場人物たちを突き放している!!!と感じた。

    でもその「まぢか」から先にそれまでいろいろ散りばめられていた伏線がすっと回収されていって、実は一番おもしろい。そして切ない。

    短くて読みやすい。
    ちょっとスパイシーな息抜きしたいときにおすすめの本。

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    2019年06月30日
  • イギリス紳士のユーモア

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    ロンドン旅行準備本。イギリス紳士とは『他人に興味がなく、我慢強く、余裕がある。』と本書にあるが、旅行でさらに感じたのは、コミュニケーションを大切にし、礼節を重んじるイメージ。 赦す部分と、守る部分のバランスが絶妙と言うか。。大して関わりもない事にまで反対したり、目くじら立てたりして、息苦しくなってしまった我が国の空気感との差を感じた。 ウィットとユーモアの違いとは、“突き放して冷笑するのではなく、ゆとりある態度で大らかに包み込む精神”があるか。“ つまり、チャーチルはウイットだと言う事。 惜しむらくは、私の英語力では、これらを旅先で実感・理解出来なかった事である。

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    2016年12月02日
  • ご遺体

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     皮肉が強烈にきいていてとても好みの作品。葬儀会社もビジネスだから商業化するのも分かるのだけど、そこをユーモアのある視点で徹底的に皮肉っていて、その不謹慎さが面白さに繋がっているブラック喜劇。

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    2015年12月21日
  • コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史

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    ネタバレ

    イギリス社会の発展においてコーヒー・ハウスが果たした役割について概略的に紹介している本。もう少し掘り下げて紹介してほしいかな、と感じる部分も何か所かあったけど、総じて読みやすく、18世紀以降の流れを知るには有益だと思います。

    コーヒー・ハウスが保険業や郵便業の拠点となったというのは他の本でも読んだことがあったけど、ジャーナリズムの一つとして雑誌もコーヒー・ハウスを軸に発展したというのが個人的には新しいポイントでした。考えてみたら、報道機関としての新聞がここを拠点とした以上、同じ紙媒体である雑誌も影響を受けていない訳がないんだけど、それが自分の中では繋がっていなかったので、この本できちんと整理

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    2015年07月03日
  • コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史

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    イギリスと言えば紅茶のイメージしかなかったのだが、
    コーヒーが流行っていた時期もあったのだなぁ。
    その裏には文化、政治、はては植民地までもつながっているのが興味深い。

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    2014年08月31日
  • ご遺体

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    これは読んでないぞ!と買ったら新訳でタイトルが全く違うのでした。少しでも似ているタイトルだったら買ってなかった。The Loved Oneが原題で、確かに他の訳も少しわかりにくいのではあるが。なんか詐欺の出口にあった気分だけれども、ウォーはウォーで私は好きな作品なので、新たに手に取ってみるのも良い。

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    2014年01月07日
  • ご遺体

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    アメリカ西海岸を舞台に、ペット葬儀会社で勤める詩人を主人公に配した風刺的なエンタメ小説。

    作者の何ともいじわるな目線が溢れた、ユーモラスな小説。
    やけに大仰な葬儀産業を通してアメリカの資本主義を皮肉り、プライドばかり高いが実力社会のアメリカで体面を保とうと汲々とするイギリス出身者、自分の理想の愛のために右往左往し挙句に完全に己が悩みだけで自分を追い詰め命を絶つ女性、アメリカ人が誇って止まない「アメリカ的な生活」に対する皮肉・・・
    と挙げればキリがないが、著者はアメリカ滞在の経験でよほどアメリカのことが滑稽に見えたのだろう。
    そしてそれをバカにしつつも、そうは言っても必死に生きていかねばならな

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    2013年05月27日
  • ご遺体

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    ネタバレ

    ハリウッドのペット葬儀社で働く元詩人の主人公と、人間専門(?)の葬儀社に勤めるヒロイン、彼女の上司の奇妙な三角関係を描いた辛口ブラック恋愛コメディ。
    主人公の恋敵であるエンバーマーが、ヒロインの気を引こうとする方法が斬新すぎ&怖すぎ!個人的にはこういう ブラックな結末は好きだけど、あまりにも強烈な毒の効かせ方を受けつけない人もいそう。
    登場人物の名前もジョイボーイ(能天気と訳せばいいのか)とかエイメ・タナトジェノス(死の一族)とか、ポーの命名センスに近いものを感じる。
    イギリス人気質やアメリカの商業主義、社会のあらゆるものに対する強烈な違和感と皮肉が切れ味鋭く表現されている。

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    2013年03月28日
  • 女王、エリザベスの治世 先進国の王政記

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    ちょっとした英国近現代史という内容で、思ったよりも面白かった。
    貴族院が最高裁判所の役割を果たすようになったそう。だからイギリスのバリスタってあんなカツラかぶってるんだーと思った。
    アイルランドの歴史も簡単にわかってよかった。

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    2012年08月25日
  • コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史

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    注目した点はおもしろく、網羅的。当時の書物からの引用が多く、時代の雰囲気を少し味わうことができる。ただ、それぞれの項目において、コーヒーハウスとの関わりを深く分析してほしかった。

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    2012年01月24日
  • コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史

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    17〜18世紀のわずか100年の間に、コーヒーハウスがメディアをいかに進化させたかを研究した論文。まだ情報の媒介が「人づて」であった頃のメディア論であり、王政復古前後のイギリスの動静を描く歴史論でもある。

    テーマが硬い割に読みやすいが、もう少し読者を引き込む工夫がほしい。範囲を拡幅して、革命の流れとコーヒーハウスにおける物語を組み込めば、一般に読み物として受け入れられ得るだろうが、それは著者の意図するところでないかもしれない。

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    2011年03月24日
  • エロティックな大英帝国

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    お堅いイメージのヴィクトリア時代の英国を生きた、ある紳士の性遍歴が記された『わが秘密の生涯』の作者は誰なのか? 最も有力な説であるアシュビーの生涯、交友関係などの紹介を通して、当時の英国の性風俗が垣間見える一冊。エロの深き世界に頭が下がる。一枚の絵画に込められた、社会風刺、暗喩的な性表現の豊かさ。時代背景も分かった上で読んだらもっと面白いんだろうな。世界史ほぼ分からない!

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    2010年09月24日
  • イギリス英語の裏表

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    イギリスにはまだ階級が残っている。
    中級階級出身のサッチャー首相が苦労して英語を直した。
    トイレットペーパーというのは低級。lavatory paper という。Pardo?と聞かない。What?またはSorry?
    フランスとは仲が悪いからフランスネタの英語が多い。

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    2009年10月07日