小林章夫のレビュー一覧

  • フランケンシュタイン

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    大学2年の秋学期のある授業でフランケンシュタインについて学び、日本語訳を読みたいということで購入した。
    風景描写も綺麗で、何より読みやすかった。
    怪物の、人の懐にうまく入るような巧妙な話術に幾度となく同情させられたが、何より、愛情を探して苦労していた怪物が、最後の頼みの綱であるド・ラセー一家に逃げられ、絶望している姿を容易に想像でき、可哀想だとさえ思った。

    書簡体小説であり、当時の思想(啓蒙主義)や産業革命に影響を受けた作品ぽい。文中によく出てきた『失楽園』『老水夫行』も読んでみたいと思った。

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    2021年08月31日
  • フランケンシュタイン

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    劇場に駆られて取り返しのつかないことをしてしまった博士の物語。怪物が怪物として存在することの苦しさも書かれている。

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    2021年05月04日
  • フランケンシュタイン

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    ここまで救いようがなく、胸糞悪くも悲しい物語は見たことがない。途中で吐き気がするくらい重たい。あと主人公の被害者面がウザイ。でも教科書に載せるレベルの必読書だと思う。詳しい感想は数度読み返したあとに。

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    2021年03月22日
  • フランケンシュタイン

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    訳者曰く、「フランケンシュタインは怪物のことだと思っている人が多い」。かくいうこの私も、この本の110頁目にくるまで、ずっとそう思っておりましたぞ…。それはさておき、とっても読みやすい訳文。解説も多面的で、参考になりました。

    展開には若干のぎこちなさも感じたけれど、科学者の社会的責任とか、人間の孤独とか、今日にも(今日だからこそ)十分通じるテーマゆえに、読み継がれてきたのだろう。作品自体よりも、この作品を19世紀前半に書き上げた作者メアリー・シェリーに、より興味をそそられた。

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    2021年02月21日
  • ご遺体

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    原題ザ・ラブド・ワンというのが「仏様」という意味があるそうだが、物語中では本来の意味も持つのである。男二人の間で何度も婚約解消を繰り返す女。思わせぶりな行動ではなくマジでやってるが、果たして(どっちが?)振り回される程の魅力があるんだか、よくわからない。新訳という企画で読みやすい。が作者の意図はなんだ?なぜだかペットの葬儀業界に勤めるのが恥みたいに書かれてるが、実際に自分の中でも偏見がなくなったのはごく最近かも。愛する人もペットもアメリカ人もイギリス人も死んだら皆墓に入るんだよ、と言う話なのかな。

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    2019年02月06日
  • ご遺体

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    発売当初邦題で話題になっていて、よみたいと思っていた本。岩波文庫でも翻訳が出ているようなのでそちらも読んでみたいなと思う。

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    2018年11月14日
  • イギリス紳士のユーモア

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    紳士とは何たるものなのかをかなりよく学ぶことができた。ユーモアが洗練されていて笑ったしほっこりした。

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    2018年02月03日
  • コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史

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    18世紀のロンドンで流行したコーヒーハウスは、ただコーヒーを飲むだけの場所ではない。様々な人が集い、議論するこの場所で、ジャーナリズムや文学が育った。保険や郵便のシステムも。

    難しくはないのに知的好奇心がくすぐられ、満たされた、心に残っている本です。大学時代の最初の一冊。

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    2013年11月02日
  • コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史

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    筆者は1949年生まれ。専門はイギリス文学、文化。本著は1984年に刊行されたものが2000年に学術文庫として出版されたもの。

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    2012年08月21日
  • イギリス英語の裏表

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    イギリス英語に関する書籍は今では大量に出回っているが
    イギリス特有の単語や訛り、生活習慣その他もろもろについて
    どの本も同じような内容を記述しており一冊読めば大概事足りる。

    しかし本著はそんなイギリス英語本達とは一線を画し
    内容が被る書籍が存在することはないであろう。

    ただしそのため内容はイギリス生活を送った著者が
    土産話にあれこれ聞かせてくれるといったようなもので
    特別役に立つとか必要性のある情報でもない。

    イギリス英語についての薀蓄を増やしたい方にお薦めしたい一冊。

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    2011年12月24日
  • イギリス英語の裏表

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     英語の様々な単語や表現の背後にあるイギリスの文化、歴史、社会を紹介した1冊。英語を知る上では欠かせない聖書や辞書の話のほか、イギリス英語特有の階級方言、地域方言などの諸相が、個人的なエピソードとともに紹介されている。
     アカデミーを創ろうとしたスウィフトの真意や、上流階級にのし上がった人間はわざとどもって話す、などの話が面白かった。(2008/08/03)

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    2009年10月04日
  • フランケンシュタイン

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    ネタバレ

    この話を19歳で書きかげたという衝撃。
    特にヨーロッパのあちこちの風景、私にギリ想像できるくらいの国境移動がすごいので、これを十代の日本生まれ日本育ちの私が読んでいたとしたらピンときていなかったと思う。
    フランケンシュタイン博士の無責任さにはびっくりしてしまうが。自分の創造物をとにかく怖がりすぎ。もうちょっと、ちょっとだけ愛着持ってくれよ。。
    怪物の人間への期待が裏切られてしまうところの悲しみ。

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    2025年05月04日
  • フランケンシュタイン

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    ネタバレ

    一般にはホラー小説ないし映画として認識されており、自分もそう思っていたが、むしろ18世紀ヨーロッパを舞台にしたSF小説というべきだろうか。

    フランケンシュタイン氏が創造した醜悪な見た目の「怪物」が、人の愛を受けられず、復讐のために殺人を繰り返していく。しかもバッドエンド。

    多くの人と同じように、自分も「フランケンシュタイン」が怪物の名前だと思っていた。フランケンシュタイン氏の「子」だと考えればおかしい訳ではないが…。

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    2025年04月19日
  • フランケンシュタイン

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    大学ビブリオバトル関東Cブロック(?)で紹介されていたので、読みました。
    フランケンシュタインという言葉のイメージからはかけ離れた印象の作品です。全編回想録だし。

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    2024年12月24日
  • フランケンシュタイン

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    怪物とそれを生み出したフランケンシュタインという男との決闘の話。
    話としては、怪物かわいそうじゃん!主人公の勝手な興味から勝手に生み出されて、最初は愛されようとするんだけど、その醜さからみんなに拒否されて、だったら自分を生み出した男を不幸にしてやれ!と悪行に手を染めざるを得ない人生。周りの人が怪物を見て恐怖を感じるのは仕方ないにしても、フランケンシュタインくん、君だけはやっぱり怪物に対する義務を果たさなければならないってことに最初から気づいてるべきだったんじゃないかね?っていうか、生き物を生み出すって、相当の覚悟がないとだめだよね…
    それ以外では、ネイティブアメリカンがかわいそうだとか、昔の時

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    2024年08月09日
  • フランケンシュタイン

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    200年前の作品とは思えないプロットと壮大なテーマを扱う作品ではある。怪物が科学者の下に現れ、それまでの出来事を語るシーンまでは物語にかなり引き込まれた。しかし残念ながら作品の序盤で語られている最悪の結末に向かっていく路線が完全に見えた、作りかけていた怪物の伴侶を壊したあたりから作品への興味を失う。友人クラーヴァルとの旅行シーン等話の筋から脱線する感情描写に加えてや科学者の延々続く疲弊描写に退屈した。話の核となる怪物の語るエピソードが思慮深く興味深いし、感情移入するが故、怪物に寄り添えない科学者の偏見と稚拙な行動に興ざめしてしまう。
    とはいえ、悲劇的ラストにしなければ凡作に終わった気もするが。

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    2024年01月08日
  • フランケンシュタイン

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    ネタバレ

    1818年に出版されたメアリーシェリーの作品で若い女性が怪物の話を書くと言うことで読んでみたかった作品でした。フランケンシュタイン博士が怪物を見出したんですが、その生み出したところが私にはよくどういった状況なのかははっきりつかめませんでした。生み出したことで博士は喜ぶんじゃなくて、醜い怪物を恐れて避けて消そうとすることで、怪物もまた博士の身の回りの人を消し去ろうとして何のために生まれてきたのかなあって言うふうに感じました。理解されないことへの悲しさやフランケンシュタインが、神様の域を超えて生物を見出したことへの罰何かが描かれているのかもしれないんですけれども、もう少し怪物と仲良くできなかったの

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    2023年08月13日
  • フランケンシュタイン

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    自分のイメージするフランケンシュタインは、漫画「怪物くん」の主人公の従僕「フランケン」である。なんの映画か覚えていないが、「フランケンシュタイン」が雷の電気を注入して生を得るというのも記憶にある。しかし、原書では怪物を指すのでなく創造した学者、しかも若い人物の名前だった。ホラー小説というより、社会性、孤独の悲しさの面を感じた。犯罪者の一部にもかような人がいて、社会に馴染めず、社会から疎外され、自暴自棄に陥る。どのように矯正させるか、受け入れるかも長年議論されてなかなか進んでいないかのようにみえる。2023.6.25

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    2023年06月25日
  • フランケンシュタイン

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    読書会の課題図書に上がったので、読んでみた。誰もが指摘しているように、私もフランケンシュタインは、怪物の名前だと思っていた。しかし、本当の怪物は、彼の方かも知れない。自分を天才と驕り、神をも超える存在として、作り出した怪物を醜さゆえに捨てる。腹心の友や、心清らかな妻まで殺されるところは、なんとも悲しい気持ちになる。

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    2022年11月07日
  • イギリス貴族

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    テーマが多岐にわたり、それぞれの内容は浅め。大雑把に概要を知ることはできるが、やはり物足りなさを感じる。

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    2022年10月22日