棚橋志行のレビュー一覧

  • 地下世界をめぐる冒険――闇に隠された人類史

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    本書を手にしたのは他でもない、冒頭の「挨拶―日本語版に寄せて」が秋庭俊への言及から始まっていたから。東京の地下に秘密の基幹施設網があったと信じた彼が著した『帝都東京・隠された地下網の秘密」を、発行された当時貪るように読んだことを思い出す。
    本書もそれと同類のノンフィクションかと思って手にしたのだけれど、「○曜スペシャル」的な匂いのする秋庭本とはまったく違う、若干の偏執が入り混じった、より深みのある思索の本だった。光が届かず、方向感覚を完全に失った、理性や論理を超えた世界。著者が指摘するところの「心の洞窟」に入る決心はワタシにはまだつかない。

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    2021年05月16日
  • 地下世界をめぐる冒険――闇に隠された人類史

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    NYの地下鉄のトンネルを皮切りに、世界各地の地下へ潜り、地球と人の心の奥をのぞいた地下愛好家[カタフィル]の地下世界旅行記。


    地下愛好家(言うまでもなく大半が不法侵入である)としての体験談と歴史的な記述が混ざりあい、著者の皮膚感覚とかつて地下に潜った人びとのそれが一体化していくような語り口が魅力だ。パリのカタコンベの章が特に面白かった。カタコンベの地下室は北斎の神奈川沖浪裏の壁画や岩盤を削って作られた城とガーゴイル、スプレーアートのトーテムポールなどなどに彩られ、夜な夜なレイヴパーティーが開かれるという。写真を見ると退廃的な雰囲気がたまらない。
    都市の地下は野良アーティストたちの縄張りでも

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    2021年05月03日
  • 地下世界をめぐる冒険――闇に隠された人類史

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    どの章も興味深いがグラフィティアーティストと古代の洞窟壁画が出てくる章は小説のような味わい

    著者が地下で迷子になる話や暗闇で幻覚を見る話どれも面白い

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    2020年12月01日
  • 地下世界をめぐる冒険――闇に隠された人類史

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    「地下世界」をテーマにした異色のルポ。
    著者は、雑誌記者を経てノンフィクション作家となった。本書は初の著作である。

    少年の頃、洞窟を探検したことがある著者は、ある時、まさにその洞窟を撮った写真に惹きつけられる。
    写真を撮影したのは都市探検家グループの一員だった。著者は彼らに誘われ、ニューヨークの下水管を巡った。
    それを皮切りに、地下への旅が始まる。
    パリの地下納骨堂。アボリジニの聖地。カッパドキアの地下都市。ピレネー山脈の洞窟。マヤ人の雨乞いの地。
    それは下方へと向かうだけでなく、奥へと、そして闇へと向かう類まれな経験だった。

    地獄(Hell)の語源は、インド=ヨーロッパ祖語の「隠す」(k

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    2020年11月09日
  • 真相

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    ネタバレ

    ギャングスタのブリンブリンの先駆けがタイソンとはビックリ。

    カスダマトが亡くなった時点で目標を見失った様で、まぁ凄い生活。。ボクシングに対する取り組みに関してはとても尊敬は出来ませんね(笑)歴史に残るボクサーなのは間違いないですけどね。

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    2020年04月10日
  • 標的:麻薬王エル・チャポ

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    ドン・ウィンズロウの犬の力を復習するように読み進めてしまうが、こっちはノンフィクションであり、これを元にしたのが彼の作品であるということ。
    いやあ、たった一人の人間が、これだけ強大で残忍な力をもつのか。
    狂ったメキシコの物語

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    2019年12月28日
  • トルテカ神の聖宝を発見せよ!(下)

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    サムとレミのファーご夫妻のメキシコでの現地人とバイキングの残した宝を探す、はなし。ちょっとあまりにも話がうまく行き過ぎて物語としては出来すぎ感で、面白みが半減か。軽い読み物としては良い。

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    2017年02月02日
  • トルテカ神の聖宝を発見せよ!(上)

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    いつものカッスラー節。ファーゴ夫妻の活躍は世界を駆け巡る。メキシコのトルテカに付いて調査。 詳しくは下巻に。
    さあ、先を読もう。

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    2017年01月29日
  • 真相

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    29.12.30. タイソンはベストに強いボクサーだったと思ってる。タマフルオススメで購入。厚さの割には早く読めたと思う。
    タイソンという人物が内面ではとても弱く、それを自覚していることがとても強い事と思った。後記にはカスもまた搾取する面があったことを指摘されてて感心しました。

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    2016年01月02日
  • 真相

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    カス・ダマトがあと5年生きていたら、どんなボクサーになっていたんだろうと思うと残念。
    環境と教育は重要。

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    2015年01月18日
  • 標的:麻薬王エル・チャポ

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    ネットフリックスで「エルチャポ」を見たあと、さらに深堀したく、調べていたらこの本があった。DEAの視点からホアキンを追っていく流れを記述している。

    映像のスピード感になれてしまうと、自身の話や、ホアキンに関係のない描写などは邪魔だなと感じてしまう。尺を稼ぐためだが、半分以下に圧縮できるだろう。

    一番おもしろく読めたところは、皮肉にも著者がDEAを引退し、ホアキンが2回目の脱獄に成功させてから再々逮捕までの部分。

    小学生のころ習った「一番伝えたい部分を削りなさい」という言葉が頭をよぎる

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    2025年11月23日
  • 時計仕掛けの恋人

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    この作家さんの作品は何個か読んでいるけれど、その中だと意外性やオチを含めてちょっとイマイチだった。
    現代と過去が交錯するのだけれど、あの過去を経験してなんでほいほいと信用して騙される。しかも何度も。ちょっと主人公の心情が理解しづらかった。

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    2025年04月25日
  • 深海世界──海底1万メートルの帝国

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    海愛、深海愛に満ちた一冊。

    海大好きジャーナリストが、とうとう実際に潜航艇で深海に行ってしまう。
    その行程と、深海愛が素晴らしく溢れ出ている。
    欧米系のこの手の本の煩わしい冗長な描写は確かに鼻をつくのだが、まし。

    何より、この、深海自体が素晴らしい。

    本の構成としては、ただの日記と言って仕舞えばそんな気がする。
    リスク描写は最小限だし。舞い上がってる感は一杯。閉所、暗いところが苦手な人には向いてない。
    また、口絵というか、その深海の写真が素晴らしい。

    その一方で。

    ここが掘り出すべき宝箱にしか見えない人達がいて、やばいのも事実
    目の前にある自然は、征服すべきので、そこから得られる富は

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    2024年10月18日
  • 時計仕掛けの恋人

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    ネタバレ

     10代の大学生時代から忘れることのできない彼女と、39歳で再び巡り会う主人公ジョージ。騙され続け、利用され捨てられる、情けない男の話である。

    発端 彼女の名前はリアナ・デクターではなくオードリー・ベックだった、、、はぁ?どういう意味?訳わからん??

    中盤 リアナを探す旅で、オードリーの写真を見せられ「頭がこんがらがっていて。これは誰の写真なんですか?」とジョージが言うが、読んでる私もこんがらがってます、、、

    結末 はぁ?嵌められたのに、まだ、追いかけるの?まだ、リアナを探すの?呆れる。

    ピーター・スワンソンのデビュー作。デビュー作だから許せてしまうところも多々あったが、デビュー作にし

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    2024年08月04日
  • 燎原の死線(下)

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    ネタバレ

    文章のほとんどの部分が主人公もしくは状況のタフさ加減を彩るのに使われている感じで、言ってしまえば内容が薄くて大変に読みやすい。実は間違えて下巻から読み始めたのだが、途中まで違和感なく読み進められてしまった。
    改めて上巻から読んでみれば、「なぜ主人公は陥れられたのか?」という謎が居座り続け、アクションの派手さや他の謎にかまけて忘れかけるうちに、下巻120ページのネタバラシでなるほどー! と額を打った。総じて楽しい読み物だったと思う。

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    2024年05月08日
  • 真相

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    コカインとマリファナとアルコールとセックスの依存者としてのメチャクチャな半生が語られる。
    タイソンが超新星として現れてチャンピオンになった頃を見ていただけに、その時期の話があっさり終わるのは拍子抜けだった。
    そこが簡単に済まされると、あとは破天荒な服役生活や、痛々しい依存者の人生や、ドン・キングをはじめとする取り巻きたち(ドナルド・トランプの名前も出てくる)の話が延々と続く600ページ超の本である。ビルディングスロマンの爽快感はない(最終段では再生に向かっているので本人的には爽快みたいだけど)。

    それはある意味では当然のことだ。ボクシングからの引退を決めてヨーロッパでセレブとして遇されていた

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    2024年01月28日
  • デンマークに死す

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    オシャレでイケメンの私立探偵が主人公のハードボイルド系ミステリー。先日、ユダヤとドイツの新書を読んだので、強く思うのだが、かつてデンマークもナチスの手先となりユダヤ人を迫害したとか、デーン人以外のデンマーク人を差別するとか、歴史小説の様な展開もあった。キルケゴールの引用も多々あって作者のデンマーク愛を感じた。

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    2023年10月17日
  • デンマークに死す

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    ネタバレ

    帯に「北欧ノワール」とあったが、北欧ミステリーと西欧・東欧ノワール好きな私には、ノワールの陰惨さは少しも感じられなかった。
    ブランド物で洒落た装いに身を包み、酒と女と音楽を愛し、それなりに家族、友人に恵まれたプレストが、タイトルに「デンマークに死す」とあるように、殺されるのではないかと、そのドキドキ感に引っ張られ、最後まで楽しめました!
    それにしても、出番がわずかしかない人物までもが、しっかりフルネームで出てくるから、ざっと80人程の名前が入り乱れて、それでなくとも北欧物は名前が難しいのに、、、誰だった?と確認しながら読み進めました。作者がシリーズを予定しているらしく、やはり、次が出たら読んで

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    2023年10月02日
  • 地下世界をめぐる冒険――闇に隠された人類史

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    人々は遥か昔から、地下世界に畏怖を感じながらも抗えない魅力も感じている。そんなことが各エピソードの端々から感じられる。いいよね〜私も穴を掘り続ける人生とか過ごしたかった。
    本書の中身としては、人々の文化や儀式、人工物としての観点がほとんどで、自然物観察観点としてのアンダーグラウンドの描写はほとんどない。自然物としての地下世界が好きな私としてはちょっと違うかな、、という感も否めないが、こういう観点の人たちもいるんだなとか新鮮だったし、わかる!!と共感するところも節々にあった。
    写真のキャプションや解説が本文中になくて戸惑ったが、巻末にちょっとあった。

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    2023年06月24日
  • 時計仕掛けの恋人

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    他のスワンソン作品と比べると、少し物足りなさがあったかなと思いますが、これがデビュー作(?)だとしたらお見事!!

    過去の出来事と現在の出来事を交互に追っていく様な作りになっているので、飽きずに読めました。

    強いて言えば、結構つっこみ所は多かった印象(元々そんな知識は無さそうなのに、リアナはなぜ長期間警察から姿を隠せたのか?とか、とある人物はただのバーテンダーだったのになぜ肉体的にこんなに強かったのか?などなど)

    本作もそうですが、スワンソン作品は終わり方が独特なイメージ。はっきりしない終わり方が好きな方は楽しめるかと思います!

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    2023年06月05日