棚橋志行のレビュー一覧

  • 暗殺の冬

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    「禁断の”10年に一度の傑作”の帯を付けた」という文春公式Xに釣られて購入。
    1988年冬、首相が暗殺された同日にスウェーデン南西部の小さな町(村)で起きた悼ましい殺人事件を巡る30年に渡る物語。謎解きや伏線回収が主眼ではなく(その辺少し弱い気がする)、迷宮入りした事件がいかに登場人物達の人生に取り返しのつかない影響を及ぼしたかが重厚な筆致で描かれる。太古から続くスウェーデンの深く暗い森、傾きつつある国家と登場人物達の心情が重なり合う。一読の価値ある一冊。

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    2026年06月25日
  • 暗殺の冬

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    プロローグ

    表紙を見てほしい
    スウェーデンの片田舎に建つ一軒家
    リビングには明りが灯っている

    サイコパスが見つめている
    そんな光景だ

    そして、親子で警察官になったスヴェンとヴィダル
    その土地で不吉な鳥と云われる“ハクセキレイ”を
    時代は違えど二人とも見てしまっている

    見た直後からお互いの事件が動き出す
    30年余りの時を超えて、哀しき糸が意図したように
    繋がっていく

    視えない親子の絆が掘り起こされようとしている…
    見つからなかった死体とともに…



    本章
    『暗殺の冬』
    スウェーデンミステリーの最高峰★Super5!!!
    これは、何というか…
    素晴らしかった
    ストーリーは物凄く複雑だし

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    2026年06月24日
  • 暗殺の冬

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    1 986年2月28日の深夜
    スウェーデン首相が暗殺されそのニュースが飛び交うなか
    1人の女性が殺害される
    それは連続殺人の始まりだった…
    事件を担当した刑事スヴェンは犯人を追い続けるが、結局それは息子で刑事になったヴィダルに引き継がれる
    刑事である親子の30年にも渡る執念の捜査の結末とは…

    解説より
    スコット・トゥローの『推定無罪』
    カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』
    ボストン・テランの『神は銃弾』
    デニス・ルヘインの『ミスティック・リバー』
    サラ・ウォーターズの『荊の城』
    ジュリアン・バーンズの『終わりの感覚』
    ローリー・リン・ドラモンド『あなたに不利な証拠として』
    フェルナント・

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    2026年06月22日
  • 暗殺の冬

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    この本は「山形小説家・ライター講座」の世話役で、文芸評論家の池上冬樹先生が不定期に受講生に送ってくださるお便りで「10年に一度の傑作」と紹介されていらしたので読みました。


    池上先生の解説によると
    しみじみと読ませる傑作。
    スゥエーデンのハッランド県にきた小説家の「私」が語り手。
    一言でいうなら、三十年以上にわたりスゥエーデンの小さな町で起きた連続殺人事件の謎を解き明かすミステリ。
    深い文学性をたたえたミステリ。

    以上解説より抜粋。
    ということです。

    ーーーーーーー

    私の感想としては文学性が高く文章に厚みがあるのはよくわかるのですが、私にはちょっと高級すぎる感じがしました。
    連続殺人事

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    2026年06月14日
  • 暗殺の冬

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    時間をかけてじっくり読みたいミステリー。
    北欧ミステリーといえば、登場人物が多く社会問題に切り込んでいく内容のものが多いが、本書の登場人物は比較的限られているし、文学的要素が強い。
    犯人が誰だということよりも、起こった事件によってそれを取り巻く人たちの生き方がどう変わったり、何を考えたかが丁寧に語られる。
    人間はたとえ善人であっても過ちを犯すもの。その後それをどう正していくのか。事件そのものよりも、人間の心理を味わえる小説だった。

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    2026年06月13日
  • 暗殺の冬

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    超★5 スウェーデンの小さな田舎町で起こった連続殺人、重厚で味わい深いスモールタウンミステリー

    ■あらすじ
    スウェーデンの小さな田舎町、警察官スヴェンのもとに奇妙な電話が入る。女性を農場の近くでレイプしたというのだ。彼が現場に到着すると、自動車の中で女性が襲われたのちに殺害されていた。

    その日は奇しくもスウェーデン首相が暗殺された夜で、警察では事件捜査が十分に進められなかった。悲劇はその後も続き、犠牲者が増えていく。スヴェンは捜査を続けるのだが、犯人は杳として知れない。そして事件の捜査は、スヴェンの息子であるヴィダルに引き継がれてゆく…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    週末の夜長にじっくり

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    2026年06月13日
  • 暗殺の冬

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    過去の未解決に終わった殺人事件は、パルメ首相暗殺事件と同じ時間に行われた。その冬からスウェーデンは〜。一番の主題はこの30〜40年間のその国の混沌、その国に住まう人々や犯罪の一般市民との関わりなのだけれど、国がどこであってもソレは非日常のことで決着つけなければならない事、掘り起こさなければならない事、逆に掘り起こしてはいけなかった事、様々な罪が絡み合っている。

    久々に北欧ミステリーを手にとったけれど、深い人間描写を感じる。

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    2026年06月06日
  • 暗殺の冬

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    1986年、冬。スウェーデン首相が暗殺された夜に、寂しい寒村でひとりの女性が殺された。それは連続殺人犯の最初の犯行だった。しかし暗殺事件の余波で捜査は十全に行われず、第二、第三の事件を許すことになった。第一の被害者を救えなかった刑事スヴェンは姿なき暴行魔を単身、追い続けた。執念の捜査は警官となった息子ヴィダルに引き継がれたが……。
    そして現在。作家である「私」はこの村に帰郷する。かつてスヴェンの相棒の刑事だった老女エヴィと私が知り合ったことで、ついに封印されていた恐るべき「罪」が姿をあらわしはじめる。

    帯にある「十年に一度の傑作」かどうかはさておき、味わい深い作品。スウェーデン・ミステリの底

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    2026年05月29日
  • 暗殺の冬

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    ネタバレ

    面白かった!スウェーデンの警察官親子が関わった連続殺傷事件。犯人は実は別の人で、この小説の語り手である「私」が調査して判明する。警察官の父の方は他界していて、息子が真実を知る。

    ストーリーが面白かった。地名人名の馴染みがなかったが北欧っぽいのかなと思いながら読んでた。寂しい林の近くにポツンと建つ家のイメージが浮かんだ。
    父と子が物理的には近くにいるのに、お互いを遠く感じるようになったというくだりが印象に残る。ヴィダルは警察官になって、父に近づいたのだろうか、スヴェンは息子を身近に感じただろうか。

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    2026年05月26日
  • 暗殺の冬

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    ネタバレ

    まず人物描写が素晴らしい!
    スヴェンからヴィダル、そして私と視点が変わっていくけどどれも読み口が違って楽しい〜。
    解説の池上さんの1行目と同じく毎日噛み締めながら読んだ。1日10ページも読まない日もあったけどそれでも十分味がする感じです。
    丁寧に描写されるけども中だるみせず、いま各人物がどうなっているか示唆する上品な文章が入ったりと楽しい。
    スヴェンから見たヴィダル、ヴィダルから見るスヴェンと父子ものとしてもかなりいい!好きですね〜こういうの。
    事件の真相がわかりそれが親父のやった事をひっくり返してしまうなんて展開は辛いですね。

    これが著者の初翻訳?ならもっと他のも翻訳してほしいなぁ。
    最近

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    2026年05月17日
  • 暗殺の冬

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    クリストフェル・カールソン『暗殺の冬』文春文庫。

    スウェーデン・ミステリー。

    本の帯に『人間の罪を静かに見つめる十年に一度の傑作。』というコピーがデカいフォントで掲載され、ニューヨーク・タイムズ紙、ベスト・ミステリ選出となれば、見逃せない。

    小説の構成上、時間経過が遡ることが多いのだが、全く煩わしさは無く、ページを捲る度に次々と読者の興味を惹いていくという造りになっている。警察官親子2代に亘る執念の捜査と住人たちを震撼させた連続レイプ殺人犯『ティアルプの怪物』の正体とは。そして、第一部の語り手である作家である『私』が最後にどんな真実に辿り着くのだろう。

    全く救いの無い結末だった。登場人

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    2026年05月14日
  • フロント・サイト3 ファイヴ・ドールズ

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    プロローグ

    舞台は、1978年アーカーソン州ホットスプリングズ

    猟奇的な連続殺人鬼を追うために、
    あの漢が放たれた

    その名も、“ボブ・リー・スワガー”!

    正真正銘、真打ちの登場である!!!



    本章
    『フロント・サイト3』
    “Five Dolls for the Gut Hook”★5
    あの名作『極大射程』以前のエピソード

    チャールズ、アール、そしてボブ・リーのスワガー家3代をそれぞれ主人公とする物語が終演を迎えてしまった


    作者である、スティーヴン・ハンターの最初で
    最後になるであろう、イタリア映画の1つのジャンル
    である“ジャッロ”へのオマージュがハンパない

    因みに“ジャッ

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    2026年01月15日
  • フロント・サイト2 ジョニー・チューズデイ

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    アールスワガーの活躍を読みたくて、シティオブミートより先に読みました。
    最盛期を過ぎたと書かれているものの、軍神の凄さは健在でやっぱりかっこいい。

    特に敵の手練の戦闘シーンはカッコよく相手も誇り高く敵ながらあっぱれという感じも良かった。

    第二次世界大戦やアメリカの当時の情景、銃の開発の歴史などの知識がついてくると更に面白くなっていくのもハンターの作品の醍醐味ではないか。
    銃弾の庭を始めアールスワガーシリーズをもう一度読み直したくなる作品でした。

    叶うなら第二次世界大戦のアールの戦いの場面をピックアップしてシリーズ化してほしい。

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    2025年07月07日
  • 友よ、 水になれ――父ブルース・リーの哲学

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    読書会で紹介されて、その後お勧めもされて読んだ本

    正直、ブルース・リーという人はほとんど知らなくて『燃えよドラゴン』の人という認識くらいでしたし、しかもその作品も観ていないという……

    読んだほうがいい、と渡されなければ手にもしなかったことでしょう

    ブルース・リーのイメージ、そこまで変わりませんでしたが哲学としての考え方には心揺さぶられるものがありました
    哲学と合わせた自己啓発本です
    悩んだとき、躓いたとき、振り返って読んでみたいと思える本だと思います

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    2025年06月29日
  • 燎原の死線(下)

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    自分を守る為、FBIで秘密裡に息子のレッドをJBに預けたクラインそして、人類を裏で動かすトゥエルブいう12名の選ばれた組織、その組織の一員のアントン ゲージ。
    JBの死の真相に近づくに連れ、闇の組織が姿を現す。
    レッドの海兵隊員を全滅に至らしたのは?クライン?
    誰がJBを?
    まるでハリウッド映画を鑑賞している自分がいた。

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    2025年05月28日
  • 地下世界をめぐる冒険――闇に隠された人類史

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    ピレネー山脈のテュク・ドドゥベール洞窟。ここは、ショーヴェ、ラスコー、アルタミラに並ぶ先史時代の洞窟芸術の宝庫。現在は未公開。ところが、著者ウィル・ハントは幸運にも、この洞窟の所有者、78歳のベグエン侯爵や研究者たちと一緒に入ることができた。この体験記が圧巻。洞窟芸術について簡と要を得た説明もすばらしい。
    別の章には、ミシェル・シフレも登場。1962年、23歳の彼(地質学専攻の大学院生だった)は、アルプス山脈のスカラッソン洞窟に入って2カ月間生活する。彼がそこで発見するのはヒトのバイオリズム、そして意識の変性状態も体験する。同じ頃、心理学者のドナルド・ヘッブらは、洞窟のような刺激のない環境に人

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    2025年05月09日
  • 深海世界──海底1万メートルの帝国

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     深海への人類の挑戦を本人の体験をもとに書かれた著作で、実際に深海に行った筆者が書いたものである。
    生きて帰ってこれないかもしれないという恐怖や実際に観た深海の感動が伝わってくる本。
     では自分も行ってみたいかと考えるとそれはまた別の話でちょっと厳しいかも。。。という感想です。

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    2025年03月23日
  • 深海世界──海底1万メートルの帝国

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    深海をどう定義するのかはいろいろな意見があるようですが、本書では太陽光が届かなくなる200mよりも深い海域を深海と扱っています。その定義に従えば、地球表面の65%が深海域となるとのこと。本書は、深海へ挑んだいくつかのプロジェクトを通じて、深海域がいかに生物種に富んだ世界であるか、また将来に向けての問題点などを扱っています。
    本書にもある通り、宇宙へ到達した人間は数百人レベルなのに対し、最も深いマリアナ海溝チャレンジャー海淵(水深は10900m程度)に到達したのはわずか数人です。そのハードルは1平方センチあたり1トンを超える水圧はもちろんですが、何より深海底には地図がないのでGPSが使えません。

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    2025年02月18日
  • フロント・サイト3 ファイヴ・ドールズ

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    スティーヴン・ハンター『フロント・サイト 3 ファヴ・ドールズ』扶桑社ミステリー。

    スワガー・サーガ中篇三部作の第三部最終巻。

    第一部『フロント・サイト 1 シティ・オブ・ミート』がチャールズ・F・スワガーの物語で、第二部『フロント・サイト 2 ジョニー・チューズデイ』はアール・スワガーの物語だったが、この第三部はボブ・リー・スワガーの物語になっている。三部作を読めば、スワガー家3代の物語が一望出来るという面白い趣向になっている。

    本作は『極大射程』を始めとする数々の作品で、そのヒーローぶりを演じてきたボブ・リー・スワガーの32歳とまだ若い頃の活躍が描かれ、読みどころがたっぷりの面白い中

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    2025年02月10日
  • フロント・サイト2 ジョニー・チューズデイ

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    スティーヴン・ハンター『フロント・サイト 2 ジョニー・チューズデイ』扶桑社ミステリー。

    2024年12月末、行き付けの書店に行くとネットの新刊案内には一切情報が無かったのに、新刊コーナーにいきなりスティーヴン・ハンターの新刊が2冊並んでいたので驚いた。

    本作は『フロント・サイト 1 シティ・オブ・ミート』に続くスワガー・サーガ中篇三部作の第二部である。

    ボブ・リー・スワガーの父親であるアール・スワガーの物語ということなのだが、何故か登場人物の一覧にはその名は無い。賢明な読者であれば、謎の男ジョニー・チューズデイこそがアール・スワガーの偽名であることに早々に気付くだろう。

    本作では『フ

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    2025年01月17日