鷲谷いづみのレビュー一覧

  • 大学1年生の なっとく!生態学
    絵が豊富ながらも生態学の本格的な入門書。高校生時代生物を専攻していなかった私にとっても非常に分かりやすい本となっていました。
    著者が信頼と実績の鷲谷いずみさんであること、最終章に今日最も生態に影響を与えている「人新世」の話があるのもいいですね。鷲谷さんは「さとやま」に関する本も書いていますが、適度な...続きを読む
  • 学問の自由が危ない
    どの論考にも強い危機感が示されている。なかでも内田樹氏の論考はもっとも説得的だった。私が近年感じている「政権はまじめにやっていない」という印象はなぜ引き起こされるのか、これを読んで得心した。異議申し立てという人間の力を奪う数々の営みが粛々と進んでいる。
  • 実践で学ぶ〈生物多様性〉
    本書文中にある「世界一の速度で海岸の自然を損なった国」という言葉が印象的でした。これだけ資源を乱獲しても知らぬ存ぜぬを貫く人々、さらなる消費を増長するメディア、地球の生物はとっくに限界を超えているのにもかかわらずその無関心さや対応のなさとの因果関係について社会学的に調査しても面白いのではないかとさせ...続きを読む
  • 学問の自由が危ない
    学問の自由は私たちの生活とも関係している。学問をすることが自由なのもあるが、学問はそれ自体国の権力から自由で独立したものでなくては、また再び、戦争に使われる可能性がある。過去の過ちを繰り返さないという学者の決意から生まれた学術会議の経緯を知っていれば、今回の件は学者集団にとって、赤信号であるとともに...続きを読む
  • さとやま 〈知の航海〉シリーズ 生物多様性と生態系模様
    さとやま――生物多様性と生態系模様。鷲谷いづみ先生の著書。里山の実態、里山の衰退と崩壊によって絶滅の危機にある動植物の存在、生物多様性の大切さが理解できる良書。自分勝手で身勝手であたかも地球の支配者のような振る舞いをしている人類の横暴によって他の生物、動植物を絶滅させるようなことがあってはならない。...続きを読む
  • 自然再生 持続可能な生態系のために
    非常に読みやすい!生物多様性について学びたい時の入門書のような内容です。

    多様性は生物間相互関係の結果。外来生物はそれを崩し、従来の関係を持った生き物を滅ぼしてしまう。

    征服型戦略と共生型戦略。アウストラロピテクスとホモサピエンスそれぞれの戦略。前者はフロンティアを求め続けなければならないが、後...続きを読む
  • 実践で学ぶ〈生物多様性〉
    SDGsに絡めながら生物多様性の危機について事例と示唆を与えてくれる良本。
    ゾウが周り巡って森の炭素貯留に貢献するといった印象的な事例もあった。
    具体的にどのように行動すべきか一人一人が考えるきっかけになるといい。
  • 学問の自由が危ない
    法的に見て明らかに違法な任免拒否。
    国会での議論を行わず、解釈だけでも運用を変更してしまう内閣に底知れない怖さを感じる。
    また、これを見過ごして、何も考えずに自民党に投票してしまう国民が情けない。
    再び戦争を起こす事が無いよう、この本は全ての国民に読んで欲しい。
  • 実践で学ぶ〈生物多様性〉
    ヒトは、生態系サービスに依存して暮らしている。SDGsを学ぶ上でよく耳にするこのフレーズの、基本をまずは押さえたいと思い手にした本。
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    生態系サービスとは、多様な生き物が連携したはたらきにより生み出されて、人間社会に提供される便益のことだ。
    私ももちろん例外なく、受益者のひとり。
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    しかしながら...続きを読む
  • 絵でわかる生物多様性
    生物の始まり・進化・生物の多様性についてイラストを交えて解説。広く浅く、といった印象。イラストはわかりやすく助かるが、内容は他書の方が頭に入ってくるだけに残念。「多様性」だけで独立させずに絵でわかるシリーズの他の本に組み込んだ方が、より無理なく読めるような気がする。
  • さとやま 〈知の航海〉シリーズ 生物多様性と生態系模様
    この本は、日本学術会議が、中学生にも理解できる水準と優しい表現で、最先端の学術情報を提供しようという意図で出版している岩波ジュニア新書の中の、<知の航海>というシリーズの1冊。ジュニア向けとはいえ、使われている用語は専門的で、私にとってはどちらかと言えば学術的な内容と言える。
    衰退の危機にさらされて...続きを読む
  • さとやま 〈知の航海〉シリーズ 生物多様性と生態系模様
    ジュニア新書なので、さらっと流すつもりで読み始めたが、とても充実した内容だった。水田が両生類やトンボ類に理想的な生息環境を与えていることや、洪水時の遊水池として機能することなど、日本人にとっての原風景ともいえる里山が自然環境との共生システムとして機能していたことがよく見えてくる。また、冬季も水田に水...続きを読む
  • 自然再生 持続可能な生態系のために
    [ 内容 ]
    二十世紀後半、人類は多量の資源を消費し、廃棄物を自然界にまき散らすライフスタイルをエスカレートさせた。
    そのため自然の多様性は失われ、固有種の絶滅、異常気象の発生など、多大な影響が地球規模で発生している。
    環境を改変する力を持つ唯一の生物であるヒトは、今こそ、持続可能な生態系を再生させ...続きを読む
  • さとやま 〈知の航海〉シリーズ 生物多様性と生態系模様
    気になった点2つ

    ・アリー効果について復習しようと思ったこと
    ・愛知目標という生物多様性に関する目標が2010〜2020に掲げられており、その達成率はわずか10%に収まるということ
  • さとやま 〈知の航海〉シリーズ 生物多様性と生態系模様
    著者の視点から日本の”里山”とはどういったものなのかを纏めてくれている一冊。大人の私が「難しいけどなるほど~」といった感覚で読んでいたものの出版社の解説をみると本書はどうやら中学生向けらしかった...。

    印象に残ったのは「野」、「牧」という土地の概念、あまり知らず考えたこともなかったのですが現代で...続きを読む
  • 自然再生 持続可能な生態系のために
    技術士専門科目のテーマになりそうな生物多様性。
    なかなか「生物多様性」になじみがないので一般的な知識を
    養うために読んでみた。

    「自然再生事業」という新たな公共事業が行われるように
    なったが、生物多様性国家戦略に基づいて、自然が失われて
    しまった場所において、その際を目指して取り組まれている
    のが...続きを読む