江口泰子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレパラレルワールドと通信できる機械を使って、資本主義の滅んだ後の世界を見聞するというストーリー。
破天荒な設定で物語を紡ぐためにSF仕立てにするのはナイスなアイデアですが、資本主義を相手にするにしては詰めが甘い気がする内容でした。
資本主義が倒れたあとの「もう一つの世界」では、
・銀行がなくなり、残るのは中央銀行1行だけ
・株式市場がなくなり、社員は1人1株、議決権1票を持つ
・独占巨大資本がなくなり、GAFA消滅し、情報や資本の過度な集中から開放される
・格差がなくなり、中央銀行が国民全員に定額を給付
・上司がいなくなり、好きな相手とチームをつくり基本給は全員同額になる
そうです。
でも、日本の場合は非正規雇用の労働者(労働人口の40%)を正社員化する必要があるし、政治・経済を円滑に回すために不正を防ぐための公明正大なコンピューター・ウィルスが開発・流布されないといけないし、ベーシック・インカムはあっても所得の差は解消されないし…つまり実現性の観点からは追加検討の余地が大き過ぎ。
SF仕立てにするにしても「そういう世界があっても良いかも」と思わせる程度のリアリティが必要と思いますが、本書のアイデアは騙されたくなる程度までには成熟されていないと感じました。
そのため、この小説の好みは、作者バルファキスの提示するパラレルワールドに賛同出来るかに依りそうです。 -
Posted by ブクログ
今後の世界の変化に対して何に気をつけなければならないか考える人におすすめ。
【概要】
●垂直思考を止める。これからは水平思考が必要である。
●世界で起きている8つの動向。どれも他の7つの動向と相互作用の関係にある。
●8つの動向とは、
・出生率の低下
・新たな世代
・新たなミドルクラス
・裕福な女性の増加
・都会のライフスタイル
・技術的破壊
・共有経済
・仮想通貨
●2030年を生き延びる水平思考の助言
【感想】
●今の世界の動向を把握するに参考になった。
●非常に広い視点で書かれているため、そこから自分個人では何ができる、会社組織では何ができるか、という観点で落とし込んでいく必要がある。
●個々の力はわずかであっても、世界の変革に対応するための一端になるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルからして離脱派に対してまだまだ感情的。闘ってる当事者の書いた本だからメディアの反応に短絡的に一喜一憂している感はある。
長すぎて本が重たかったが、政治家が失言したり、プライバシーを荒らされたり、開き直って有権者に私生活に干渉したことを気づかせたり、の細かい描写は価値があった。
以下引用)
そもそもこのような重要な問題をじっくり議論するために、庶民院議員が存在するのではないか
さらに致命的だったのは、政治への関心を失い、幻滅し、2015年の総選挙では投票しなかった―おそらくもう何年も投票所へは足を運んでいない―300万人近い有権者は今回も投票しないはずだ、と私たちが勝手に決めつけていたことである。 -
Posted by ブクログ
ハーバード・ビジネススクールのマイケル・ポーター教授による基本戦略「差別化」「低価格」「集中」をイノベーションの第1の波とすれば、レイトン・クリステンセン教授の「破壊的イノベーション」は第2の波、W・チャン・キムとレネ・モボルニュの「ブルーオーシャン戦略」は第3の波、そして、第4の波が「ビッグバン・イノベーション」である。
ビッグバン・イノベーションでは、製品のライフサイクルは「ベル・カーブ」から「シャークフィン」になる。シャークフィンは、①特異点、②ビッグバン、③ビッグクランチ、④エントロピー、という4つのライフサイクルからなり、急速に商品が売れ、ひとり勝ちが起き、ピークを迎えた途端に需要が落ち、製品ライフサイクルは短命化する。
ビッグバンイノベーションの世界を生き延びるために、各ライフサイクルで、以下のような行動を取る
特異点では、
①「真実の語り手」の声に耳を傾ける
②市場に参入するタイミングをピンポイントで選ぶ
③一見ランダムな市場実験に着手する
ビッグバンでは、
①「破滅的な成功のシグナル」を見逃さない
②「ひとり勝ち市場」で勝者になる
③「ブレッドタイム」をつくる
ビッグクランチでは、
①市場の飽和に先んじる
②負債化する前に資産を処分する
③リードしているあいだに撤退する
エントロピーでは、
①「ブラックホール」を逃れる
②他の企業の部品のサプライヤーになる
③次の特異点を目指す -
Posted by ブクログ
【ビッグバン・イノベーション】
A.ビッグバン・イノベーションとは、「安定した事業を、の数カ月か、時にはほんの数日で破壊する新たなタイプのイノベーション」のことである。
B.ビッグバン・イノベーションをもたらした原因の1 つは、IT革命である。「性能と価格の両方が倍々で改善する」指数関数的技術が、破壊的製品やサービスを生んだ。
C.ビッグバン・イノベーションは、次の3 つのコスト低減によって、産業組織や競争、戦略を本質的に変える。
1.製造コストの低減:指数関数的技術がコストを低減させることで、高品質の製品を低価格で提供できるようになる。
2.情報コストの低減:インターネットで多くの情報を得られるようになった消費者が、「とめどない成長」を促す。
3.実験コストの低減:既存の部品を再利用するという、安価でリスクの少ない方法で、自由奔放な開発を行う。
D.今や消費者が、情報不足のまま製品やサービスを購入することはない。自分が購入を考えている製品を、友人や好みの合う消費者がどう思っているのか、その本音を知りたければ、ソーシャルメディアやレビューサイトを見ればすぐにわかる。
よって、不完全な製品に高い金額を支払わされるリスクは減った。また、製品の特徴や購入のタイミングがわからないために、買うかどうかという決断に無駄な時間を費やすリスクも減った。このように、ほぼ完全な情報が簡単に手に入ること。それが、爆発的な売れ行きの背景にある。