三浦裕子のレビュー一覧

  • 台湾はだか湯めぐり 北部篇

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    台湾の何ヶ所かの温泉地に行ったことがあり、
    台湾はだか湯めぐりに登場する施設にも、
    偶然行ったことがあったので、
    とても身近に感じ、より楽しく読むことができました。

    ただ、
    知らない場所、知らないことが多すぎて、
    紹介されている施設に行ってみたくなりました。

    次回台湾訪問の際には実際にいくつかの施設を
    体験してきたいと思える、とても楽しい本でした。

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    2024年07月16日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

    購入済み

    鉄道旅行、美食、百合をキーワードにした少女たちの物語。
    日本の植民地化にある台湾を舞台に、日本人の女流作家千鶴子と台湾人の千鶴が関係を深めていきます。
    台湾の美食、美しい景観はもちろんですが、二人の関係が最も美しいです。支配者、被支配者の関係であるのにもかかわらず、対等だと無神経な発言を繰り返す千鶴子と、柔らかな笑顔の下に頑固で冷ややかな心を隠す千鶴の対照が面白かったです。友達以上の関係性が特別で切なく思いました。
    小説内小説では日本も台湾も変わらず封建的な社会で女性の権利が抑圧されていますが、小説内後書き(後世)では女性の社会進出が進んでいることが表現されていて印象的でした。

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    2023年05月24日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    古い日本家屋の女性用シェアハウスに集った美しい女性5人と、さらにもう1人の物語。
    それぞれに魅力的な登場人物たちがお互いの出会いを通じて変わっていく様子が語られます。
    そして、最後の章で、なぜ台中の古い日本家屋がシェアハウスになって、この話の舞台になっているのか、その理由となる悲しい物語が出てきます。

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    2025年12月07日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    台湾の台中にある古い日本式家屋で暮らす女性5人。独特な建物の中で暮らす5人の個性がぶつかり合って日々の生活の様子がとても面白い。台湾の過去、現在、そしてこれからについても思いを馳せられる本。台湾ならではの文化や食べ物の描写も素敵。

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    2025年11月27日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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     前半部分は少しでも土地勘や台湾料理の知識があった方が読みやすく面白いと思う。
     食べ物も美味しそうだし、暮らすように旅するのはやはりいいなとお気楽気分でいたら後半はまるでイヤミスのよう。そんな結末がとても好き。自戒を込めて。
    後半からとても良かったので★1つ増えた。

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    2025年11月24日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    うーんとてもよかった。
    食べ物がモチーフになる小説はいくつかあるけれど、その全てが未知の料理であるのに、全て魅力的に写った。
    登場人物のやり取りには可愛らしいものもあり、所々で気になるところがあり、それが最後に明らかとなった時には、歴史や文化について考えさせられることになった。
    あとがきを読んでわかる、この本に込められたコンセプトも、今の立場からすると面白い。
    もう一度読みたい、台湾行きたい、となった。

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    2025年11月13日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    日本人の作家と、台湾人の通訳が出会って
    仕事を通して仲良くなっていく話。
    戦前の話で国単位で言えば
    支配する側、される側という微妙な関係。

    2024年翻訳大賞受賞。
    池澤春菜さんおすすめのこの本。
    ここ数年は、日本を取り巻く外交環境が慌ただしい動きをしていることもあり、
    日本人としての価値観をアップデートしたいなと思って手に取りました。

    主人公の2人に、どんな人生が待っていたのか、
    想像を巡らすような仕掛けもあり、
    好きな読後感でした。

    たくさんの料理が出てきますが、
    知識が無さ過ぎて具体的に想像できなかった私が残念でした。

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    2025年11月07日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    ネタバレ

    知衣と小鳳は良い百合
    「台湾の少年」を読んだところだったので、外省人の家系は政権交代に対してああいう反応になることもあるのかと驚いてしまった。

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    2025年11月03日
  • 海風クラブ

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    まず、ルドンから着想を得た表紙の絵に惹きつけられました。
    台湾の土着の民族が漢民族や日本人達によって搾取され追いやられていく様子が、山に住むという伝説の巨人の終焉と絡めて壮大な物語になっている。
    最初の2人の子供の出会うシーンはとても良かった。だんだんありきたりの展開になって少し残念。
    過去や現在が入り乱れ沢山の登場人物がそれぞれの人生を語り名前が変わったりするので、ごちゃごちゃして紛らわしかった。訳者さんの後書きで工夫されたところだと思うけど、読みづらかった。

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    2025年10月29日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    台湾台中市の路地"四維街一号"に佇む日式建築。台湾が日本帝国統治下にあった昔に建てられたこの建物には、今、大家の"安修儀"とともに近くの国立大の女子大学院生4人が住む。一階一〇一号室には、クールで浮世離れしたBL作家の"郭知衣"。一○二号室には、お嬢様育ちでありながら異性同性問わず複数のセックスフレンドを持つ奔放な"虞小鳳"。二階二○一号室は、貧しい身の上のためお金が無いことを気にするプライドの高い"徐家樺"。そして、二○二号室に、シャイで人付き合いの苦手な"瀟乃云"

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    2025年10月25日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    日本が台湾を統治していた頃の話。
    日本人作家と台湾人通訳との交流と台湾の食文化。
    楽しく食事をしながら、台湾文化に触れ、差別に怒り、学ぶ。
    軽妙な文章に楽しく引き込まれる。
    台湾の料理やお菓子など食べ、いろいろな場所に行きたくなった。

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    2025年10月24日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    異国情緒ある表紙絵がステキです。

    1939年台湾にて、作家青山千鶴子と通訳の王千鶴は出会います。2人とも鉄道での講演旅行で、食べるわ食べるわ。台湾グルメ満載!肩のこらない親しみやすい文章で、セリフが多くどんどん読めてしまいます。ここが作家さんの狙いなんだろうなあ。

    千鶴子さん、千鶴さんと仕事の関係性を超えて本当のお友達になりたいがために、グイグイ質問攻め。さらりとかわす千鶴さん。おもしろい。

    食べるときもグイグイいくし、質問もグイグイの千鶴子さん。だから、読者の私も千鶴さんの境遇、当時の台湾の様子が分かるのですが。

    中盤ぐらいから、このままいってこの2人、大丈夫?と思ってしまいました。

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    2025年10月05日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    無邪気に台湾を旅する千鶴子に、先日、台湾旅行を気軽に楽しんだ自分が重なって、いたたまれない気持ちになった。

    なんとなく日本では、台湾とえいば「親日」というイメージが共有されているけど、統治下にある当時〜現代に至るまで、決して単純なものではなくて、複雑な日本への想い、故郷への想い、を持ち続けていることに気づかされた。
    「好き」であると語るなら、上辺だけでなくちゃんとその土地の歴史を学ばないとなと痛感した次第。

    千鶴は教養もあり語学も堪能で、ちゃんと自分で自分を守れる人。それにも関わらず、無意識に庇護の対象として扱う千鶴子。これこそが一見して分かりづらいけど、差別のひとつの形なんだろうな。

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    2025年09月22日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    4人の入居者について楽しみながら読んで、大家さんのとこで、あっ、こんなのが最後に来るんだ、と。台湾への飛行機の中で読んで思いがけずも涙があふれた。
    台湾のこと知りたいと思うと、どうしたって戦争や中国について知らなければ理解が深まらないだろう。
    興味を外へも伸ばしていきたい。

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    2025年10月14日
  • 海風クラブ

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    プリミティブな美しさが時の流れとともに侵されていく。それでもなお人は生きつづける。金儲けに踊らされる(その結果を唯々諾々と受け入れる)人間の営為は巨人の体を削り、その体内に異物を放り込むようなものだというメッセージはあまりに直截的で、読むべきはむしろ強く逞しく生きていく人たちのその姿なのだろう。物語は円環を描くように閉じていく。父(母)祖の闘いを引き継いだ次の世代に強い生き方を託しながら。

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    2025年09月10日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    同時期に読んだダガー賞受賞作のシスターフッドものがあまりにピンと来なかったことも影響しているのか、翻って、本作はものすごく良かった。ヤクザの世界を通して男性性をことさら強く意識付け、メインキャストの性を相対化させる件の作を評価した英国ミステリー界を全く理解できない我が身としては、多様性を一個性として認めながら人間同士の魂の交流、成長のあゆみをつぶさに描き出す本作、大衆百合文学こそを激推ししたい。メシもうまそうだし言うことない。肝はやはり「舞台裏」。政治的に無気力な自分は本作者のような熱量を物語にこめることは、不可能、なのだろうか。自らのアイデンティティを見つめ続ける姿勢に何よりの敬意を覚えた。

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    2025年09月07日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    「台湾漫遊鉄道のふたり」が面白かったので、絶対読もうと思っていた本。楊双子さんの本はとにかく読みやすくていちいち会話が面白いし、美味しそうなものが沢山出てくるので、読んでいて楽しい!そして食の大事さが伝わってくる。台湾初心者だけど、歴史についてもちゃんと要約されているので迷子にならない。今も5人がわちゃわちゃご飯についてお話ししてそう。

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    2025年09月06日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    g-mapで見たら建物ありますね。
    1996年に大陸からミサイルが飛んできて、2000年には民進党に政権交代した。この間も当地に住んでいて台湾の大きな変化を肌で感じていた。

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    2025年08月25日
  • 四維街一号に暮らす五人

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    ネタバレ

     なんとなく『海街diary』を思い出した。(ただしこちらの5人はまったくの他人であるが)ただ、なんとなく。
     自分は何者なのか?(エスニック・グループであったり性的志向であったり……)が、シェアハウスの店子4人と大家、それぞれの(時間的なズレはあるものの)意識の表面に(自然と、あるいは他からの刺激によって)顕れてくる。登場人物全員が女性なので「百合もの」の色合いは帯びるものの、それがテーマではない。
     登場人物ごとに章を割いて描いていくが、人数が多いせいか、『台湾漫遊鉄道のふたり』ほどの彫り込みには至っていない印象。
     作中にでてくる1914年出版のレシピ本、実在するそうなので(解説文)、翻

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    2025年08月09日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    物語の舞台は1938〜39年にかけての台湾

    日本人作家・青山千鶴子と台湾人通訳・王千鶴の
    二人が、台湾中を鉄道で巡り、美食を堪能する。

    この二人、特に青山は〝大食いの妖怪〟
    と表現されているだけあって、まぁよく食べること!
    日本人向けに味付けされたものには興味がなく、あくまでも現地、本島人が食べているものと同じ食事を好む。
    行く先々で登場する魅力的な食べ物たち!
    時には通訳の千鶴が調理する場面もある。

    本当にどれも美味しそうで、食いしん坊の私は序盤こそ画像検索をし、いつか食べたいとメモをとっていた。
    が、あまりにも多すぎてすぐに諦めた(;^ω^)


    私は食にはもちろん興味があるけど、こ

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    2025年07月21日