三浦裕子のレビュー一覧

  • 四維街一号に暮らす五人

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    ネタバレ

     なんとなく『海街diary』を思い出した。(ただしこちらの5人はまったくの他人であるが)ただ、なんとなく。
     自分は何者なのか?(エスニック・グループであったり性的志向であったり……)が、シェアハウスの店子4人と大家、それぞれの(時間的なズレはあるものの)意識の表面に(自然と、あるいは他からの刺激によって)顕れてくる。登場人物全員が女性なので「百合もの」の色合いは帯びるものの、それがテーマではない。
     登場人物ごとに章を割いて描いていくが、人数が多いせいか、『台湾漫遊鉄道のふたり』ほどの彫り込みには至っていない印象。
     作中にでてくる1914年出版のレシピ本、実在するそうなので(解説文)、翻

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    2025年08月09日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    物語の舞台は1938〜39年にかけての台湾

    日本人作家・青山千鶴子と台湾人通訳・王千鶴の
    二人が、台湾中を鉄道で巡り、美食を堪能する。

    この二人、特に青山は〝大食いの妖怪〟
    と表現されているだけあって、まぁよく食べること!
    日本人向けに味付けされたものには興味がなく、あくまでも現地、本島人が食べているものと同じ食事を好む。
    行く先々で登場する魅力的な食べ物たち!
    時には通訳の千鶴が調理する場面もある。

    本当にどれも美味しそうで、食いしん坊の私は序盤こそ画像検索をし、いつか食べたいとメモをとっていた。
    が、あまりにも多すぎてすぐに諦めた(;^ω^)


    私は食にはもちろん興味があるけど、こ

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    2025年07月21日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    1938年の台湾は日本の植民地だった。
    少壮の女性作家、青山千鶴子は講演会旅行を引き受ける代わりに、1年間の在台「台湾漫遊録」を書く計画する。通訳兼秘書として、王千鶴という二十歳にも満たない優秀な少女も就いた。作者命名「百合小説」が、開幕する。

    私には、友情以上恋愛未満の「相棒小説」に思えたが、そこは深掘りしない。主には、私が過去2回台湾周遊旅をした時のことを思い出し、新たな旅のヒントをたくさん貰ったことのアレコレを書きたいと思う。

    千鶴子の住み家は、台中の川端町ということになっている。駅から西へ、現在土産物屋で有名な宮原眼科を少し歩いた辺りのようだ。此処を拠点にして、台湾から甲子園出場を

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    2025年07月16日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    ネタバレ

    前半は台湾料理ばかりであまり進まなかった。

    植民地にする側とされる側、千鶴子にはそんな認識なかったのかもしれないけど、それでも底の底の根っこにはそんな意識があって、知らず知らずのうちに平等であるべき立場に上下ができてしまっていたんだな。
    この時代は現在とは違うけれど、それでも千鶴子のような言動は私自身無意識のうちに取ってしまっていることがあるかもしれない。傲慢だ。

    恥ずかしながら台湾が日本の植民地だった時代の出来事や詳細は知らなかったけれど、植民地にされた土地は、その土地の伝統ある文化や遺物や考えが淘汰される、それが支配されることなんだなと考えた。

    最後の構成が素敵だった。まるで青山千鶴

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    2025年06月23日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    考えさせられた 台湾統治時代の、内地からきた日本人と本島人の二人の女性の心の交流の物語。
    最初はたくさんの美味しいものが書かれ、女性二人の珍道中的なものかと思いきやテーマはとても重かった。
    統治側と非統治側に属する二人の間に、真の、平等な友情は育まれるのか。

    日本人側の視点で描かれる親切や価値観。
    これが押し付けであることに気づけるかどうかが肝心では、と思う。
    求めてすらいないのに便利だからこうしろ、きっと似合うからこうしなさい…断られることを想定していないそれらの提案を、本島人である千鶴はどんな思いで受け止めたのか。
    気づかなかったから、では済まされない。
    気づかなければならないのだ。

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    2025年12月18日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    ネタバレ

    友好の印象が強い台湾。震災のときの多額の寄付・救護支援、ただただ甘受するだけになっていたかもしれません。前半にでてきた千鶴子と千鶴が役割交代して日本巡り旅行記第2弾は、「いいじゃん、楽しそう」って普通に思ってしまいました。相手が望んでいるものと合致してこその御返しですものね。

    『私は思わず立ち上がり、大声で宣言した。「いっしょに台湾を食べ尽くしましょう!」千鶴は驚いた顔をしたが、すぐににっこり笑ってうなずいた。』
    どこから2人がすれ違っちゃったのかなって読み返すけど、もうそれぞれの立場含めて最初からなのかもしれない。でもこの2人じゃないと見れない景色も、食べられない美味しいものも、あったんだ

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    2025年12月06日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    物語は面白かった。
    でもずっと主人公が好きになれなくて、なんかうっすら傲慢さをずっと感じてて気持ち悪かったんだけど、まさかそれが物語の肝だとは思っておりませんでした。

    2025.12.18
    222

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    2025年12月18日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    日本統治時代の台湾を舞台にしているので反日感情を見せられるかと思ったらあまり無く(ゼロではない)。日本人の無邪気さはわかるように書かれていたと思うし、それを書いたのが台湾人作家というのはとても大きい意味があるように思う。
    次から次に出てくる台湾料理がとてもおいしそうだった。中華圏の漢字はうまく読めないので難儀するが、それでも美味しそうなのは伝わってきた。
    この小説を紹介する時に「百合小説」というのもあるが、その辺は読み手の性癖によると思う。

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    2025年12月16日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    第二次世界大戦前の台湾を舞台に、執筆・講演活動中の女性と通訳の現地女性とのやりとり。支配する者とされる者の大きな壁、今まで考えたことがなかった台湾の状況になるほどなーと思った。主人公の女性が大食いで食事の描写も楽しい。

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    2025年11月24日
  • 台湾はだか湯めぐり 北部篇

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    日本の銭湯文化との違いが面白かった。スマホ持ち込みはさすがに嫌だが本の持ち込みは日本でも許容してくれたら嬉しいなーと思いながら読んだ。まあ、読んだだけで台湾に行くことは滅多にないし銭湯に行くことはまずないだろうから内容はほとんど頭に入ってこなかった

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    2025年10月24日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    台湾各地で食べるローカルフードはどれも美味しそうで食欲をそそります。
    小説のモデルになった「愉快なる地図」もおすすめです。

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    2025年10月17日
  • 台湾漫遊鉄道のふたり

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    今までありそうでなかった、そんな日本・台湾横断型旅小説。

    実際の明治期〜昭和期にはこの手の植民地見聞録、弥次喜多道中的ジャンルはよくあったわけで。
    敗戦と共にぶっちり途絶えたジャンルの一つと言える。

    この小説のすごいところは何より、台湾人作者が描いていると言うこと。
    食べ物漫遊録というキャッチーさを兼ね備えつつ、植民地における支配者と被支配者の機微を下手にデフォルメせずに丹念に描いている。でも本来の漫遊録もののエンタメ性も損なっていない。
    詰まるところ、漫遊録ものの脱構築をかなり巧みにやっている。
    2人の女性の造形がまた上手い。千鶴子のお嬢様知識人設定もよく生きている。
    彼女の終盤での悟り

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    2025年07月16日