小室直樹のレビュー一覧

  • 野辺には朽ちじ 硫黄島 栗林中将の戦い

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    小室直樹先生の新刊…
    2010に逝去されてますが、一時よく拝読してました。
    硫黄島の闘いにフォーカスして今の日本が抱える重大な問題点を浮き彫りにする名著である。

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    2023年12月17日
  • 【新装版】日本人のための宗教原論 あなたを宗教はどう助けてくれるのか

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    読み応えのある宗教論。キリスト教、仏教に多少偏っているきらいもあるが、イスラム教、神道、儒教まで含めて、主だった宗教を概観、比較して、日本人にとっての宗教観を語る。
    宗教ってそういうことかというエッセンスがわかる。

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    2023年07月17日
  • 【新装版】危機の構造―――日本社会崩壊のモデル

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    難書。ソ連の崩壊を予知した小室直樹氏が論ずる、日本の危機の構造論です。

    本書の主旨は、不自然に挿入された橋本氏の解説に記されている
     ①戦前戦後の日本社会は同型で、連続的である。ようは、戦前も戦後も社会構造は何ら変わっていないのである。
     ②その特徴は、機能集団が共同体になることである
     ③共同体は、内部/外部の二重道徳をもち、共同体の存続を絶対化する。ようは、ムラからは抜けられない
     ④機能集団は合理的に行動できなくなり、破滅的な結果をもたらす。理屈ではなく、共同体の掟に縛られている
     ⑤共同体となった機能集団の成員は深刻なアノミーに陥り、回復できない。※ アノミー 規則あるいは規則を課す

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    2023年05月30日
  • 日本教の社会学

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    ネタバレ

    戦後の一番の問題は、なぜこのような規範に従っているか考えないこと。

    日本人が知らずうちに強く信じ込んでいる”日本教”を構造神学から読み解く。日本教には教義(組織神学)が存在しない。古来より天変地異が多かった日本では、歴史感覚に乏しくつねに「今」だけで、その瞬間ごとに生まれる「空気」が教義となる。情緒における美的感覚が即規範化し、「空気」を通してみた事実である”実情”に対して
    行動することが正直であるとされる。事実を事実として言うのは嘘つき、事実に対して行動すれば不正直。情緒規範であるため論理は通用せず、人の外面だけでなく内面の規範まで求められることになる。事実に対応する「実体語」を機能させる

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    2020年08月05日
  • 日本教の社会学

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    日本人の思考の根底に佇むものを取り出して日本教と名前をつけ、外国(主にキリスト教圏)とどう違うのか比較されているのが面白かった。また、日本教がどのように成立してきたのか考察されているのも興味深かった。
    ただ、日本教の問題点の解決策がなかったのが残念。そもそも、そういう視点で書かれてはいないのかもしれないが。
    浅見絅斎、崎門学

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    2018年11月18日
  • 日本教の社会学

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    日本は不思議な国で、
    学校教育に宗教を教えることは、あまりしない。
    一種タブー化している。
    また、宗教に対して、複雑な感情を持っている。
    学校教育に、戦前国家神道を組み込んで、
    結果失敗したと思っているからだ。

    ただ、宗教と教育というのは、
    切っても切り離せないモノだということを、
    学んでいない。というか、意図的にやっている。

    ここら辺が、現在の日本の教育の
    「根本的なちぐはぐさ」を生んでいるかもしれない。

    宗教なんて、よくわからない。
    宗教なんて、恐ろしい。
    それが「普通」だと思っている。

    宗教は個人に規範と道徳を与えるが、
    多くの日本人にはそんなものはない。
    小室氏は、それをアノミ

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    2018年04月07日
  • 日本教の社会学

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    日本人の特性を社会学と宗教学の異なる視点からアプローチしている。非常に面白い一冊です。是非読んで頂きたい。

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    2017年10月01日
  • 憲法とは国家権力への国民からの命令である

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    いいですね〜 小室節。
    そして、憲法改正が巷間話題になっている今こそ、こちらの本は広く読まれるべき内容です。

    故・小室先生は問います。
    「日本国憲法で、何が何でもこれだけは守らなければならない、これが有効でなくなったら憲法の存在意義なんて雲散霧消してしまうと言う条文はどれか。これぞ民主主義の精華と言うべき条文は?」
    もちろん第9条ではありません。

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    2016年07月23日
  • 政治無知が日本を滅ぼす

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    懐かしい小室節にハマって続けて読んでいます。
    もとは1983年刊行の新装版ですが、昨今の舛添都知事の騒動を見ていても、日本人の政治観・政治家観は30年以上前と何ら変わっていないことがよく分かります。つまり、この本はいま読んでも全く古びていません。
    ※ただ、語り口が(小室先生の著書の中では)やや堅いので、ほぼ似たテーマを扱った著書としては『日本いまだ近代国家に非ず』の方を先に読まれることをお勧め。

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    2016年07月03日
  • 日本いまだ近代国家に非ず

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    痛快、死ぬほど面白い。実は旧版『田中角栄の遺言』をずいぶん以前に読んでいたので再読でしたが小室節炸裂で堪能しました。
    日本では田中角栄がブーム(?)のようですが、田中角栄という政治家とは何だったのか?を知るためにはこの本は必読でしょう!

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    2016年06月26日
  • 論理の方法―社会科学のためのモデル

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    論理の方法ってタイトルがちょっとしっくりこないけど、社会科学のモデルとして古典派経済学モデル、ケインズ経済学モデル、ウェーバーの宗教モデルと資本主義の精神、丸山真男の日本政治モデル、平泉澄の国史モデルとを挙げて、これらがどのようなものか概要を説明しながらその論理展開や発想の凄さを教えてくれる。論理の方法としても勉強になるんだろうが、おれみたいな浅学の人間にはこういう学説があるんだという知識として勉強になった。

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    2015年10月30日
  • 日本いまだ近代国家に非ず

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    ネタバレ

    川島武宣の弟子である小室直樹による現在 日本への憂国の書。
    人民を国家権力から守るための「チェック・アンド・バランシズ」のポイントは何か。司法権力による行政権力の抑止である。裁判所こそ、行政権力の恣意から人民(国民)の権利を守る城塞であるからである。
    ~しかし、佐藤優の「国家の罠」ではないが、現状は司法は行政にべったりだ。~

    デモクラシー諸国における裁判は、近代科学と同じ方法論的構成を取っているのである。昔の科学とは違って、「此処に真理があって、それを発見する」のだとは考えない。仮説をたてて、その仮説が真理であるかどうかは、科学が決める。
    「真理(事実)を発見する(模写する)」という考え方は

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    2015年02月11日
  • 日本いまだ近代国家に非ず

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    田中角栄の礼賛本。
    現在やここ数年の政府・議会と対比すると、氏の偉大さがわかる。
    愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶというけれど、とくに民主党の執行部、政府首脳は氏に学んだ方がよいと思う。

    「田中角栄が起訴されるや日本国中、有罪確定の空気で満ちていた」とあるが、小沢一郎氏の件と同じだ。マスコミも国民も変わっていない。学習していない。とすると再び戦争になることもあり得ると感じてしまう。

    立憲政治の基礎。1、選挙公約は守る。守れないなら下野。2、対立政党の政策を勝手に盗んではいけない。…民主党はここでも学んだ方がよいのだろう。
    まあ、私もさっぱりなので批判はできないが。

    私は、民主主義とか自

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    2012年09月17日
  • 日本いまだ近代国家に非ず

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    戦後日本の歩んできた国家観とは何だったのだろうか。

    立法府の人間すなわち政治家が法律を創らず、官僚に操られ。

    司法が堂々と憲法違反をしてしまう。

    国民は”空気”がすべてで、思考を失う。

    日本という国は江戸時代からさほど変わってないのだ。
    ただ近代民主主義という絵の具で上っ面だけを塗っているだけなのだ。

    リベラル・デモクラシー自由民主主義。
    おそらく日本人には理解ができないイデオロギーなのではないかと教えてくれる。

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    2012年04月15日
  • 数学嫌いな人のための数学―数学原論

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    ネタバレ

    pならばqである(p→q)。
    このとき、pはqであるための十分条件。
    qはpであるための必要条件。

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    2011年10月01日
  • 信長

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    空前絶後。歴史学者とは違った肌合いがこの本の魅力。フルブライト留学生は違う。100冊以上読んだ信長本のベスト。

    読みなおしてみると、堺屋太一の「欣求楽市」のほうが
    ずっとおもしろい。

    2016.01.14
    再読。
    この本の魅力が、心からわかる。
    圧倒的だわ。

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    2016年01月15日
  • 論理の方法―社会科学のためのモデル

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    小室直樹の数多い書籍の中でも最高峰の内容かと思います。
    社会モデルの構成を歴史のパラダイムを踏まえて記述している事項の数々は正に圧倒的。ソビエトの崩壊から社会主義の論理を読み解き、さらにケインズ経済学のモデルへと展開、さらに資本主義の起源を考えキリスト教の論理を追求、さらにプロテスタントの存在を考察、日本の論理を追及する上で日本に伝わる仏教や習慣が如何に日本教の中で変革していくのか、明治維新の起源となった山崎闇斎の崎門の学、荻生徂徠を追及・・などモデルに至る論理の追求を紐解いた一書。
    各項一つ一つで十分に一冊の書籍として成り立つ。それら別々の論理の追求を見事に一冊の内容にバランスよく纏められて

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    2010年06月15日
  • 数学嫌いな人のための数学―数学原論

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    これに線ひっぱって読むまで、
    必要条件と十分条件の違いがわかっていませんでした。
    今でもよく忘れます。

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    2009年10月04日
  • 数学嫌いな人のための数学―数学原論

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    ボクが初めて読んだ小室さんの本。依頼、小室ファン。
    タイトルに"数学"をうたっていながら、読後に得たのは新しい社会的見地。世界の見え方が本当に変わった。

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    2009年10月04日
  • 数学嫌いな人のための数学―数学原論

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    数学とは神の論理なり
    数学と近代経済の関係をものすごく簡単に書いてあります。
    ものすごく難しい事をものすごくわかったような気分にさせてくれます。

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    2009年10月04日