小室直樹のレビュー一覧
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小冊子ながら小室直樹節が健在。
有名な硫黄島の悲劇を教えられる。
栗林大将の辞世句は「散るぞ悲しき」を知っていたが
「野辺には朽ちじ」は知らなかった。吉田松陰のそれにちなんだものなのか。
小室はいまだ正当な大東亜戦の総括ができないわが国で生きた言葉で伝えることができる最後の識者だった。多くの作物が復...続きを読むPosted by ブクログ -
小室直樹先生の新刊…
2010に逝去されてますが、一時よく拝読してました。
硫黄島の闘いにフォーカスして今の日本が抱える重大な問題点を浮き彫りにする名著である。Posted by ブクログ -
読み応えのある宗教論。キリスト教、仏教に多少偏っているきらいもあるが、イスラム教、神道、儒教まで含めて、主だった宗教を概観、比較して、日本人にとっての宗教観を語る。
宗教ってそういうことかというエッセンスがわかる。Posted by ブクログ -
難書。ソ連の崩壊を予知した小室直樹氏が論ずる、日本の危機の構造論です。
本書の主旨は、不自然に挿入された橋本氏の解説に記されている
①戦前戦後の日本社会は同型で、連続的である。ようは、戦前も戦後も社会構造は何ら変わっていないのである。
②その特徴は、機能集団が共同体になることである
③共同体...続きを読むPosted by ブクログ -
いいですね〜 小室節。
そして、憲法改正が巷間話題になっている今こそ、こちらの本は広く読まれるべき内容です。
故・小室先生は問います。
「日本国憲法で、何が何でもこれだけは守らなければならない、これが有効でなくなったら憲法の存在意義なんて雲散霧消してしまうと言う条文はどれか。これぞ民主主義の精華と...続きを読むPosted by ブクログ -
懐かしい小室節にハマって続けて読んでいます。
もとは1983年刊行の新装版ですが、昨今の舛添都知事の騒動を見ていても、日本人の政治観・政治家観は30年以上前と何ら変わっていないことがよく分かります。つまり、この本はいま読んでも全く古びていません。
※ただ、語り口が(小室先生の著書の中では)やや堅いの...続きを読むPosted by ブクログ -
痛快、死ぬほど面白い。実は旧版『田中角栄の遺言』をずいぶん以前に読んでいたので再読でしたが小室節炸裂で堪能しました。
日本では田中角栄がブーム(?)のようですが、田中角栄という政治家とは何だったのか?を知るためにはこの本は必読でしょう!Posted by ブクログ -
論理の方法ってタイトルがちょっとしっくりこないけど、社会科学のモデルとして古典派経済学モデル、ケインズ経済学モデル、ウェーバーの宗教モデルと資本主義の精神、丸山真男の日本政治モデル、平泉澄の国史モデルとを挙げて、これらがどのようなものか概要を説明しながらその論理展開や発想の凄さを教えてくれる。論理の...続きを読むPosted by ブクログ
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川島武宣の弟子である小室直樹による現在 日本への憂国の書。
人民を国家権力から守るための「チェック・アンド・バランシズ」のポイントは何か。司法権力による行政権力の抑止である。裁判所こそ、行政権力の恣意から人民(国民)の権利を守る城塞であるからである。
~しかし、佐藤優の「国家の罠」ではないが、現状は...続きを読むPosted by ブクログ -
田中角栄の礼賛本。
現在やここ数年の政府・議会と対比すると、氏の偉大さがわかる。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶというけれど、とくに民主党の執行部、政府首脳は氏に学んだ方がよいと思う。
「田中角栄が起訴されるや日本国中、有罪確定の空気で満ちていた」とあるが、小沢一郎氏の件と同じだ。マスコミも国...続きを読むPosted by ブクログ -
戦後日本の歩んできた国家観とは何だったのだろうか。
立法府の人間すなわち政治家が法律を創らず、官僚に操られ。
司法が堂々と憲法違反をしてしまう。
国民は”空気”がすべてで、思考を失う。
日本という国は江戸時代からさほど変わってないのだ。
ただ近代民主主義という絵の具で上っ面だけを塗っているだ...続きを読むPosted by ブクログ -
小室直樹の数多い書籍の中でも最高峰の内容かと思います。
社会モデルの構成を歴史のパラダイムを踏まえて記述している事項の数々は正に圧倒的。ソビエトの崩壊から社会主義の論理を読み解き、さらにケインズ経済学のモデルへと展開、さらに資本主義の起源を考えキリスト教の論理を追求、さらにプロテスタントの存在を考察...続きを読むPosted by ブクログ