蛯谷敏のレビュー一覧
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小澤隆生 凡人の事業論 天才じゃない僕らが成功するためにやるべき驚くほどシンプルなこと
著:蛯谷 敏
本書は、事業家であり、起業家、経営者、ベンチャーキャピタリスト、イベントプロデューサーといった多彩な経歴を持つ稀有な人物、小澤隆生さんに「事業のつくり方」についてインタビューし、それをまとめた議事録である。
「51点を目指す」「打ち出し角度」「センターピン
」「要素分解」・・・。小澤さんは独特の表現を使いながら、事業づくりの課程を説明していく。
目標を決め、調べ抜き、戦略を決め、戦術に落とし込んでいく。
戦術は小さく始めて、柔軟性を持って修正を繰り返しながら量産していく。大切なのは見極め力、失敗力、そして徹底力。
そこには、事業づくりには卓越した才能がなくても、その方法論さえ身につければ成功できるという本人の哲学が宿っている。
「天才じゃなくても、普通の人(凡人)でも、正しい努力さえすれば勝てる」この持論を根底として本書は以下の9章により構成されている。
①凡人でも素質がなくても成功できる
②ゴール設定ですべては決まる
③その打ち出し角度は正しいか
④根源的欲求を見極める
⑤Howは試行錯誤とスピード勝負
⑥しつこい人間が最後は残る
⑦ワンフレーズが意識を変える
⑧決められない状態をつくらない
⑨仮説を立て、問い続ける
多くのビジネス書に書いてあることは、古典にあるように、事業構築や起業家・事業家の心がまえのようなことが本書には詰め込まれている。
その説明は、難しいことが簡単な言葉で書かれており、小澤氏の研ぎ澄まされたメソッドと著者の理解力から成るものがミックスされて本書が成立している。
もちろん小澤氏は凡人ではない。
しかし、私のような凡人でも小澤氏の言葉に奮い立たされ、自分でも出来る。やりたいという気持ちが湧き出てくる。事業を起こすことは人を動かすこと。小澤氏の良さがギュッと詰まった一冊。経営者だけではなく、事業家、サラリーマン、多くのビジネスに携わる人を勇気づけてくれる作品であった。 -
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ネタバレとても面白い。
備忘録。
・次から次へとアイデアがひらめき、直感で意思決定して、新しい事業をバンバン当てていく、そんなことは大半の人には無理。著者も含めて多くの人は事業づくりの天才ではなく凡人だ。(著者が思う天才とは孫正義氏や三木谷氏)
・著者が考える事業立ち上げとステップ。
①最低限達成すべきゴールを決めて、事業のセンターピンを見極める(ボーリングのセンターピン)。
②仮説を立てて、テストを繰り返して、ゴールに最短で到達する「正解」を見つける。
③見つかった正解を徹底的に「実行」する。
・事業づくりに奇策は不要。当たり前のことをちゃんとやる。当たり前のことをやり切っている人は殆どいない。
・著者はイノベーターよりも業務執行者(エグゼキューション力)の重要性を説く。著者は、イノベーターとはイーロンマスク級の突き抜けたアイデアを生む能力をイメージしており、誰しもがそれになるのは非現実的だと。何をやるのかよりもどうやってやるのかの方が成功を左右する。
・楽天球団創設の事例。「絶対に達成しなければならない」という、51点の最低ラインを3点設定。「シーズン開幕日に対戦相手と試合ができるチームがあること」「試合が成立するスタジアムが完成していること」「チケットを売り、購入したお客さんが球場で試合を観戦できること」。なるほど秀逸。
・成功要因は考えるよりも調べる。前例が全くないチャレンジなど残念ながら実際はないと考え、幅広く情報を集める。情報を集めるコツは正しく問いを投げること。「他球団を調べろ」という指示は✖️。
・集めた情報から成功要因を分析する。
・事業は後から参入しても勝てる。楽天球団やPayPay。
・事業の立ち上げは、まず「どんな根源的ニーズを満たすのかを決めることから始めるべき」。対象にした根源的欲求を正しくて、作るプロダクトやソリューションがその欲求に応えるものであれば成功できる筈。それを考えずに「儲かりそうだから」とか「ビジネスモデルが成立しそうだから」といった本質から外れたところから入ってしまうケースがある。これはちょっとまずい。事業を作ることが目的ではなく、エンドユーザーの根源的欲求に応えることが本質だ。
・そして市場規模。市場は拡大しているか(拡大していなくても寡占できる可能性が残っているか)。今の市場シェアはどうなっているか。デシダル化が進んでいるか(遅れているほど勝てる余地がある)。
・失敗の作法。失敗していいのは山の登り方。その前に決める「登る山の選択」は失敗できない。そして余力を残して失敗することも大事。
・paypayは、戦略を決め、100億円キャンペーンの企画を決め、そして3,000人を投入して1年間で100万ヶ所で使えるようにした。センターピンは「還元率と使える場所で日本一になる」、打ち出し角度は「PayPayを短度か使ってもらう」、そのためには還元率を景品表示法の上限の20%にして、使える場所を100万ヶ所に拡大した(1年で)。 -
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ビズリーチ創業のノンフィクションを本書でたどり、社会にインパクトを与えるようなワクワクする事業をつくっていくためには、賢い選択や高い技術力の前に、まず一個人として、好奇心に従い、社会に対して問いを立てる力が必要なのだと気づかされました。
好奇心こそが新たなアイデアを生み、事業の幅を広げ、結果的にビジョンを大きくしていく。
そして、その面白さに惹かれた仲間が集い、互いに巻き込み合いながら、その変化が連鎖と影響を生み、
個人からチーム、社会へと、価値ある変化を届け続ける事業を生む根源力なのだと理解しました。
そういった意味でも好奇心は競争力。
「面白そう」と感じるアンテナに正直に、とことん頭を突っ込んでいきたいですね。
私自身も事業を拡大するために、この時代この世界の変化に挑み、ワクワクを追いかけながら学び続け、価値あるものを胸を張って届けられる環境をデザインできる
ビジネスパーソンになりたい!と、深く没入しながら読ませていただきました。
南壮一郎さんの背中から、多くのことを学ばせていただけた一冊でした。 -
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・大抵は「常識で考えたらこっちだろう」というケースが多い
・影響力の大きい環境で挑戦するほうが勝率は上がる
・企業や新規事業は、どちらかというと「何をやるのか」というアイデアの方に焦点が当たりがちです。でも僕は「どうやってやるのか」の部分のほうが成功を左右すると思っています。
・ゴール設定は「まあ、そうだよね」という感覚がとても大事です。奇抜な発想や奇想天外な目標、みんなが直感的に理解できないような難しいカタカナ表現は、殆どの場合、必要ありません。
・仮説は自分で考えていないとダメだし、それは常に依頼する側の意思決定者が持っておくべき
・周囲を懐中電灯で照らして(情報をたくさん集めて)できるだけ明るくしていこう
・組織を活性化するには、あえて組織をかき乱す存在を入れることが必要
・事業の立ち上げはまずどんな根源的ニーズを満たすのかを決めるところから始めるべき。それを考えずに「儲かりそうだから」とか「ビジネスモデルが成立しそうだから」といった本質とやや外れたところから入ってしまうケースが結構ある
・ビジネスって360度、どの方向にも走り出せる。だけど現実には自分の経験のあるたった5度くらいの幅の中で、事業を選んでいるという感じです。
・自分が経験したことのない業界のほうが、新しい視点で事業を見られる可能性もあります
・当たり前を徹底的に追求できる過度化。美味しそうなお弁当が売れるとわかったら、その要素を分解して、本当に美味しそうな弁当を作り、売るところまでやれるかどうか。最後までやりきれるかどうかが、事業の成功を決める
・君たちが考えたアイデアなんて、とっくの昔に誰かが思いついている
・事業内容を要素分解して、どの部分を異常にすれば事業として違いが出せるのか
・100個の売りがあったら、そのうち1つだけに絞り込んでそこを異常にしていく。
・なぜやるかを理解してもらう
1.分かりやすい表現:なぜやるのかを分かりやすく伝える
2.数字より希望:ワクワクする希望をモチベーションにする
3.具体的な成功事例:「自分の力でできた」シーンを増やしていく
・危機が起きるのは往々にして意思決定ができない状態に陥ったとき
・変化ってどんな理由であれ乗っかったほうがいい
・事業化の目線で自分が事業をやるんだったらどうするか、常に自分なりの答えを持っておく
・インターネットの世界は失敗を直していくだけ -
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ネタバレ小澤さんの取材をもとに執筆された一冊。
「事業家」として事業の立ち上げ方の考え方が具体的なエピソードとともに紹介されている。
面白いのは周りの方が「再現性の高い事業立ち上げの方法論」だと口を揃えて語っている点。
事業立ち上げの方法
1. 最低限達成すべきゴールを決めて、事業の「センターピン」を見極める
2. 仮説を立て、テストを繰り返して、ゴールに最短で到達する「正解」を見つける
3. 見つかった正解を、徹底的に「実行」する
ポイントだと捉えたこと
・事業としてのゴール設定(ゴールの51点を決める)を行う
・打ち出し角度を決め
・センターピンを定め
・徹底的にやり切る
楽天イーグルスの場合
①ゴールの51点:
・シーズンの開幕日に対戦相手と試合できるチームがあること
・プロ野球の試合が成立するスタジアムが完成していること
・チケットを売り、購入したお客さんが球場で試合を観戦できること
→ 最低限のゴール(成り立つ状態)を決めて、その上で積み上げる
②打ち出し角度:
・「チームの強さに頼らない経営」
・チームが強いから観たくてお客様が集まるというチームだよりの経営が初年度は難しい。
・それであれば、チームが弱くてもお客様が来場するだけで楽しんでもらえる状態を創ることを打ち出し角度として置いた
③センターピン:
・「球団と球場の一体経営」
・やることは無限にある中で1つを倒せば全部が倒れるセンターピンを見つけることが重要
・球団経営においては球場と運営が別で、どれだけ工夫をしても売上の手数料が球場にマージンとして発生することで儲からない。だったら一体経営にしてグッズ販売などに対してもインセンティブを持つことができる状態を実現することがセンターピン
その他面白いと思ったところ
・どの事業の立ち上げでも基本の型が当てはまるのが面白い。スタフェスさんのビジネスのケースにおいては
└ 打ち出し角度:料理を「作る」のではなく「売る」ことにおいて「売るに集中する」
└ 「美味しいか」よりも「美味しそうか」がセンターピン
→ 結果として写真・店の名前・メニュー名が鍵になると置いて磨いていった。 -
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勤めている会社の元社長ということで手に取ったが、本当に良い本だった。キャリア観について明確な指南書だと感じた。
小澤さんがコマース管轄時代、リーダー(課長)レイヤーの名前まで覚え、交流していたのが新卒ながら印象的だった。
今回本書を読み、小澤さんがどういうマインドでそのような行動をしていたか気づくこともできた。
以下は自分のためのメモ。
* 事業を成功させるには目指すべき正しいゴールを定めて、正しい優先順位をつけて、そこに向けて実行していくこと(シンプル!)。事業づくりに奇策は不要(たしかに、、?)。
* ビジネスパーソンは発想力よりもエグゼキューション(執行)力を磨こう
* 「ゴール」を、51点として設定する、絶対に達成しなければならない最低ラインのこと。まぁ、そうだよねという感覚のライン。
* そのあとは、とにかく調べる。自分たちが思いついているようなアイディアは、どこかもやっている。成功•不正解の要因を徹底的に調べる。
* ゴールを目指す上で、どの方向性を目指すか?打ち出し角度を設定する。
* 優先度づけは何より大事、やることが多いと発散してぶれてしまう。
* ⇨しっかり情報を集めて、分析して、正しい打ち出し角度で事業を走らせる。
* 人の欲求に応えるということが事業の根底にある
* 市場の大きさを見極めることも大事。まずは市場の規模が大きいか?
* その業界には、どんな要素分解ができるか?そのうちどこに集中すると良さそうか?また、センターピン(どこが一点突破できるか)は何か?
* 人の行動には理由がある。それをじっくり観察する。
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レゴという会社がなぜここまで生き残って来れたのか、なぜ熱狂的なファンを生むのかについて書いてある本です。
大切だなと感じたところは社員自身がレゴで遊び、創造力を掻き立てていることです。子ども用のおもちゃだからといって大人が面白がらないというわけではありません。シンプルな遊び方だからこそ大人の表現があったり、大人にしか創造出来ないことがあります。
こんなのつまらないとか時代遅れだとか言うのは決まって評論家です。彼らにはなんの価値もありません。だからこそ、評論家ではなく自分が活動家として仕事をどう面白がれるか、どう社会の役に立つかを考えなくてはならないと感じました。