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「お前が社長になったらヤフーをどうしたい?」。
2012年1月、当時執行役員だった宮坂学氏はソフトバンクの孫正義社長に呼ばれ、ヤフーの社長就任を打診されました。大企業になったがゆえに守りに入りすぎていたヤフー。再び攻めの姿勢を取り戻すために、孫社長が当時の井上雅博・ヤフー社長と話し合った末の提案でした。逡巡した宮坂氏でしたが、最終的に要請を受け入れます。そして、改革の仲間集めに走り出しました。
本書は、宮坂氏のCEO(最高経営責任者)就任が発表された2012年4月以降の改革の軌跡を追った記録です。「高速」を超える「爆速」を掲げて突っ走る若き経営陣が大企業病に陥ったヤフーを変えていくプロセスは、同様の問題を抱える大企業や、組織を変えたいと願うリーダーにとって最良のケーススタディとなるに違いありません。是非お手に取っていただければ幸いです。
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Posted by ブクログ
爆速経営 新生ヤフーの500日 日経BP社
全体を通して感じたのは、物事の本質をシンプルに捉えて発信していくことに非常に長けているなということと、内部から変革するには、経営層の総入れ替えが一丁目一番地だろうという再確認でした。
人事の観点からも面白い。
ヤフー宮坂CEOの爆速経営とは「10倍挑戦し、5倍失敗し、2倍成功する」である。カリスマ経営者井上CEOの後を継いだ宮坂CEOが、「社員が最大限活躍できる会社」を実現できるように立てたスローガンだ。
この本はそんな宮坂改革が如何にして起こり、どう進められていったか。改革1年後の二桁成長に結びついた勝因は何だったのか紐解いてます。
◯3つの改革ステップ
1. 理念の再定義
新生経営陣で合宿し、最終的に「課題解決エンジン」「ユーザーファースト」の2つに落とし込んだ。
2. 明確な目標の設定
具体的な数字を伴った登る山、「201x年までに営業利益二倍」
※リーダーが判断に迷うのは目標が明確でないからだ by 孫正義
3. 具体的な戦略
事業の選択と集中、他者との事業提携、新規事業の立ち上げ
経営判断基準をオープンにし、原理原則を誰もが認識、人事評価の基準も社員に開示し、何を頑張ればいいか明確にした。
◯きっかけ
2011年、大企業病が蔓延し、社内の意思決定が遅く守りに入っていた。またモバイル端末の来襲に対応できていなかった。危機感から経営陣の世代交代を行なった。
孫正義は、社長宮坂と副社長川邉を指名し、二人に経営陣の人事を任せた。
二人は7人のやり手を口説き落とし、9人の新経営陣を結成し、まずらなんのために会社やってるのか、理念を話し合った。
目標を定量的に明確に決めると、戦い方は2時間くらいの議論で案外スパッと決まる。
利益を二倍にしようと思うと、まず利益の大きい柱は何か、二倍にできるほどマーケットの伸び代があるか、まずはあるやつを倍にする。足りないぶんは買収や新規事業でとなる。
◯永守さんに聞いた経営者育成方法
・如何に多くの意思決定をするか
・如何に早く挫折を経験するか
◯社員に自分の想いを伝える
・"爆速"という簡潔でインパクトがある伝わりやすいメッセージ
・試しに全社員集会の挨拶で使ってみたら反響が良かったので、いけそうだと確信。
・Tシャツを作り社内外で着る、会社貸与iPhoneにステッカー
・社員の意識の変化、例えば、社外からの「爆速でお願いします」という声にピリッとするようになる。
・爆速化賞で表彰
・プロダクションの強化、開発力の重視といっても響かないので、「!」を掲げた。
◯人事部長:本間
・人事経験ゼロ、社内で自主的な勉強会を継続して来て、いつしか本間塾と言われるようになっていた。宮坂の大抜擢。
・本間流、組織活性化において絶対外せないポイントは「誰かに見られていると本人に意識させること」
・週30分必ず部下とミーティングをする「1on1 meating」、三つの種類で接する
1. 業務指導のティーチング
2. 周囲の評価を伝えるフィードバック
3. 聞き手に徹するコーチング
・同格の立場にいる組織長が互いの部下からそれぞれの上司の評価を聞き、本人に伝える「ななめ会議」
1. 上司について知っていること
2. 続けて欲しいこと
3. やめて欲しいこと
・ソフトバンク執行役員:青野人事部長の人事評価制度の要諦
1. 頑張る人が報われると社内に周知
2. 実際に頑張った人を報いる
3. どうしたら報われるかの基準を示す
・ヤフーの新しい人事制度の要点
1. 業績連動の賞与
2. 貢献評価は社員が果たすべき行動基準を明確に示し、それに沿って行う、これは会社の価値観を軸にする
・評価軸になるバリュー
1. 課題解決をしたか
2. やるべき業務にフォーカスしているか
3. 既存の枠組みにとらわれないワイルドな判断をしているか
4. 何より爆速で動いているか
・企業改革で通常まずやるのは、危機意識の共有。ヤフーは倒産の危険性が全くなかったので、行動規範を変えて評価まで踏み込んだ。このバリューに沿った貢献をしなければ給料の見直しもあるという、厳しいメッセージを発した。
・マトリクス組織、業績管理と育成を担当するマネージャーに分ける
・理想の□□は自分で作れる。サービス、職場、生き方、仕事、などなど…
特に宮坂が強調するのは、キャリア。仕事にアサインされるのではなく、自分で選んで行く。キャリアを会社に考えてもらうというのは甘え。
・最も効果のある人材開発手法は異動
Posted by ブクログ
経営交代後のヤフーを舞台に人事・戦略面を中心に取材構成をしたドキュメンタリー書。
ドキュメンタリー好きな私としてはとても面白く、特に人事面に重きを置いて書かれている面が興味深い。
「人財」と良く言われますが、社内外にもその意志を強く発信したいという現れじゃないかと。
印象的な言葉
・上司と部下のコミュニケーションにおける「ティーチング」「コーチング」「フィードバック」。
従来では、「ティーチング」が主となる部分を「コーチング」「フィードバック」に重点を移し、戦略浸透を図る。
チームとして、どう機能させるかにおいて、重要な点。
・人事評価制度の要諦は3つ
-頑張る人が報われるということを社内に周知させる
-実際に頑張った人に報いる
-どうしたら報われるか、その基準を明確にする
当たり前のようだが、出来てないですね。
この書籍に関連して、色々な記事が世の中に出ており、ヤフーの変化を発信している。
社内の人はこの書籍をどう受け止めているかなど、見る人によって違うことは明白だが、上位2割の層に6割を引っ張る役割をはたしてくれることを期待してます。
ほんと、面白かった!
Posted by ブクログ
YahooJapanの経営陣が総入替になるところからの物語。
YahooJapanの歴史という観点からみても面白いが、新Yahooの経営陣がどのように物事を考え、会社を改革していっているのかがよくわかる。例えば、井上前社長とタイプの異なる宮坂社長が経営体制を作っていく過程は参考になる。
他にも、元YahooJapanの社員でFacebook日本法人に出た児玉氏と森岡氏から、「企業文化を根付かせたいなら、それが人事制度に組み込まれていないといけない」という話をきいて人事制度に組込んだことや、爆速というキーワードがグリーの成長についての会話から飛び出したもので、使ってみたら意外と社員にウケたところからクレドになり、かつ実行力のあるキーワードとなっていく話が面白かった。
数千億のキャッシュがある会社なので、ソフトバンクやその他の会社とどんどん連携し、コンテンツを世界に押し出して行くであろう今後に超期待。
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