塩野米松のレビュー一覧
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すごく、すごく良い絵本!
はたこうしろうさんの絵が本当に良い!
ゆかちゃんの一つ一つの表情が輝いて眩しくて、
「わたしのうみ」に魚がいたと気付いた時の顔に脱帽!
そして、くじらを見るゆかちゃんと両親の表情はここでしか描けない最高の時間が描かれている!
そこからの最後のページのへたさんとゆかちゃんの顔に感服◎
土の道は嫌だなと大人心に思ってしまうけれど、土はとても大切な場所だと改めて思わせてくれる絵本。
これから大きくなるゆかちゃんにとってこの場所で過ごした時間、へたさんとの時間は一生の宝物になるだろうことがとても伝わる一冊。
素晴らしい絵本にまた出会えたことに感謝します◎ -
Posted by ブクログ
「藤の木山砦の三銃士」に大幅に加筆したものということでした。前作も読んでいるのですが、全く違った作品のように楽しむことができました。既視感というようなものを感じたのはわずかだったように思います。自分の記憶力の減退のせいかもしれませんが、極めて新鮮に、そして一場面一場面を印象的に読み終えました。
登場人物たちは私と比べるとおそらく一まわり上の年代となりましょう。それでも描かれていることの一つ一つに思い当たることがあり、我がことのように懐かしい気持ちで満たされました。これは大切な記録として残しておきたい物語です。忘れてはならない物語だと思います。
少年時代に特有の揉め事もあり、当時の解決方法で解決 -
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Posted by ブクログ
手仕事に生きる職人たちを筆者が一人一人訪ね歩き、話を聞き書きしたものを纏めた文庫版です。僕は偶然本書を手にすることが出来ましたが、新しいものと古いものの間で揺れ動き続けるものを記録した貴重な一冊です。
僕がこの本を読むきっかけとなったのはとある施設に用事があって、暇をもてあましていたときにそこに所蔵してあるライブラリーの中の一冊であったからでございます。ここに記されているのは野鍛冶、萱葺き、箕作り…といった連綿と続く手仕事の世界に生きる職人たちを筆者が訪ね歩き、彼等の話を聞き、まとめ、自らの考察を加えたものを文庫した一冊です。
こういうことを言うのは自分でも口幅ったいことですが、職人のなり -
Posted by ブクログ
高井田の町工場のおっちゃん達へのインタビュー。平成20年の統計では東大阪は工場の数は全国4位、密度では大田区の5割ましでダントツの1位。しかし全盛期の半分に減っている。
紹介されているのはバネ、金型周り、金属加工などなど。
生き残るための考え方は各社それぞれだが共通するのは、機械を買って来て機械任せでは大手や中国に勝てないこと。
また、中国の技術が上がってきていることもわかっていてそれでも勝てる部分は有ると。
ちょっと気になったのは工場が減った分住居が増えて工場に対する苦情が増えていること。
おっちゃん達の多くは同世代からちょっと上が中心なので中国に負けん様に頑張って欲しいもんですわ。 -
Posted by ブクログ
従弟制度とはなんだったのか、昔の師弟関係のこと、考え方、今の師弟関係のあり方、なぜ職人がそのような師弟関係を築いて仕事をしていたのか、どのような生活でどのような教わり方をしていたのか、なぜ職人はいなくなっていったのか、生き方、考え方、などなど
後半の章が面白かった。
社会が変わり、買い手の考え方も変わったから、作り手も存在できなくなってしまう。
親方は先生ではない。教えるプロではない。
ただ、現場を与え、仕事をする姿を見せる。
職人としての生き方を見せる。
教わる側次第で一人前にもなれるし、やめることもできる。やる気がない人を鼓舞する必要なんてない。学校の先生じゃないから。
なんとなく詳し