塩野米松のレビュー一覧

  • かぐやのかご

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    2015年課題図書を子供に読んでもらいましょう、ということで購入。おならの濡れ衣を着せられて大泣きしている清香と、籠を編むおばあさんとの出会い。昔はそういえばこんなおばあちゃんが近所にいたなと思う反面、今は声掛けしても怪しい人扱いされてしまう寂しい現実。おばあちゃんの「とがを負う」話は子供には難しい話かも知れないが、やってしまったことは素直に謝ること、出来ない子がいれば助け合い、「トガ負いさん」になってあげる。とはいえ、簡単ではないな。

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    2015年09月02日
  • 失われた手仕事の思想

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    「仕事=生き方」の時代は終わった。何を仕事とするかは、人生の中で複数ある選択肢の一つでしかない。人の仕事を機械がこなすことができるようになり、再利用を考える必要のなくなった大量生産の時代では、物を大切にする必要もなく、後先考えることも少なくなった。誰が何をしても変わらない。人はどんどん、入れ替え可能で刹那的な存在になっていく。そんな中で、人間の誇りや道徳は新しい局面を迎えるのか。知らぬ間に終わった旧時代の生き方。

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    2013年09月23日
  • ネジと人工衛星  世界一の工場町を歩く

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    ネタバレ

    日本最大の工場密集地(東大阪市・高井田)を丹念に取材し、大企業を支える町工場の現在を伝える。モノを造るとは単に機械に材料を流せば済む話ではない。図面の修正から切削に至るまで技術者の経験の蓄積に支えられている。経営・技術・歴史、13の物語。

    塩野さんは、やはり「聞き書き」の“名手”。「コピペ」の“名手”佐野眞一さんは塩野さんを見習うべきだろうry

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    2013年01月09日
  • ネジと人工衛星  世界一の工場町を歩く

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    ≪目次≫
    第1章  信用
    第2章  技術
    第3章  矜持
    取材を終えて

    ≪内容≫
    聞き取りの名手、塩野米松が東大阪市の中小の工場主から、世界一の工場の実態を聞き取りしたもの。「安かろう不味かろう」の中国とは違い、機械に頼らず、人間の力で様々な部品を、工作機械を作り上げている人びとの姿が読み取れる。

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    2012年12月08日