伊兼源太郎のレビュー一覧
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月村了衛、深町秋生、鳴神響一、吉村英梨、葉真中顕、伊兼源太郎、松嶋智左『警官の標 警察小説アンソロジー』朝日文庫。
7人の作家による7編全てが書籍初収録となる贅沢な警察小説アンソロジー。
自分は、7人の作家全て最低1作は読んでいる。月村了衛と深町秋生、葉真中顕は文庫化作品は全て読破している。吉村英梨と松嶋智左も文庫化作品はほぼ読んでいるが、最近は取捨選択しながらという感じだ。鳴神響一と伊兼源太郎は文庫化作品を1作読んで肌に合わないと感じてからは読んでいない。
月村了衛の『ありふれた災厄』と深町秋生の『破談屋』が取り分け面白かった。
月村了衛『ありふれた災厄』。★★★★★
本短編の冒 -
Posted by ブクログ
ベトナムから来た技能実習生を殺害した犯人を追うという、この上なくシンプルで明快なテーマ。筋を追いやすくのめり込むように一気に読めた。
なんだかすごく正義感の強そうな作家さんだ。技能実習制度の不備、それを知らずにのうのうと生きている日本人みなに罪があるのだという主張がまっすぐに込められている(とはいえ、リンダが衣笠水産から逃亡したのは衣笠の不倫が直接の原因なのだから「制度が殺した」というのはやや違うのでは?とも思わなくもない)。
刑事たちは自分たちの手柄を狙って、たとえ同僚にも自分の手の内を明かさないことがあるとか、帳場内の人間関係も面白かった。
私の読解力がないのか、ラストはいまいち消化不良な -
Posted by ブクログ
☆4.4
御世話さんは実に魅力的である、しかも警察内部のものがそれを請け負っているというのに、いささか衝撃を感じる、死に至る病で、死に至る病それは絶望であるというこの文章に私はずいぶん救われている、私はこの絶望に足る心境にかろうじて至っていないのだ。家族は私にとっては怨嗟の元凶に他ならないが、両親には感謝と恩を感じている、ただ、生まれてきてしまったことには、納得できない、思えば死にたいと思って何年経っているのか初めは中学生の頃だったろう、生きるのは面倒くさいと思っていた。もう何十年も死んだ方がいいと思っているのは事実である。
生きる意味はいまだにわからないが、死んで仕舞えば全て解決である。
快 -
購入済み
連作地検ミステリー
り部として作者自身が投影されたような新聞記者を動かしている。自分の体験をもとに描いていることもあって、大変にリアリティがある。法律と義理.人情というわかりやすい対比 バランスを描いている。下手に書くとお涙頂戴もののベタな作品になるところだが、その少し手前でとどまって描いている所が良い。
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Posted by ブクログ
犯罪認知件数が20年連続で全国ワースト5にはいるV県警捜査一課管理官に任命された若きキャリア警察官・甲斐。着任早々ノンキャリアの部下から嫌がらせの洗礼を受けるも反撃に転じ黙らせる。凄惨な殺人事件、不審死が立て続けに起こり、黒幕の存在が見え隠れするなか、12年前の警官焼死事件に端を発した警察の内通者疑惑が持ち上がる。裏切り者は誰か?誰も信用できない状況で、甲斐はある一手を仕掛ける。
あ〜面白かった〜。
久しぶりに、ずっと読んでいたいと思わせてくれる作品。甲斐の造形が魅力的で、どんどん引き込まれていった。正直、人が死にすぎて事件の全貌が詳らかにされた感がなくて、最初の夫婦焼死事件ではどうして彼