伊兼源太郎のレビュー一覧
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購入済み
連作地検ミステリー
り部として作者自身が投影されたような新聞記者を動かしている。自分の体験をもとに描いていることもあって、大変にリアリティがある。法律と義理.人情というわかりやすい対比 バランスを描いている。下手に書くとお涙頂戴もののベタな作品になるところだが、その少し手前でとどまって描いている所が良い。
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Posted by ブクログ
犯罪認知件数が20年連続で全国ワースト5にはいるV県警捜査一課管理官に任命された若きキャリア警察官・甲斐。着任早々ノンキャリアの部下から嫌がらせの洗礼を受けるも反撃に転じ黙らせる。凄惨な殺人事件、不審死が立て続けに起こり、黒幕の存在が見え隠れするなか、12年前の警官焼死事件に端を発した警察の内通者疑惑が持ち上がる。裏切り者は誰か?誰も信用できない状況で、甲斐はある一手を仕掛ける。
あ〜面白かった〜。
久しぶりに、ずっと読んでいたいと思わせてくれる作品。甲斐の造形が魅力的で、どんどん引き込まれていった。正直、人が死にすぎて事件の全貌が詳らかにされた感がなくて、最初の夫婦焼死事件ではどうして彼 -
Posted by ブクログ
公孫樹(いちょう)
こういう字だったのか。銀杏と書くものと思ってきましたが、著者の意図がこの文字に秘められているのか。
高校野球でエースの座を争った東京地検特捜部の検事・中澤源吾と特捜部機動捜査班の事務官・城島毅が、それぞれの想いを抱きつつも、一つの事件の調査をきっかけにとんでもなく闇深い事件を明らかにしていく。
ノンフィクションかとも思えるストーリー展開は、国家とか政治家ってとSNSなどでどんどんと世の中に出てくる情報を元に頭が偏ってしまっている私には気が重くなる部分も。
悪い事は出来無いと言われて育ってきたが、バレるまでには時間がかかり、やってしまった事を隠すために、更に悪事に手を染め