伊兼源太郎のレビュー一覧

  • 警官の標 警察小説アンソロジー

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    月村了衛、深町秋生、鳴神響一、吉村英梨、葉真中顕、伊兼源太郎、松嶋智左『警官の標 警察小説アンソロジー』朝日文庫。

    7人の作家による7編全てが書籍初収録となる贅沢な警察小説アンソロジー。

    自分は、7人の作家全て最低1作は読んでいる。月村了衛と深町秋生、葉真中顕は文庫化作品は全て読破している。吉村英梨と松嶋智左も文庫化作品はほぼ読んでいるが、最近は取捨選択しながらという感じだ。鳴神響一と伊兼源太郎は文庫化作品を1作読んで肌に合わないと感じてからは読んでいない。

    月村了衛の『ありふれた災厄』と深町秋生の『破談屋』が取り分け面白かった。


    月村了衛『ありふれた災厄』。★★★★★

    本短編の冒

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    2025年02月16日
  • リンダを殺した犯人は

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    ベトナムから来た技能実習生を殺害した犯人を追うという、この上なくシンプルで明快なテーマ。筋を追いやすくのめり込むように一気に読めた。
    なんだかすごく正義感の強そうな作家さんだ。技能実習制度の不備、それを知らずにのうのうと生きている日本人みなに罪があるのだという主張がまっすぐに込められている(とはいえ、リンダが衣笠水産から逃亡したのは衣笠の不倫が直接の原因なのだから「制度が殺した」というのはやや違うのでは?とも思わなくもない)。
    刑事たちは自分たちの手柄を狙って、たとえ同僚にも自分の手の内を明かさないことがあるとか、帳場内の人間関係も面白かった。
    私の読解力がないのか、ラストはいまいち消化不良な

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    2025年03月31日
  • 偽りの貌 警視庁監察ファイル

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    ☆4.4
    御世話さんは実に魅力的である、しかも警察内部のものがそれを請け負っているというのに、いささか衝撃を感じる、死に至る病で、死に至る病それは絶望であるというこの文章に私はずいぶん救われている、私はこの絶望に足る心境にかろうじて至っていないのだ。家族は私にとっては怨嗟の元凶に他ならないが、両親には感謝と恩を感じている、ただ、生まれてきてしまったことには、納得できない、思えば死にたいと思って何年経っているのか初めは中学生の頃だったろう、生きるのは面倒くさいと思っていた。もう何十年も死んだ方がいいと思っているのは事実である。
    生きる意味はいまだにわからないが、死んで仕舞えば全て解決である。

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    2025年01月12日
  • 偽りの貌 警視庁監察ファイル

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    このシリーズは冷血で思いやりの感じられないメンバーだと思っていたけど、ここにきて人間味が少しづつ感じられて良いチームになってきた感じかな。子供が被害者になる事件は聞きたくないけど、次作にも期待したいです。

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    2024年12月24日
  • リンダを殺した犯人は

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    フィリピンから来た技能実習生のリンダが殺害されているのが発見された。
    志々目春香と藤堂遥の2人の刑事が事件を捜査する。
    巻頭の2人のやり取りに少々読む気を無くしたが、次第に捜査が進むにつれ伊兼源太郎作品らしい展開に引き込まれていった。
    分かりやすい犯人を見つけたのだが何が引っかかる…。
    捜査の流れが片方に流れていくなかで、ベテランたちの捜査は核心に迫っていた。 

    ミステリーは謎解きが魅力だが、作者に騙される快感もあり、本作は見事に誘導されてしまった。

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    2024年12月24日
  • 地検のS Sが泣いた日

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    面白かった。
    1作目の最初は連作短編かと思ったら、全て繋がっている上中下の3冊なんですね。
    それにしても、相手が巨悪過ぎて果たしてどうなるのか…次が早く読みたい

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    2024年12月12日
  • リンダを殺した犯人は

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    社会派ミステリー小説の書き手として、好きな作家さんの一人。今回は、ベトナム人女性の殺人事件をおう二人の男女コンビ刑事「Wはるか」の活躍を描きつつ、外国人技能実習制度の闇に切り込む。伊兼作品には珍しく「Wはるか」の軽妙なやりとりが非常に心地良く、ベトナム人実習生の徒労と搾取・哀しさの重い部分を補って調和のとれた作品に仕立てている。面白かった。

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    2024年12月12日
  • リンダを殺した犯人は

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    2024.10.23
    伊兼さんは好きな作家。刑事のやりとりにはへきえきとする部分もあるが内容は面白い。

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    2024年10月23日
  • 偽りの貌 警視庁監察ファイル

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    警視庁人事一課監察に警察官不祥事の密告があり、毛利、皆口、佐良は疑わしい山内の行動確認のため歌舞伎町に向かう。
    そこで違法薬物による少年と半グレのトラブルに出会ったのだが…。

    警察官監察と少年薬物という事案に、人事一課が偶然にも関わってしまうのだが、その物語の流れに無理はなく自然に引き込まれていってしまった。
    そのため実に読みやすく半日で読み切ってしまった。

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    2024年10月15日
  • 偽りの貌 警視庁監察ファイル

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    警視庁監察ファイルも4作目かな。このシリーズ面白くないわけではないが、個人的に伊兼作品らしさが一番ない作品と感じる。丁寧な描写はいつものことだが、余白と遊びが全然なく息苦しいイメージが付きまとう。監察を描いているので敢えてそのような手法を用いているなら申し訳ないが、読後の納得感と充足感がないので、ああ面白かったにならない。

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    2024年09月23日
  • 『地検のS』第1話無料試し読み

    購入済み

    連作地検ミステリー

    り部として作者自身が投影されたような新聞記者を動かしている。自分の体験をもとに描いていることもあって、大変にリアリティがある。法律と義理.人情というわかりやすい対比 バランスを描いている。下手に書くとお涙頂戴もののベタな作品になるところだが、その少し手前でとどまって描いている所が良い。

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    2024年08月03日
  • 地検のS

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    読み応えあり。検事の事務方を巡る構成の妙。大きな事件が無くても、正義とは、人間としての正義とはを、描くことができる。

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    2023年11月19日
  • 祈りも涙も忘れていた

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    「とても面白かった」というのが率直な感想です。
    警察小説の魅力がつまっていたと感じました。
    若手キャリアにスポットをあてている小説は、今まであまり読んだことがなく新鮮であったことも影響していると思います。
    誰が裏切りなのか?どうなるのか?
    ワクワクしながら読めました!

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    2023年11月14日
  • 見えざる網

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    「あなたはSNSについてどう思いますか?」街頭インタビューで否定的に答えた、平凡なサラリーマンの今光。その姿が朝のニュースで放送されてから、彼の身に偶然とは言いがたい危険が次々に襲いかかる。混み合う駅のホームで押され落ちかけたり、頭上に鉢植えが落とされたり。今光は、中学時代の同級生の女性刑事と真相を追うが、背後には得体の知れない巨大な黒幕が迫ってきて―。第33回横溝正史ミステリ大賞受賞作。

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    2023年04月04日
  • 祈りも涙も忘れていた

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    警察小説というよりも今までにはないエンタメ要素を含んでいる。
    若きキャリア警察官である甲斐が、クールでスマートである。
    だが内には熱いものを秘めているようで気になる存在。
    バーでドイツ小説を読むくだりもあり、描写が美しい。
    成海とのやりとりも会うたびに深みを増してくるのも楽しめるところである。
    警察小説にしては、とても綺麗に完結していると感じた。

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    2023年03月06日
  • 祈りも涙も忘れていた

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    152だんだん良い作品が増えてくる。これまでで一番良かった。抑制とウィットも残っていて、単なる深読みの言葉遊びにならないセンスが心地よい。大作家の単発でがっかりした後だったので、余計に。たくさん人が亡くなったのでマイナス星一つなり。

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    2022年11月23日
  • 祈りも涙も忘れていた

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    行間を流れる何とも不穏な空気に急かされ、次はどう展開?マグマはいつ噴き出すのとゾクゾクしながら読み進む。一人語りが昔のハードボイルド小説ポクって新鮮なのか?「物事の良し悪しは時代で変わる。けど好き嫌いは己で決められる」「性愚説」「清流に煙草を弾き飛ばして平然とする男」「役職や階級、肩書きはただの記号」「人間のまっとうさは社会のまっとうさと相容れない時がある。でもわたしたちは、もっともらしいまっとうさに何もかもを押し込もうとしてしまう」何故か震災直後に深夜、屋台で飲んでホテルに帰った神戸の街が頭に浮かんだ。

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    2022年11月12日
  • 祈りも涙も忘れていた

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    初めて読んだ作家さん。正直に言うと読み始めは少し侮っていました。主人公の凄さを周りが「凄い」と言って「凄く」なる話なのかと。ただ登場人物が増えるに連れて、出てきたキーワードの点を繋げて導き出されたものと、話の残り4分の1からの答え合わせがとても楽しかったです。
    また日本が舞台の警察ものとしては珍しく、海外ドラマのような終わり方が個人的にも良かったです。
    最初と最後、作中の小説と甲斐、練り込んであって勢いだけでない印象を受けました。他の作品も読んでみたいです。

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    2022年10月11日
  • 金庫番の娘

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    遡ってみたら私はこの作者の作品を多く読んでたのだな、そして曲がりなりに三権分立とは名ばかりの日本の政治組織の片鱗を目にしたんだな。
    リアル、しかもタイムリー。地に足が付いてるのは登場人物がみんな血肉を持った存在である事。もっとヒットすべき作者なのに、何かの忖度があるのかな、とか深く疑ってしまう位の作品だった。

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    2022年10月03日
  • 祈りも涙も忘れていた

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    犯罪認知件数が20年連続で全国ワースト5にはいるV県警捜査一課管理官に任命された若きキャリア警察官・甲斐。着任早々ノンキャリアの部下から嫌がらせの洗礼を受けるも反撃に転じ黙らせる。凄惨な殺人事件、不審死が立て続けに起こり、黒幕の存在が見え隠れするなか、12年前の警官焼死事件に端を発した警察の内通者疑惑が持ち上がる。裏切り者は誰か?誰も信用できない状況で、甲斐はある一手を仕掛ける。


    あ〜面白かった〜。
    久しぶりに、ずっと読んでいたいと思わせてくれる作品。甲斐の造形が魅力的で、どんどん引き込まれていった。正直、人が死にすぎて事件の全貌が詳らかにされた感がなくて、最初の夫婦焼死事件ではどうして彼

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    2022年09月16日