【感想・ネタバレ】地検のSのレビュー

あらすじ

あの男は一体何者なんだ――?

湊川地検で起きるすべての事の裏には、必ずひとりの男の存在があった――湊川地検総務課長・伊勢。
検事でもない総務のトップがなぜ……。

「絶対悪」が見えにくい現代において、「検察の正義」とは何なのか。元新聞記者の新進作家が挑む、連作検察小説。

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Posted by ブクログ

「バカか、お前は。信じていい人間と、そうじゃない人間がいるだけじゃねえか。どんな立場にいようが、人間はその二種類だよ」

「いいか、優秀な弁護士ってのはな、単なるお人好しでも正義漢でもない。シロとクロの間にしっかりと立て、そのどちらにも染まらないでいられる奴だ」

「俺はな、司法の世界じゃあ、検察はアクセル、弁護士はブレーキ、裁判所は信号機だと思っている。だから相手がアクセルを踏み過ぎて暴走してんなら、ブレーキの俺たちが止めなきゃなんねえんだ。乗っているのが、どんな大悪党だろうとな」

あの男は一体何者なんだ――?

湊川地検で起きるすべての事の裏には、必ずひとりの男の存在があった――湊川地検総務課長・伊勢。
検事でもない総務のトップがなぜ……。

「絶対悪」が見えにくい現代において、「検察の正義」とは何なのか。元新聞記者の新進作家が挑む、連作検察小説。

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2025年08月30日

Posted by ブクログ

読み応えあり。検事の事務方を巡る構成の妙。大きな事件が無くても、正義とは、人間としての正義とはを、描くことができる。

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2023年11月19日

Posted by ブクログ

先月刊行された「巨悪」が面白かったので、こちらの作品も手を出してみた。今作は湊川地検総務課長・伊勢雅行、通称"S"(所以に諸説あり)が地検の番人として暗躍する連作形式の検察ミステリー。横山秀夫さんの「臨場」と同様に、本編にSの視点は一切挿入されていないが、他者の視点を介して彼の動向を追う構成となっている。終盤の反転があまり鮮やかではなかったり、絵図が入り組んでいるので、スッキリと溜飲が下がる作風ではないが、第四章の「血」には思わずグッと来た。続編も出ているが、果たしてSは因縁の相手を立件出来るのだろうか?

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2021年04月04日

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