あらすじ
あの男は一体何者なんだ――?
湊川地検で起きるすべての事の裏には、必ずひとりの男の存在があった――湊川地検総務課長・伊勢。
検事でもない総務のトップがなぜ……。
「絶対悪」が見えにくい現代において、「検察の正義」とは何なのか。元新聞記者の新進作家が挑む、連作検察小説。
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Posted by ブクログ
「バカか、お前は。信じていい人間と、そうじゃない人間がいるだけじゃねえか。どんな立場にいようが、人間はその二種類だよ」
「いいか、優秀な弁護士ってのはな、単なるお人好しでも正義漢でもない。シロとクロの間にしっかりと立て、そのどちらにも染まらないでいられる奴だ」
「俺はな、司法の世界じゃあ、検察はアクセル、弁護士はブレーキ、裁判所は信号機だと思っている。だから相手がアクセルを踏み過ぎて暴走してんなら、ブレーキの俺たちが止めなきゃなんねえんだ。乗っているのが、どんな大悪党だろうとな」
あの男は一体何者なんだ――?
湊川地検で起きるすべての事の裏には、必ずひとりの男の存在があった――湊川地検総務課長・伊勢。
検事でもない総務のトップがなぜ……。
「絶対悪」が見えにくい現代において、「検察の正義」とは何なのか。元新聞記者の新進作家が挑む、連作検察小説。