多田道太郎のレビュー一覧

  • フランス革命史(上)

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    ネタバレ

     著者ジュール・ミシュレ、人民史家と称され、フランスを愛し人民による革命を賛美し、革命に関与した人々へのインタビューや各種資料を通じて革命の詳細の研究に没頭したという。
     革命がはじまった1789年7月、ルイ16世「なんだって、それじゃ反乱なのか」「陛下、革命でございます。」(163頁)、なるほど国王のずれた認識をよく表現している。
     著者は、共和国をつくりあげる精神を次のように語る、「若いこと、魂が若々しいこと、血が燃えたっていること、あの生産的な無分別、これである。まだ心の中にしかないものを、はや現実のうちにみる精神。それをみつつ創造してゆく精神。つまり、信念がなければいけないのだ。」(3

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    2021年06月13日
  • 遊びと人間

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    遊びについて、先人のホイジンガの説も取り上げながらその分類や文化との関わりについて述べられた本。文章は非常に難解であるが、特に文化に関する分析は興味深い。多くの地域の事例を基に示された、ミミクリ・イリンクスの原始的文明からアレア・アゴンの秩序文明への改革のくだりは、遊びに対する新たな一面を気づかせてくれた。

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    2016年08月06日
  • 遊びと人間

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     久々に再読してみた。やはりそんなにピンとこないのは好みの問題か。カイヨワの類型化、そして遊びの神聖化のレベルに賛同し切れない。

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    2014年06月02日
  • フランス革命史(下)

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    2013年11冊目

    本書はフランス革命の歴史を叙述したもので、ロビスピエールの死で幕を閉じる。さて、フランス革命の歴史書としてはどこで始まり、どこで終わるのかは非常に重要である。筆者がどこまでを革命ととらえているかが如実に反映されているからである。本書ではロビスピエールの死、すなわち共和制の崩壊を意味するところで幕を閉じる。本書が共和制史と呼ばれる所以である。

    さて、本書は厳密に事実のみを提示した歴史書ではない。そのため、純粋に歴史的事実を理解したものにとっては良書ではないかもしれない。しかし、本書の評価をする前に、歴史書とは何か、を吟味する必要がある。

    ミシュレによれば、歴史とは「全体

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    2013年03月30日
  • フランス革命史(上)

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    2013年10冊目

    ミシュレ:フランス革命史

    フランス革命史とえいばミシュレ、なわけであるが、ミシュレのフランス革命史の根底にあるのは「人民」というキーワードであったように思う。
    フランス革命は人民の意思により誕生し、達成された。時には公会の存在を批判しつつ、徹底的に人民の立場に立つ、それが本書の特徴である。
    それはミシュレの立場にも関係する。ミシュレは時に政治参加の機会があった。しかしながら、徹底した人民の立場から中立的に、どの派にも属さずに歴史を叙述するという信念から政治参加を拒んだ。彼の立場は執筆の観点からみても人民に依拠していたのである。
    そのため、本書の隅々で人民を礼賛する場面が

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    2013年03月30日
  • 時代小説の愉しみ

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    [ 内容 ]
    時代小説はなぜか愉しい。
    半七捕物帳の面白さの秘密。
    丹下左膳はなぜ大衆のヒーローになったのか。
    そして山本周五郎と藤沢周平が描いた男の美学とは…。
    無類の時代小説読み三人が集い、丁々発止、縦横無尽に語り尽くす時代小説を愛するゆえん。
    百年後に読まれる時代小説とは何か。

    [ 目次 ]
    鼎談 時代小説の愉しみ(小沢信男;多田道太郎;原章二)
    『半七捕物帳』を愛するゆえん(小沢信男)
    無宿者の面塊―丹下左膳(多田道太郎)
    「百万両の壺」―丹下左膳余話(多田道太郎)
    時代小説の美と思想―山本周五郎『ながい坂』と藤沢周平『風の果て』を読む(原章二)

    [ POP ]


    [ おすすめ度

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    2011年05月28日
  • 遊びと人間

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    2009/9/19ジュンク堂で購入
    2009/

    買うかな・・・。
    ホイジンガの名著ホモ・ルーデンスを土台として、自説を発展させた本である。(澁澤龍彦)

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    2009年10月07日
  • 遊びと人間

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    時間と空間を越えてあらゆる文化に共通する人間活動としての「遊び」を論じた、古典的著作。遊びの四要素として、競争・運・眩暈・模擬を抽出したことでも名高い。

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    2009年10月04日