月原渉のレビュー一覧

  • すべてはエマのために(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    巻末の惹句では少し分かりづらいが、王道のお館もの。一家の男たちが次々と何故か仮面を付けて殺されていく。謎自体は魅力的なのだが、解決の方は少し無理があるか。目的に対して手段があまりにも極端すぎるような。月原氏の愛読者には嬉しいサプライズ付き。

    0
    2023年07月13日
  • すべてはエマのために(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    文庫の新刊コーナーで見つけて、タイトルに惹かれた、の一点張りで購入しました。

    タイトルにある、エマ(妹)とリサ(姉)のふたりの視点から物語がはじまり、途中でもうひとりネネという人物の視点でも語られるようになります。
    ほとんどはリサとネネの視点(8:2でほぼリサ)で話が進み、「…え?エマは???」となりますが(笑)、最後まで読むと府に落ちます

    0
    2023年07月04日
  • 首無館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    没落した明治の貿易商、そこで発生する殺人事件。
    なかなかの読み物だったが如何せん濃度の濃さを感じられなかった。仕掛けや導入部はなかなか面白そうなだけに少々残念だった。

    0
    2023年05月29日
  • 首無館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    舞台設定等は好きだったのだけど、今一つ……という印象だった。謎を解く過程というのか、登場人物たちのやりとりがちょっとひっつらこく感じてしまった。
    シズカは好きだったんだけど……うーん。

    首無館は微妙だったけど、この作品以降に出ている「館」シリーズ(?)、あらすじを読んでわくわくするものがあったので、機会を作って読んでみたいと思う。

    0
    2023年05月24日
  • 九龍城の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    殺された母の遺骨を祖母に届けるために香港に行った”私”は、香港にいるときいた父を探そうとする。そんな中知り合った同年代の女子と親しくなるが、その一人が女だけは入れるという魔窟「九龍城」に向かったことを知り、救い出そうと後を追うことに…
    返還前の香港の闇が深くて圧倒される。密室殺人のおどろおどろしさより、その中で必死に生きる少女たちが心に残る話だった。

    0
    2023年04月21日
  • 鏡館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    タイトル買い。
    暗黒館の殺人を思わせる雰囲気がずっと漂っている感じだった。トリックやオチはなんとなく想像できたので、後半の謎解き部分がちょっとまどろっこしく感じてしまった。全体的には読みやすくて比較的すぐに読み切れた。見取り図があればもう少しわかりやすかったと思う。
    シリーズものらしいので、他の作品も読んでみようと思う。

    0
    2023年02月28日
  • 首無館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    穿った見方をすることに慣れてしまっているということもあり、最終的な結末というか、こう言うことだろう的なものは思ったとおりだったけれど、肝心の序盤からずっとテーマであった謎たちについては、「シズカさん、もう少し頭の悪い私にもわかるように説明してくださいな」と言いたくなるほどにさっぱりで、そう言う部分を含めて、痒いところに手が届かないと言うか、座り心地が悪いと言うか、そう言った心地悪さが常にある内容だった。

    時代背景だとか、世界観はあまり読んだことのないもので、想像の範疇でしか描けなかったけれど、雰囲気がとても出ていて良い。
    本のボリュームの割に、読み応えのある作品だった。
    シリーズ2作目と知ら

    0
    2023年01月08日
  • 犬神館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    key word 栗花落シズカシリーズ
     現在と過去編が交互。

    状況は同じなのに、答えは2通り。面白い!

    0
    2023年01月07日
  • 使用人探偵シズカ―横濱異人館殺人事件―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    key word クローズドサークル 見立て殺人 栗花落シリーズ1 ロジック

    ミステリートリックは難しくないので理解しやすい。一方、栗花落のロジックは私には「ん?もう一回言って」と言いたくなる、一文を再読してロジックを理解するのがとても楽しい。

    0
    2023年01月03日
  • 鏡館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    話の内容はとても面白かったです。

    この著者の本はこれで初めて読みましたが、装丁も美しく尚且つ設定や登場人物のやりとりが面白くて同じ作者さんの本を他にも読んでみようと思うきっかけになりました。

    しかし、見取り図があるともっと良かったと思いますし、トリックは「そう来たか〜」と少し残念な感じだったので星3つにします。

    0
    2022年12月30日
  • 九龍城の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    死んだ母のルーツである香港にやってきたフー。裏社会のボスである祖母や親戚のシャクティ、その友人のホンファと出会い、巻き込まれる殺人事件。

    香港行ったことないけど、すごく行ってみたくなった。ミステリ的には結構あっという間に終わってしまって、どちらかというとアクション感が強い作品だったけど、街の雰囲気や歴史などが深く感じられたかな。

    0
    2022年11月04日
  • 首無館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    明治時代。商家 宇江神家令嬢の華煉は目覚めると記憶を失っていた。
    使用人探偵シズカシリーズ2作目。

    シリーズなら装丁揃えてほしかったなー
    今回もクローズドサークルもの。移転された洋館に幽閉棟。1作目よりも色んな謎がすごく入り組んでる感じだった。
    シズカはかなり前からわかってる風で、台詞に「、」を振って意味深な台詞が多いんだけど なんて言うのかなぁ…目の前で自分にはわからない話題を他の2人にされてる時の感覚(笑)

    0
    2022年10月29日
  • 九龍城の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     今回は万能家政婦のシズカさんは出てこないのねと思ってしまった(笑)

     母を殺された新垣風は、これまであったことがない香港に住んでいる祖母から連絡を受け、生まれて初めての海外旅行へ。
     
     そこで出会った二人の友人。そのうちの一人が九龍城へ身売りしに行ってしまった。彼女を取り返すために九龍城へ向かう風。そこで裏社会で人身売買をしているトップの死体を見つけてしまい……。

     面白かったですが、もう香港にはあの場所はないのだなぁと思うとしみじみ~。

    0
    2022年10月28日
  • 九龍城の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    『使用人探偵シズカ』シリーズの続編に見えますが、実は違う完全新作の長編です。
    最初から違うって知っていたけれど、表紙とタイトルで「もしかしたら…!?」と思ってしまいました。

    前作などに比べると、ミステリ色はそこまで強くなかった印象です。もしかしたらアクションなどの要素が強かったなど、沢山あるのでそう感じてしまっただけかもしれませんが…:( ;´꒳`;)

    80年代の香港が舞台で、かなり闇が深い設定で自分の想像を遥かに超える世界のお話でした。
    でも、九龍城の闇を読むのはかなり楽しかったです。
    前半は殺人事件が起きるまで、この舞台設定がどうやって関わっていくのかワクワクしながら読めました。

    0
    2022年10月24日
  • 首無館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    明治の商人の別荘で起こる連続殺人事件。
    時代背景がよく出てきて良かったです。
    1年前に読んだ作品なので、また読んで感想を改めて書こうと思います。

    0
    2022年09月18日
  • 九龍城の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ミステリと冒険活劇を足して割ったような感じ??
    舞台設定がファンタジックなのでもっと怪しげな雰囲気を期待したが、本書は推理小説(ミステリ)に重心が置かれているので、案内者・目撃者・探偵役のキャラクターがサクサクと物語を進めていく。
    1巻完結なので読者が共感できるほどのキャラクターの内面は語られないし、舞台が1980年という事もあってキャラが古いので、キャラ萌えで読む感じではないのは確か。
    ミステリが好きな人には良いが、ホラーサスペンスや内面描写による共感を求める人には向かないかもしれない。

    0
    2022年09月12日
  • 鏡館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    key word 鏡 娘たち 閉鎖空間 2つの館 宣言


     鏡は映し出すもの。正しくも、誤りも。
    物語は面白く、止まりませんでした。テンポも良い!他の本も読んでみます。




    私は、一部納得できなかったので星3つ。
    そんなに分からないものかな…?そんなことできるのかな?って思いました。同時に、その状態について調べてみようと思います。知見が広がる予感、本当の出会いに感謝です。

    0
    2022年09月11日
  • 九龍城の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    あくまでも謎解きメインだった「使用人探偵」とは、かなり勝手が違う、アクションも多めのエスピオナージュと言ったところ。もちろんミステリ要素は強めで、今回は不可能犯罪ではなくフーダニットだが、あまりうまくいっている感じはない。ロジックは的確だが、犯人を絞り込む途中で終ってないか。お話の方はヒロインとそのバディの少女が魅力的で、あまり重くならずにサクサクと進むストーリーが楽しい。終盤の展開は手堅い感じ。気になるのは、描写が微妙に荒くて、表層的に感じられること。内容に比べて薄いと感じることは、「使用人探偵」シリーズでもあったから、これは作者さんの個性なのだろうけど、本作はさすがに短すぎるような気がする

    0
    2022年09月07日
  • 炎舞館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    シリーズを通して読み進めて、月原先生の世界の歪な美しさを一番感じた、切ない物語でした。
    耐火煉瓦の窯の館、炎が舞う館、熱気を帯び、パチパチと火の粉が舞う音が聞こえてくるような臨場感が良かったです。
    死体をバラバラにする理由、どこを隠してどこを見せるのかは色んなミステリで重要な役割を担っていますが、今回は更に全員が欠損を抱えていた、そのあたりの細やかなトリックが面白かったです。
    いつもシズカさんには驚かされますが、特に後半は本当に驚きました。

    残された彼女たちにいつまでも幸ありますように。

    0
    2022年01月16日
  • 炎舞館の殺人(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    山奥の陶芸の工房で、師匠が行方不明になったあとに起こる殺人事件。シズカは今回、使用人として雇われているわけではなく途中から登場。
    舞台や設定を生かしたストーリーとトリックだが、どこかしら欠損を抱えた弟子たちの陶芸への希求がもう少し描かれているとよかったと思う。

    0
    2022年01月05日