月原渉のレビュー一覧
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『使用人探偵シズカ』シリーズの続編に見えますが、実は違う完全新作の長編です。
最初から違うって知っていたけれど、表紙とタイトルで「もしかしたら…!?」と思ってしまいました。
前作などに比べると、ミステリ色はそこまで強くなかった印象です。もしかしたらアクションなどの要素が強かったなど、沢山あるのでそう感じてしまっただけかもしれませんが…:( ;´꒳`;)
80年代の香港が舞台で、かなり闇が深い設定で自分の想像を遥かに超える世界のお話でした。
でも、九龍城の闇を読むのはかなり楽しかったです。
前半は殺人事件が起きるまで、この舞台設定がどうやって関わっていくのかワクワクしながら読めました。
嫌いでは無いし、しっかり面白かったのですが特殊な舞台設定もあり、上手く物語に入り込めないまま終わってしまいました。また機会を見つけて読みたいです。 -
Posted by ブクログ
あくまでも謎解きメインだった「使用人探偵」とは、かなり勝手が違う、アクションも多めのエスピオナージュと言ったところ。もちろんミステリ要素は強めで、今回は不可能犯罪ではなくフーダニットだが、あまりうまくいっている感じはない。ロジックは的確だが、犯人を絞り込む途中で終ってないか。お話の方はヒロインとそのバディの少女が魅力的で、あまり重くならずにサクサクと進むストーリーが楽しい。終盤の展開は手堅い感じ。気になるのは、描写が微妙に荒くて、表層的に感じられること。内容に比べて薄いと感じることは、「使用人探偵」シリーズでもあったから、これは作者さんの個性なのだろうけど、本作はさすがに短すぎるような気がする。
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ネタバレ舞台は明治の横濱居留地にある異人館!父が遺した謎めいた絵を高額で買い取りたいという金持ちが現れた。条件は所持者の直系の親族が持ってくること。
集められた画家に縁のある人々は怪しさ満載でフラグがたちまくってる状況から始まる連続殺人。
しかも謎めいた絵の下層にはなぜか死んだ人が描かれていた。
明治の横濱異人館、怪しさ満載で金の匂いプンプンの集められた人々、死体の描かれた絵とその死体にそっくりな人、逃げた方がいいという匿名女とやたらと泊まることを進める館の主、フラグたちまくりの中でやっぱり起こった連続殺人!もちろん館は孤立したクローズドサークルに!犯人は?犯人の目的は?事件の真相とは???
今までいろんなパターンのミステリー作品を読んできてるのにこんなに楽しめるなんてミステリー作家さんはすごいなって思えてくる。逆にいろんな作品を読んでるからこその楽しみとかまで出てきてしまって本当に面白い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ陶芸の師匠が行方不明になり、弟子達だけとなった山奥にある箱型の館。なぜか弟子達は、「何か」を失っている人達ばかり。後継者は誰か?お互い確執が生じるなか、ある事件が起きた。窯のなかで、バラバラとなった発見された遺体。でも胴体はなかった。疑問が生じるなか、新たに事件が起きる。
館で起きる連続殺人、不可解な点といったミステリーならではの楽しさがありました。ただ、ある部分だけもち去られたり、特殊で閉ざされた空間といった設定などは、既視感があって、特に驚く状況ではありませんでした。
時折、過去の出来事を挟みながら、犯人は誰なのか?興味をそそられます。
事件が起きるたびに繰り返される発言が、横溝正史作品を彷彿とさせてくれますが、既視感はあるものの、やはりゾワゾワと不気味さを増してくれます。その恐怖感によって、グイグイと引き込まれました。
一応、時代の設定は、明治時代だそうですが、特にそういった主張はなく、館の見取り図もないため、ちょっと微妙かなと思いました。
事件の犯人としては、意外でしたが、読み進めるたびにどこかしらの引っかかる部分はあるので、やっぱり・・・あの人だと思う人もいるかもしれません。でも、その動機で凄惨な殺人を行う?という疑問はありましたし、この設定だったら、単独犯にして欲しかったです。
残酷な部分はありましたが、単にグロいという印象ではなく、哀しくもあり、美しくもある印象がありました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ探偵役のシズカさんがいつものように、メイドとしてお館に雇われているわけではないので、少し雰囲気が違う。このシリーズは紙幅の関係もあるのか、いつも慌ただしい印象がある(わーっと事件が起きて、わーっと解決するみたいな)のだけれど、今作はそれをあまり感じなかった。物語として膨らみがあったように思う。
ただミステリ的にはちょっと苦しい。メイントリックには明らかに既視感がある。最初の殺人の特徴を箇条書きにでもしたら、その時点で真相を看破できるミステリファンは少なくないと思う。終章で明らかにされる犯人の動機は哀しいものだが、そうだとすると、その行動はおかしくないかと疑問が生じるものでもある。
叙述トリックを疑ってしまうような、露骨なインタールードの書きぶりと言い、作者さんももうミステリであることにはあまりこだわってないのかもね。 -
Posted by ブクログ
三重になっている密室の一番奥で、人が亡くなった。
現在と過去が交互に出てくるので、一体どちらが今で
どちらが過去なのか、と混乱してきます。
過去の雪の中、今の親戚の中。
変わっていないのは、見届ける側にいる
使用人彼女一人。
過去に何があったのか、今何が起こっているのか。
最後に語られれば、なるほど、とは思うのですが
そこに至るまでがもう混乱です。
そもそも儀式の時点で混乱ですが。
ここまでしてやらなくとも、というのと
これに賛同する時点で興奮状態では? と
疑いが持てます。
奇妙で奇怪で、踏み込めばそれが普通だと
うっかり認識してしまう世界でした。